• 2019/12/25
  • 執筆者: Yamaoka (7:08 pm)

<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第9回「梅宮辰夫とアンナの死」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 2019年最後の昭和ノスタルジーニュースといったら、やはり梅宮辰夫(12月12日死去。享年81)の死だね。そしてもう一人、アンナの死である。梅宮アンナではないよ。ジャン・リュック・ゴダール監督の元連れ合いで、何本も主演を担った仏女優アンナ・カリーナ(12月14日。享年79)のことだ。
 梅宮辰夫といえば、最近では釣り好きの好々爺か、わがままな娘に手を焼く良きパパというイメージだが、60〜70年代東映映画を観まくったこちとらから見れば、『不良番長』であり『夜の帝王』であり『仁義なき戦い』だよ。特に『仁義なき戦い』の4作目『頂上作戦』の神戸の大組織(映画では「明石組」だがモデルは「山口組」)の若頭補佐=斬り込み隊長役は迫力があった。
 後で知ったことだが、実はもっと前の少年向けテレビドラマで梅宮辰夫に出会っていたのだ。それは『遊星王子』だ。1960年前後に制作された『月光仮面』『ナショナルキッド』『少年ジェット』『海底人8823』『スーパージャイアンツ』『鉄腕アトム(実写版だよ)』などなどの荒唐無稽のヒーローものの一つだが、イマイチ地味であまり話題にならなかった。
 東映のニューフェイスになってからは、あらゆるジャンルで登場するんだけど、中村錦之助、高倉健、鶴田浩二、菅原文太、若山富三郎、藤純子といった主役を張るスター級に比べると、スケベで不良というB級ポジションだが、実際はもてまくって「千人斬り」なんて言われてたっけ(松方弘樹もそうだったね)。2本立てだと、スター級のメインの1本と梅宮主演の添え物ってな感じで、『夜の女(スケ)狩り』『未亡人(ゴケ)殺しの帝王』『夜遊びの帝王』『夜の青春シリーズ・ひも』といった、キワもので奮闘。タイトルはえぐいけど結構まともなキャラクターだったのだ。
 そして『不良番長』シリーズがヒットしてランクが上がり、実録路線全盛になると、従来のスターに替わって松方弘樹や渡瀬恒彦や千葉真一、山城新伍らと第一線で活躍する。それにしても存命なのは、千葉真一くらいになっちゃったね(藤純子も元気だけど)。

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