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したがいまして、有料講読入会も6月22日(金曜日)以降は、新しいHPの方でお願い致します(このHPからの入会は絶対にしないで下さい。万一、誤って入会されても返金致しかねます。)

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これを契機に利便性、セキュリティー、そして記事内容もさらに向上させて行きますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

最新エントリ
  • 最新エントリ配信
  • 2018/09/18
  • 執筆者: Yamaoka (1:43 am)

≪連載(99回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(9月18日〜9月21日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は23,085円と、1週間で+778円もの大暴騰となった。土曜に日経平均CFDを確認しても、しっかり続伸して23,234円で引けている。これで、今年5月からの上値抵抗線だった日経平均23,000円どころを、5回目のトライで明確に上抜けてきたわけだ! これは素直に大喜びしていい局面だと感じている。
 というのも、金曜日の寄付きは9月のメジャーSQ値が算出され23,058円となったが、その後は、SQ値を上回れずに推移し、最終的に上方向に向かったのは14:41分の引け間際だった。今週はそこまでの上昇の動きが急激だったこともあり、メジャーSQ値算出の後は、幻のSQとなり、「やっぱり今回も日経平均23,000トライはダメだったか…」と、失速する展開となることがじゅうぶん考えられた。それが、1日しっかり揉んで上に向かったことは、大きな価値があると考えている。
 また金曜日は、メジャーSQを除けば、売買代金は2兆3000億円程度と、決して多いとは言い難かったが、個別株の値動きをみていると珍しく「トピックス」を中心に強かった。筆者は14日朝に成り行きで景気敏感株の代表銘柄である「SUMCO(3436)」、そして中期の成長を期待してかなり多めに資金を「村田製作所(6981)」に入れたが、2銘柄とも損切りラインに抵触する可能性を感じさせない強さで、日経平均株価指数をアウトパフォームした。その後、夜間取引においても日経平均先物はしっかり値を伸ばしており、現時点では「明確に上方向へと向かい、秋相場に号砲が鳴り響いた」と言い切ってよいだろう。
 この急上昇の原動力となったのは「米中貿易協議」での進展だ。12日(水)対中貿易強硬派の米通商代表部(USTR)ライトハイザー氏ではなく、穏健派のムニューシン財務長官&クドロー米国家経済会議委員長が「貿易摩擦の一段の激化を避けるため新しい内容での貿易協議を打診」との報道がでて相場付きは変わり、さらに13日(木)に「中国側が受け入れ協議を再開する」と表明すると相場のムードは一変した。また、13日(木)東証発表の空売り比率が、34日ぶりに40%を割り込んだことも心理面から大きかったといえるだろう。
 しかし、相変わらずトランプ大統領は天邪鬼だ……。13日(木)の段階で、すでに「ムニューシン報道は間違いだ」とツイッターでつぶやき、14日も「側近に2000億ドルの中国製品関税引き上げの準備を命じた」とでて、しまいには16日(日)に「対中追加関税2000億ドルの第三弾を17日にも表明」との報道がなされた。ただ、内容はいくぶんソフトな内容に変わり、追加関税のパーセンテージを25% ⇒ 10%に修正したもよう。実際の発動は、表明から数週間はかかるというので、次回の米中貿易通商協議が行われると噂される27日(木)までは、対中追加関税第3弾(2000億ドル)が実施されることはないだろう。また現段階では情報が錯綜しており、制裁関税発動日は11月6日の中間選挙前の「数週間内」に設定される見込み、との報道もある。
 ただ、中国側にこの行為が、「メンツをつぶされた」と捉えられ、通商協議をボイコットしてくる可能性がでてきている。さっそく、17日ウォールストリートジャーナル紙が報じるところによると、「頭に銃を突きつけられて交渉を行う用意はない」として、第3弾追加関税の発動を表明した場合、米中協議再開を拒否する可能性をちらつかせているのだ―――。

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  • 2018/09/10
  • 執筆者: Yamaoka (1:24 am)

