• 2009/06/05
  • 執筆者: Yamaoka (11:10 am)

<心声天語>(121)言葉が苦手な日本人

4日、オバマ米大統領がカイロ大学で“イスラム圏初の演説”を行った。イスラエル側の“大スポンサー”でもあるアメリカの指導者がイスラム社会で演説をしたのである。演説終了後、学生たちは興奮したかのように立ち上がり、オバマ大統領に熱烈な拍手を送った。さすが“世界の指導者”だ◆大統領選挙の時、オバマ大統領の演説が話題になった。政治的な中身は別にしても、信念と情熱が宿ったメッセージ性は、ここ最近なかった気がする。なにより、英語を聞き取れない人にも思いが伝わってくるようであった◆名演説の影響力は、法律の比ではない。実際、歴代の指導者たちは、「言論(スピーチ)という武器」で多くの危機を克服して来た。ルーズベルトは、1933年の就任演説で「我々が恐るべき唯一のものは、恐れるということ、そのものである」と、後世に残る言葉で国民の心を掴んだ。しかし、いくら雄弁な語り、熱きメッセージとて、背後に高邁な理念、哲学がなければ“言魂”は、宿らない◆言葉は人間関係の潤滑油だ。ところが、日本人は言葉が苦手ときている。NHKで放映している予算委員会や国会答弁を観ていると、ほとんどの先生方が下を向いて原稿を読み上げているだけ…原稿の誤字まで読んでしまうバカもいる。その最たる人が、麻生首相である◆日本の社会では、よく喋る人は“軽い人間”、無口は“貫禄”となっている。「兄弟仁義」なる歌には、《♪俺の目を見ろ“何にも言うな?”》との一節まである。これでは、コミュニケーションが世界で一番下手な民族、と言われても仕方がない。そろそろ日本の教育も「読み書きそろばん」から「言葉」に移行する時がきたようだ。(和光)

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