• 2004/11/26
  • 執筆者: Yamaoka (12:10 pm)

ライブドア、ソフトバンクも取引していた「メディア・リンクス」に群がった闇人脈

●こんな上場に値しないボロ会社を延命させたのは誰だ?

 ヘラクレスに上場されていたIT系企業「メディア・リンクス」の社長だった新堂吉彦容疑者が、連日、マスコミ上を賑わせている。大阪地検特捜部が新堂氏を逮捕、その捜査過程で、プロ野球参入問題などで注目されていた「ライブドア」や「ソフトバンク」などと架空取引を行い、業績を水増しし、株価を維持していたというのだから無理もない。
しかも、その架空計上額がハンパでなく全売上げの8割も占めていたというし、そもそも、上場さえこの手法でクリアしたというのだから、ここまで来ると呆れる他ない。逮捕容疑はこうした証券取引法違反(風説の流布、有価証券報告書虚偽記載)、有印私文書偽造・同行使、それに約1億2000万円の業務上横領。
 実は本紙・山岡はこの新堂容疑者と、取材で5、6回会っている。今年春から夏ごろのことだ。
 メディア・リンクスは今年5月1日、大阪証券取引所から上場廃止宣言を受けていたが、新堂氏はこれを無効と主張し、上場廃止無効の訴訟提起をしていた。その言い分を聞いてくれと人を介していって来たからだ(『財界展望』04年7月号で4頁記事にしている。「メディア・リンクス上場廃止の裏側」)。もちろん、今回の架空売上げのことなどおくびにも出さなかった。
 山岡がこの件で興味を持ったのは、上場廃止理由は、上場企業に義務づけられている適時開示義務違反を3度に渡り行っこととされるが、「3度目の違反をした際、やくざ関係者に会社を乗っとられていた。だから、開示したくてもできなかった。したがって、違反に当たらない」(新堂容疑者)というものだったからだ。
 最近、事件化している同じくボロ上場企業の「丸石自転車」(倒産)、「駿河屋」などにも、まったく同じ闇人脈が食らいついていた。もちろん、経営破綻を導いた責任は経営者側にあるし、メディア・リンクスの場合、そもそも上場に値しない会社だったのだから、同情の余地など微塵もない。だが、それでも延命を図ろうとする企業にすり寄り、資金調達すると甘言を呈し、手形(帳)や小切手(帳)、果ては通帳、代表印まで持ち出し食い尽くすのがその道のプロである彼らの役目。経営会社側が「完全に騙された」と気づいた時にはもう遅い。暴力団の名をチラつかせ、「共犯者だろう。お前も一緒にパクられるか」と言われ、倒産させる踏ん切りがつかなくなり、延命し、その分、取引先である善意の第3者の被害は大きくなるわけだ。
 その事実を思えば、当局は経営者側だけでなく、悪徳ブローカー、彼らと連携している暴力団関係者も、あらゆる法令を駆使して逮捕すべきだ。だが、丸石自転車の事件でも、鹿児島の地場の暴力団関係者が逮捕されたぐらいで、広域暴力団関係者にまでメスが入れられることはまずない。これでは、不公平だし、同じ事件は今後も次々起こるだろう(もちろん、企業の上場審査基準、上場後の監視も強化すべき)。

●場末の印刷屋で架空の社債を刷り、暴力団関係者のところで換金した?

 下記写真の「社債」は、こうした企業(メディア・リンクス)の延命に、悪徳ブローカーがいかに力を貸していたかを物語るとされるコピーだ(社債の代表が新堂容疑者と別人なのはおかしくない。新堂容疑者が悪徳ブローカー側に囲われていた際のお飾り社長がこの上田氏だった。冒頭写真は2005年4月23日付『日刊ケンダイ』記事)。

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