≪連載(98回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(9月10日〜9月14日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,307円と、1週間で−558円もの下落となった。前稿では「現時点での日本株の割安感は際立つが、休暇明けの海外勢がどう動くかで方向感がでる」と記したが、その答えは「下落」であった。しかし8日連続上昇のあとに、9月7日(金)まで6日連続下とはヒドイ動き方だ。もともと弱かったトピックスなどは7日連続下落とさらに弱い。
 ただ、関西を直撃した台風21号、北海道での大地震からの全域停電など、これまで絶好調だったインバウンド(訪日外国人旅行者)需要が急減するのではないか? という懸念や、企業ぐるみでとんでもない愚行をやらかしていた「スルガ銀行」、「TATERU」の悪影響など、日本独自の下げ要因もあった。
 そしてこの男も、いつもどおり一枚噛んでいる。週末にはトランプ大統領からの口撃が相次ぎ、中国との通商交渉に関して「第四弾として、行いたいと思ってはいないが、私が望めば2670億ドル分を追加実施する準備がある」との発言が市場のムードを厭世的なものに変えた。そして週末の7日「次の通商交渉のターゲットは日本。合意に達しなければ日本はたいへんな事態となる」と貿易赤字の削減を迫る恫喝発言をした。
 先週のこの悪〜い地合いを受けて筆者が感じたことは、2つである。
 1つ目は、これだけ立て続けに悪材料がでたにもかかわらず、1日単位で大暴落となった日はなく、積み重なって週間で−558円安程度だった事実。一部、半導体、設備投資関連株は大崩れとなっているが、日本株の下値はしっかりとしているのでは!?
 2つ目は、やはり貿易戦争懸念が収束しなければ、安心して株が買える状況ではない、という思いだ。
 その貿易戦争に関しては、レイバー明けから徐々に沈静化してくると予想しているが、現時点では止む気配が感じられない。というのも、ここにきて11月6日の米国中間選挙で、上院・下院ともに民主党が過半数を奪回する可能性が高まってきたもよう。トランプ大統領の直近の支持率に関しても支持が41.9%、不支持が53.9%と、前稿で指摘した直近の最低水準から、大きく動いていない。トランプ大統領の焦燥感は手に取るようにわかる。
 さて今週のストラテジーに移りたい。まず今週は日本で、年に4回の重要イベント「メジャーSQ」が金曜日にあるため、先物を駆使した仕掛け的な値動き⇒ 波乱の展開が予想される。たいていは週半ばの火曜、水曜までで態勢は決するので、週明けからは、デイトレ感覚だとしても買い向かうことは避けたほうがよさそうだ。そもそも先週のトランプ発言で「全輸入品に追加関税をかける可能性がある」と恫喝された中国(上海)株の週明けの動きはたいへん気になるところ。AM10:30に上海マーケットが始まるが、AM10:15にはプレオープニングの値動きがわかるため、注意を払いたい。
 現在の上海株価指数は2,702元と安値圏で推移しており、2016年1月28日の「人民元切り下げショック」時の安値2,638元は覚えておいて損はない。仮にここまで下落した際は為替水準で、リスクオフの円高となっていないか? を確認しつつ資産に応じた適正なリスクヘッジポジションをとっていきたい。
 また為替(ドル円)の推移も極めて重要だ。先週金曜日の寄付きには、75日線である110.77円を一時下抜けたため、筆者も買いポジションを落とし、「日経ダブルインバース」(1357)を購入したが、幸いにも夜間にまた75日線を奪回し111.08円まで戻っている。200日線である109.8円まではかなり距離を残すし、日銀短観をみる限り想定為替レートは107.3円なので現時点では心配していないが、ドル円の110円割れともなれば日経平均株価に大きな影響を及ぼすので、しっかりみておきたい。

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  • 2018/09/03
  • 執筆者: Yamaoka (2:08 am)

