• 2004/12/05
  • 執筆者: Yamaoka (11:40 am)

トヨタのミサワホーム支援問題ーーミサワ創業者・三澤千代治氏の逆襲はあり得るのか!?

●奥田会長の提訴も十分あり

 本紙は前号で、ミサワホームホールディングス(以下、ミサワホーム略)株主の荒井敬一郎氏が、奥田(碩日本経団連・トヨタ会長の)発言が株主利益に反するとして、発言撤回がない場合、損害賠償請求訴訟を行う用意もあると発言していたことを報じた。
 その記者会見(11月30日)からすでに5日間ーー荒井氏は奥田会長からの返事を待ち、また、その間の行動を注意深く見守っているようだ。
 今年6月29日のミサワホームの株主総会。実はここでも荒井氏は、UFJ銀行から来た水谷和生ミサワホーム社長に厳しい質問を投げかけていたのだ。
「プロパー役員はミサワホームの株を1万株以上持っているのが普通だが、水谷社長は3000株だけ。それを捉え、荒井さんは“社長は本気でミサワホームを再建する気があるのか? あなたはミサワホームと、UFJとどっちを見て動いているのか?”といった意味の痛烈な質問をしているんです。今回の記者会見でも弁護士を同席し、彼の発言の後、弁護士にわざわざ、奥田発言は十分に損害賠償請求訴訟をやって勝てる案件だと言わせている。なかなかの策士です。ですから、奥田さんの発言撤回がなければ闇雲に提訴するのではなく、彼がどう出るのかじっくり見ているのでしょう」(関係者)

●ダイエー問題でも失言していた奥田会長

 こうしたことが、12月2日の「日経」が報じた、トヨタ側のミサワホームへの出資は10%程度と、経営権をまったく握れないトーン・ダウンの動きに繋がったと見られる。
 また、奥田会長は12月2日、外国人受け入れ問題のシンポジウム後、大手マスコミからミサワホーム支援の件を尋ねられたものの、「何か言うとめちゃくちゃ書かれるからコメントしない」とだんまりを決め込むことにも繋がっているのだろう。
 奥田会長とて、今回の発言を契機に日本経団連会長を追われ、晩節を汚したくはないのが本音だろうと関係者は見る。
「竹中平蔵大臣やUFJ銀行(前身の東海銀行はトヨタのメーンバンク)との蜜月関係を、今年夏ごろ『週刊現代』、『サンデー毎日』などに書かれ、その時も奥田さんはかなり往生していた。いくらトヨタが金持ちで力があるとはいえ、すべてのマスコミを抑えることはとうてい無理。また週刊誌に火がつかないか、奥田さんは懸念していると思いますよ」(関係者)
 もっとも、野武士タイプの奥田会長、これまでもズケズケものを言って来たため、失言例は数多い。
 ダイエーの問題が浮上した際も、「借りたカネは返して当たり前」旨の発言をして反発を招いたことがあった。
「奥田さんの父親は、奥田証券という証券会社をやっていたんですが、倒産して夜逃げしているんです。それなのに、“家族のことは省みず、よくあんなことが言える”とですね。名誉会長の豊田章一郎氏は“人の会社は取るな!”が口癖。万一、章一郎さんが動いてくれていれば、まかり間違っても奥田さんのような発言はせず、こんなドロドロの最悪事態にはならなかったんですが……」(財界関係者)

●三澤千代治氏と奥田会長との確執

 さらに、奥田会長のこれまでの大胆な行動からして、今回のミサワホームを傘下に置くための方策として、問題の発言を契機に、こんな見方も出て来ている。
「三澤千代治氏の個人企業が筆頭株主だった環境建設が今年4月、倒産したが、これも奥田氏がトヨタ支援をエサに、UFJ出身の水谷社長に、ミサワホームから環境建設に金融支援をしないようにさせた結果ではないのか。少なくとも、三澤氏が本気でこう疑っているのは事実ですよ。8月6日、名誉会長を追われたこともミ三澤氏は奥田氏が裏で動いたと見ています。
 三澤氏は竹中大臣の仲介で今年2月、奥田さんと日本経団連の個室で会っています。しかし、その席で、トヨタが支援した場合、“ミサワの名は消える”と奥田氏に言われて会談は即、決裂。それで、三澤さんは“年間1万人の人殺し(交通事故死)をやっているお宅のような自動車企業と、うちの住宅企業は文化が違う!”と自説を吐き、奥田氏は激怒。なおさら、奥田氏はミサワ買収に執念を燃やし、それは三沢氏の経営者としての死にも繋がり、その策を着々と打って来たのだと三澤氏は見ています」(事情通)
 2人の関係は、もはや不倶戴天の敵といった感じなのだ。

閲覧数 (84982)
印刷用ページ 友達に送る
アクセスジャーナルTV
USTREAM アクセス ジャーナルTV 記者 山岡俊介の取材メモ YouTube アクセス ジャーナルTV 記者 本紙編集長・山岡俊介と、政治ジャーナリスト・渡辺正次郎氏が、これまで記事に出来なかった様々な事件の裏側や真実を語りおろす!
第10回目からはゲストとして須藤甚一郎氏(元芸能レポーター。目黒区議)を迎え、ますますヒートアップ! (原則)月1回、Ustreamで生放送中。なお過去の放送分はYouTubeでもご覧になれます。
カテゴリ一覧

書評 (125)

ログイン
筆者新刊

本紙 山岡俊介著
発行元 双葉社
詳細はこちら

推奨サイト
寺澤有のホームページ インシデンツ My News Japan

MyNewsJapanでは、Newsの現場にいる誰もが発信者です。身近にある本当のNewsを多くの人に知らせて見ませんか?

アーカイブ
«  «  2019 6月  »  »
26 27 28 29 30 31 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 1 2 3 4 5 6
(1) 2 3 4 ... 8 »