• 2008/03/27
  • 執筆者: Yamaoka (9:53 pm)

<連載コラム>心声天語(3)井戸水の話

 最近の世の中、最低限の矜持も倫理観も持ち合わせていない、同情の余地がないと思わずにはいられない事件や疑惑ばかり目立ち過ぎます。まったくというほど、「心潤うようなこと」に出会いません。
 そこで本紙ではこれから1週間に2回を目処に、このコラムを開始することにしました。
 人間にとって、最も大切なものは何なのか……。
 読者の方は始め、「?」との印象を持たれるかも知れません。でも、この連載が続けば、そのうちこの行間からきっと何かを感じてもらえることを信じてます。(これから毎週月・木に掲載します)

                
 昔、ある村に大きな井戸があった。この村を通る旅人たちはみな、この井戸に立ち寄って喉を潤した。ある日、二人の旅人が井戸の傍で言い争っていた。一人が「この井戸水は冷たい」と言うともう一人は、「いや温かい!」と激しく反論した。村衆が二人の喧嘩を眺めていた時、一人のお坊さんがやってきた。そして、言い争っている両者に何かを耳打ちした。すると二人は、その場を立ち去った◆それから一年後、二人の旅人は再び、井戸の所で会った。そして「一年前の決着を着けよう」と井戸水を汲み上げた。ところが今度は、以前のように言い争うこともせず、互いの顔を見て笑った。これを見た村衆が二人に「一年前、お坊様から何を聞いたのですか」と尋ねた。すると二人は、「私たちの行き先を聞いた後、一年後に真実がわかると仰ってくれました」と返事した◆井戸水の温度は同じでも、寒い地から来た人は温かく、暑い地から来た人は冷たく感じると知ったお坊さんは、暑い地から来た旅人が寒い地に、寒い地から来た旅人が暑い地に旅すると聞いて、その地で一年を過ごした後なら真実がわかると教えたのである◆何事も、温かい体験に照らせば冷たく、冷たい体験に照らせば温かく感じられる。人生においても、これに似たことがたくさんある。しかし、人間という生物は、自分の知識・体験でしか測れない視点をして「温かい!」「冷たい!」と愚かな争いを繰り返している◆真実とは、何が冷たく何が温かく感じられるということではなく、暑さ、寒さに影響されない井戸水の温度にあるのではないだろうか。(和光)

   
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