≪連載(97回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(9月3日〜9月7日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,865円と、先週末比で、+263円の反発となった。前稿では強気の相場見通しを記したが、全体的に報われた方が多かったはずだろう。前稿で注目銘柄とした『アエリア(3758)』は、台湾版の配信が決まり920円どころから1180円ラインまで28%の急騰をみせた。ただ、米中貿易戦争が加速する地合いで、中国関連の景気敏感株『SUMCO(3436)』、『コマツ(6301)』は戻りがやけに鈍いのは気になったところ。
 そして今週は、現在の日経平均株価が安値圏か? それとも高値圏なのか!? その答えがでる週となる可能性が高い。筆者は、これまで再三にわたりご指摘させていただいていたとおり、現在の日本企業の稼ぐ力は過去最高水準で、本年の見通しが現状の貿易戦争の渦中においても明るさが消えないことから、極端な割安水準におかれていると考えている。週明け9月4日(火)から、例年、日本市場の売買が戻り平時となるので、ここから海外投資家がどう動くかで、その答えがでるわけだ。
 ただ今週、米国・トランプ大統領は、中国への貿易制裁として2000億ドルの追加関税(25%)を、早ければ9月7日以降に発動する予定だと報道がでている。これまでの貿易関税は総額500億ドルだったことから、その額は半端ではない。これに中国がどう応えるか? いまのところ600億ドルの報復関税を課すと声明を出しているようだが、仮に2000億ドルの貿易関税相当になるように、600億ドルの貿易関税を80%以上にするなど強硬姿勢を貫くようであれば、さすがに市場はリスク回避一辺倒な状況に陥るだろう。中国は、「米国との通商問題は、対等な交渉のみ解決可能」だと強気の姿勢を崩そうとはしていないため、警戒モードを解くわけにはいかない。
 ただ、注目点はトランプ大統領の支持率。リアルクリアポリティックスのサイトを見る限り、中間選挙が迫ってきているこの状況下で、同大統領の支持率は42.2%とドンと落ち込み、逆に不支持率が54.1%とジワっと上がってきている。トランプ大統領としては、中国叩きをすることで支持率を上げていく方針だったはずだが、さすがに舵を切りなおす必要性がでてきた、といったところだ。これが、中国との貿易戦争の緩和に一役買ってくれることを願わずにはいられない。
 また米国債券に関しては、ここまで投機筋が大量に空売りポジションを持っているが、9月26日のFOMCにかけて、米国債が買い戻されるシナリオが考えられる。こうなれば、国債金利は低下することになり、ドル高も誘発して日本株式の優位性が際立つはずだ。
 さて、今週のストラテジーへと移る。日本株式市場の趨勢は、今週の火曜日以降で売買代金が膨らんだ時に決まると考えている。下値の目途としては、まず一番重要な指示線である200日線が22,408円であるため、これを割ったならば問答無用で『日経ダブルインバース(1357)』と『国際のETF(1552)』を保有する予定だ。トピックスと比較して日経平均は相対的に買われており、なんちゃらショックが起こりやすい状況だということはしっかり認識しておきたい。ただ、テクニカルの項で後述しているが裁定買い残の水準が低いので、下値はそれほど大きくはならない可能性が高いとみている。
 また、上海株価指数が2,725元と安値圏であるため、2016年1月28日の「人民元切り下げショック」時の安値2,638元は覚えておいて損はない。仮にここまで下落した際は為替水準で、リスクオフの円高となっていないか? を確認しつつリスクヘッジポジションをとっていきたい。
★以下の「今週の注目銘柄」は1つ。

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  • 2018/08/26
  • 執筆者: Yamaoka (11:51 pm)

≪連載(96回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(8月27日〜8月31日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,602円と、先週末の引け値が22,270円だったため、+331円もの反発となった。先週は、テクニカルの項で後述しているが、極端な薄商いのなか為替の円安につられてスルスル上値を取りにいった相場となった。
 しかし、高官級で開催された22・23日の「米中通商協議」は、まったく進展がみられなかった。筆者としては、この協議が不調に終わっても、「継続協議」となることで地合い改善になる、と予想していたが、結果は「近いところの協議は予定されず、11月の米国中間選挙終了までさらなる交渉を行わない」と、中国側の譲歩の姿勢はまるでなし。いったい何のために協議の場をもったのか甚だ疑問ではあるが、詳細はあとになって出てくるのだろう。これで、トランプ大統領からの、為替の人民元安を強烈にけん制する動きがでてくる可能性が高くなったので、中国(上海)株に関しては先行きがみえなくなった。
 ただ、日本株に関しては趣が異なる! 23日の米中の協議が不調に終わった、との報道がでても売買代金は特に変化せず、薄商いのまま崩れるどころか上値を追ってみせたのだ。
 さて今週のストラテジーへと移りたい。週明けからも例年通りならば、売買代金は膨らんでこず、凪のような相場付きが継続する可能性が高い。ただ、先週と変わらずに売り物が出てこない相場となれば、8月8日高値22,801円を越えて、これまで三度跳ね返された23,000円ライン奪回の機運は一気に高まることとなる。そもそも日経平均株価は、ここから上向けば3角持合いを上抜ける形が鮮明になる。NYダウは、とっくに3角持合いを上抜けていることを考えれば、日本株もNYダウに追随するシナリオとなる可能性は高い。ようするに、これまでの日本株は、先行き不透明感から、陰の極となるまで叩き売られすぎていた、ということになる。
 業績に目を移しても、2018年度4-6月期の決算が出そろった結果、純利益でみると前年同期比+28%増加で過去最高、増益企業数は全体の50%に達し、最高益企業は24%を占めるのが日本株だ。
 リスクシナリオは、やっぱり米中通商貿易の行方となるだろう。27日(月)まで開催される2000億ドル規模の「対中追加関税公聴会」の反対意見などのパブリックコメントの提出期限は9月5日まで。品目決定は9月上旬であり、早ければ9月中旬の実施もありえる状況だ。いまのところ2000億ドル追加関税待ったなしの最悪の状況なので、並みの神経では枕を高くして寝ることはできないだろうが、筆者は勇気を出してここまで叩き売られた景気敏感株を買い漁りリスクオンで立ち向かう予定だ。

