• 2015/06/30
  • 執筆者: Yamaoka (12:50 am)

<*新連載* 漢方専門家・平地治美の健康の勧め>「第4回 熱中症対策」

 筆者・平地治美(薬剤師。鍼灸師)。漢方の良さを伝えるため、日々の臨床では治療だけではなく自然治癒力を高めるための“養生”の指導に特に力を入れ、一般の人たちへの健康指導を積極的に行う。朝日カルチャーセンター新宿、津田沼カルチャーセンター等で「女性のための漢方レッスン」「舌診入門」「季節の過ごし方と食養生」などの漢方関連の講座を担当。和光治療院・漢方薬局(千葉市若葉区TEL043-232-6258)で治療。千葉大学医学部医学院和漢診療学講座非常勤講師。京都大学伝統医療文化研究班員。日本伝統鍼灸学会理事。漢方三考塾講師。著書に『げきポカ』(ダイヤモンド社)、『舌を見る、動かす、食べるで健康になる』(日貿出版)。

 本連載第2回では、水の摂りすぎによる「水毒」について解説しました。今回はその逆、水分不足による「脱水」についてです。
 これから夏本番ーー熱中症対策には水分補給が重要な鍵を握りますが、水分の摂取が多すぎても胃腸の状態を悪くして夏バテにもなってしまうから夏の過ごし方はやっかいです。カラカラでもダメ、ビショビショでもだめなのです。
 脱水により起こる症状は急激で生命の危機に直結するものが多く、発症してその日のうちに亡くなってしまう熱中症の死亡事故が、毎年報道されています(多い年は1000名以上亡くなられています)。
 漢方の古典にも熱中症の記載があり中熱、中暍(ちゅうあつ)、中暑という表現で書かれています。
<熱中症予防には水摂取と塩分補給>
 熱中症は、暑さによる発汗による脱水、末梢血管の拡張による血液の循環量の減少によって起こります。めまいや吐き気、食欲不振、失神などの症状で、処置を誤ると死に至る場合もあります。
 マメに水分補給することと、塩分補給が必要です。
 塩分は血圧上昇の原因物質とされ、塩分控え目が日常化している人も多いと思いますが、夏場に減塩するのは危険です。こと熱中症対策では積極的に塩分を摂ることが必要です。
 熱中症になってすぐ行われる医療的措置は点滴です。点滴は電解質(塩分)入り水の補給。電解質飲用水が薬局などでも販売されていますので(大塚製薬からOS-1《オーエスワン》という商品名で発売されています)これを飲むのもいいでしょう。また、水と一緒に塩コンブ、塩飴、梅干しなどで塩分を補給する方法もあります。お勧めは梅干しです。夏場は毎日、梅干しを1か2個食べるようにすると汗で失われた塩分の補給にもなります。また、スイカに塩をかけて食べるのも理にかなっています。

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