• 2018/02/13
  • 執筆者: Yamaoka (1:26 am)

≪連載(71回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(2月13日〜2月16日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 今回の暴落の「名前」は…まだない。1月後半までは堅調に右肩上がりの推移を描いていた世界の株価指数は、2月2日に泡を吹いて昏倒した。ところがなぜこれほどのショックが起こったのか、はっきりとした理由はわからず、それが混乱に拍車をかけている。いまのところ、米国10年債利回りの上昇→ VIX指数が3%程度変動すると先物を売るファンドのアルゴリズムがあったorもっともらしいところでは、ドイツ銀行の筆頭株主である中国の海航集団が、2月5日負債11兆円〜12兆円の支払いで不履行を起こした、がそれであるが、決定的なものだとは思えない。
 さて、先週の激動のNYダウを振り返ると、2月8日(木)NYダウは、−1032ドル(4.1%)となる23,860ドルと、2月5日(月)にみせた−1175ドル(4.6%)と同じような暴落をした。ただ、6日につけていたザラ場安値23,779ドルを割り込まなかったことが支えとなり、株式市場はようやく落ち着きを取り戻すか…と思いきや、2月9日(金)にまたまた乱高下があり、一時23,360ドルまで下落した後、引け値で+330ドルとなる24,191ドルまで戻り、長かった1週間が終わった。これで結果的に、2番底が形成された感があり、今後NYダウは23,360ドルを下回ることがなければ、落ち着きを取り戻しそうではある。また、波乱の立役者となったVIX指数(恐怖指数)も、2月6日につけた50.30が高値であり、ここまで来たら論外ではあることはもちろんで、「37」あたりを恐怖ライン(資産ヘッジ必須)と考えるのがよいと思う。こうなった以上、日本市場は米国市場の金魚のフンであり、米国市場に重きを置いてトレードすることをオススメする。
 そんな情けない金魚のフンである日経平均株価の先々週末2日の終値は、23,275円であったが、5日(月)の寄付きは22,921円で、先週9日(金)の終値は21,383円と、先週末比−1892円安で終わっている。もちろんNYダウのほうが株価水準が高いから値幅が大きくなって当然かと思いきや、2日25,521ドル→ 9日24,191ドルの−1330ドルであった…。※2日のダウ−666ドル安から始まった下落局面ではあるが、この影響を差し引いても日経平均のほうが下がっていることは変わらない。 
 ただ、先週9日(金)の日本株は、−383円安で寄り付き、終値でも−508円と、前日のNYダウの−1032ドルの暴落のあとにしてはやけに底固かった印象。売買代金も、火曜に5兆6453億円もの大商いをこなしてからは、だいぶ落ち着きがでてきている。これはおそらくは、足元の企業決算がよすぎる、ことがそうさせているのだと感じる。
 2月9日時点の日経平均EPSは1635円と、先週末比+94円。本稿はさんざん、通期EPS見通しが低すぎることをお伝えしてきたが、円高の最中での決算でこれほどまでにEPSが上昇するとは逆サプライズであった。これで現在の日経平均株価の18年度予想PERは、13.08倍である。もうPERだけみた場合、いつでも大反発するマグマをため込んでいるように思える。リーマンショック後の日経平均PERは14.4倍〜16.8倍の間で推移しており、この予想EPSに過去5年間の平均である、PER15.45倍を掛け合わせると25,261円と算出される。現在日本株が、激安水準なのは間違いない!
 かたや、NYダウの過去5年間の予想PERの平均は、15.92倍。EPSは2月9日時点で1509ドルまで増加しており、掛け合わせると、NYダウの理論値は24,023ドルと算出される。9日のNYダウの終値は24,191ドルなので―――現在は適正水準といえるだろう。
 さて、今週のストラテジーに入りたい。日本株の相場底入れを探る指標でよく使われる、25日線乖離率は、現在−8.31%(−10%で底入れとされる)。個人投資家の信用取引評価損益率は現在、−4.82%(−20%が底入れサイン)。ようするに上記2指標は、まだまだ底入れが完了していないことを示している。ただ、もう1つの重要指標である裁定買い残の水準は、2月2日に2兆3594億円と一気に減り、さらにここから2月7日にかけても、とんでもなく減っている様子がすでにみえており、すでに底入れとされる1兆8000億円のラインを切っているだろう。同指標は、これ以上の叩き売りが起きづらいことを示している。
 そんななか、今週の相場のキモは3つ。(1)12日(月)の2019年度予算教書発表(2)14日(水)米国1月米国CPI(消費者物価指数)。(3)16日(金)米国SQである。
(1)に関しては、今後10年間で1.5兆ドルものインフラ投資計画が発表される予定。詳細まで発表されるか定かではないが、財源確保のために国債増発する、と市場に受け止められれば相場は軟調推移になるだろう。これは週明け火曜日の「米国10年債金利」を確認したい。この悪地合いは、この指標が2.8%を越えたことで始まっている。
(2)は消費者物価指数の伸びが示された場合、インフレが加速するとの見方から、長期金利がさらに上昇するかを注視したい。コンセンサスは前月比+0.4%、前年比+2.0%であ。
(3)は、SQを狙う悪いAIがはびこっているらしい。まぁ、これが都市伝説だとしても、ここまで短期間で株価が大暴落をした中、ヘッジファンドなどのポジションがどうなっているかはわかりようがなく、SQ前にムチャな仕掛けが入る可能性を意識しておきたい。15日の木曜日深夜までは気が抜けないだろう。あげくに米国は今週末から3連休なので、ここまでに株価が沈静化してないと金曜日のNYダウはリスク回避で下がるだろう。
 筆者は、現在までに発表されている経済指標から、特に景気後退を示唆するような指標がほとんど見当たらないため、現時点で今後の日本株に対して強気スタンスを崩しておらず、(1)と(2)を睨みながら、早ければ週明けから押し目を買っていく方針。ただ、これまでの市場の安値をみるにNYダウ23,360ドル、日経平均21,079円であるため、これに近づく動きがあるのならば「不測の事態」が起こっていると考え、ヘッジポジションを入れるだろう。またVIX指数も「37」に近づくのならばヘッジポジションを入れて対応する。
 そんな筆者の先週の取引を振り返りたい。

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