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  • 2018/08/20
  • 執筆者: Yamaoka (4:03 am)

≪連載(95回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(8月20日〜8月24日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週までに、散々世界の株価を下方向に揺さぶったトルコの「リラショック」。エルドアン大統領はイスラムの教えを忠実に守り、金利がたいへんお嫌いであることがじゅうぶん理解できた1週間であった。ただその後の株価の出直りで、トルコは新興国の一国にすぎず、この国のショックなどでは世界経済は揺るがないこともはっきりした。そもそも、21日(火)からトルコは犠牲祭(イスラム教の聖典)で8月下旬まで夏休み入り。今週の焦点はトルコではないだろう。
 今週は、とにもかくにも22日〜23日(木)に開催される「米中通商協議」がキモである。契機は16日(木)AM10:30に飛び出した「中国商務次官が貿易協議で訪米」のブルームバーグの報道。これで日経平均は垂直上げとなり、筆者もこの期を逃さず、景気敏感株の筆頭銘柄である「SUMCO(3436)」「コマツ(6301)」を成り買いした。ただ報道後、この協議は高官級ではなく実務者レベルであり、大きな進展は見込めないのではないか!? と市場は慎重となり、垂直上げ以降は横ばいの動きであったことも確かだ。
 しかし、風向きは少しずつ貿易摩擦解消に吹き始める。17日になるとポツポツと追加報道が出はじめ「米中の通商担当者が貿易摩擦の解消に向けた交渉計画を立てている」や、ハセットCEA(大統領経済諮問委員会)委員長が「来週の中国との協議でポジティブなサインを公表する」などと、かなり前向きな発言が多くなり、ウォールストリートジャーナルによれば、「11月に米中首脳会談を模索している」と出たことで、事態の急展開が予想される状況に変わった。
 11月とは、おそらく11月6日の米国中間選挙を狙った日程である。貿易戦争は明らかに中国に分が悪く、水面下の話し合いで、中国側が歩み寄りをみせた可能性が濃厚となってきたと捕らえてよいだろう。そうでなければ、トランプは中国側の交渉人を米国に呼ばないだろう。
 さて、その中国の代表的な株価指数である上海総合指数。先週末にはとうとう2年7ヶ月ぶりの安値となった7月6日の2,691元を下抜け、2,666元まで下げてしまった。これで2016年1月28日の「人民元切り下げショック」時の安値2,638が指呼の間に迫っており、これを下抜けると需給関係上、たいへんよろしくない状況となる。ただ、先週金曜日の上海株価指数をみると、「米中通商協議」が決まってもなお下げ続ける上海株は、中国側の降伏を示唆しているように思えてならない。中国はメンツを重んじる大国であり、米国にひれ伏すような形での決着はありえないとみていたが、もうなりふり構ってられなくなった可能性が高い。
 また夏休み中であるトランプ大統領から17日、「意味深なツイートがあった」と市場関係者の間で話題になっている。「マネーは我々にとって重要なドルに流入している」と唐突につぶやき、ドル高容認と受け取れるようなツイートをしたのだ。これは、これまでトランプ大統領の言ってきた発言と180度異なる。筆者は即座に、これは、「中間選挙を迎えて、実りのない(支持率が上がらない)貿易戦争を完遂する政策を転換する可能性!?」と飛躍した想像を膨らませた。こう感じたのは、22日からの「米中通商協議」の報道がでた直後だったことも大きいだろう。
 とにかく今週は「米中通商協議」が始まる22日(水)までは、景気敏感株を中心とした外需株に期待上げが予想される。上海指数の動きはここからつかめないが、仮に崩れたとしても日本株は崩れない、と考えるほうが自然となってきた。
 さて、今週のストラテジーへと移りたい。先週末の日経平均株価の引け値は、22,270円。
 日経平均先物をみると22,500円であるから、今週の始まり値はこれがベースとなるだろう。ただ現時点では22日(水)からの「米中通商会議」を前に、月曜日から上値が軽くなる可能性が濃厚である。よってまずは200日移動平均線である22,398円を越えてくるかが焦点となる。あとは、サマーバケーション中の海外勢にどこまでの買い意欲があるかが重要だ。
 下値の目処としては、22,200円割れ、と極めて現値に近いところに設定したい。おそらく今週、為替は落ち着いて円安の方向にジリ安となると思われるが、この前述のラインを割るとなれば、不測の事態を想定して、資産保全のポジションも積み上げる必要があると感じている。まだ日経平均株価にセリングマックスがあったわけではないため、月曜日から下がるようなら、ここまでの強気見通しは雲散霧消し、警戒感をむき出しにして臨みたい。それぐらい今の状況は分水嶺となっているといえる。また国債商品先物指数であるCRB指数を載せておく。

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  • 2018/08/06
  • 執筆者: Yamaoka (3:25 am)

≪連載(94回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(8月6日〜8月10日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週末の日経平均株価の終値は22,525円と、先週末比−188円安で引けた。先週は日本では日銀会合、米国ではマインド系指数の代表格・ISM景況感指数、そして雇用統計と大型イベントがわんさかあり下げ目線でみていたが、結果は小幅な下げにとどまった。今週はどう動くか? 
 今週、株価を大きく揺れ動かすのは、8月9日からワシントンで開催される「日米新通商協議(FFR)」で間違いないだろう。我らが日本は、欧州のようにうまくいなせるか? それとも中国のように反目し合って貿易戦争の渦に引き込まれるか? 現時点で筆者は、欧州以上のソフトランディングで着地するのではないかとみている。しかし、これはあくまで着地に関しての見解で、自動車関税に関して、米国がブラフを賭けてくる可能性はじゅうぶんあるので警戒感をもって臨みたい。トランプ大統領に関しては、事が済むまで何を言い出すか分からない怖さがある。(横写真=「産経」7月31日記事)
 日本に関して米国が、貿易問題で強硬にでてこないと考える根拠は、結局中国だけに照準を絞っているのが明確だから。米国は中国に、ハイテク分野で主導権を取らせたくない一心で、強硬策にでているものと考えている。現在、米中の貿易摩擦の現状は「緊張緩和を目指して協議再開予定」となったまま、高官級の協議は2ヶ月もの間行われていない状況。米国は中国に恫喝を繰り返し、「交渉の場にでてこい!」と吠えているだけだ。
 そんな狂犬チックな米国も、けっして世界中を敵に回して貿易戦争がしたいわけではない。貿易戦争に経済的なメリットが薄い(※悪影響を及ぼす可能性のほうが高い)ことは、誰がどう考えても明らかで、それは米国とてわかりきった話だろう。となれば、今週はここまでの悪地合いに負けて、好決算にもかかわらず上がっていない銘柄を拾う作業に入ってもよいと考えている。FFRの行われる金曜日までは、経済指標で大きなものがないこともあり、夏枯れも相まった、様子見相場に終始する可能性が一番高いが、地合いはそれほど悪いものにはならなそうだ。
 こう考えるのは、先週から日本市場において変化の兆しがでているからだ。先週火曜日の日銀会合後、好決算発表後の企業はしっかり株価を上げているように感じる。これは先週まではまったく感じなかった。また、テクニカルの項に詳細を後述するが、先週は売買代金が久方ぶりにしっかり膨らんだ(一時的なものでないことを祈る)。海外勢も3週連続で日本株を買い越している!
 そんななか、気になる点は2つ。1つ目は夏枯れムード。例年、甲子園が始まったあたりから9月中旬までは、米国株がわかりやすく下げる地合いとなる。欧米ファンドは8月、夏休みを取る向きが多く売買は盛り上がらず、その後、休み明けから9月中旬までファンド勢の決算前の利益確定売りがでることが多いのだから当たり前だ。日本市場の売買は7割ちょい海外勢であり米国や欧州が下がれば日本株も連れ安は免れない。今年は年初から株価が上がっていないこともあり、そこまで大崩れするような展開にならないとみているが、毎年のことなので警戒感したい。
 2つ目は日経平均の通期予想EPSが上がってこないこと。1Q決算は先行き不透明感から、通期の業績を上方修正するのは難しいことはわかる。ただ、円安効果が大きくあったにもかかわらず、一時1700円台に乗せた日経平均予想EPSは、8月3日時点で1670円だ。事前の大手証券の予想では、2019年度決算業績は、前年比数%のプラスを見込んでいたはずだ。よってこの数値は、今週もウォッチを怠れないだろう。ちなみに6月の日銀短観では想定為替レートは107円26銭となっているので、為替差益は出やすい状況は続いているのは追い風である。

閲覧数 (324790)
  • 2018/07/30
  • 執筆者: Yamaoka (1:20 am)

≪連載(93回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月28日〜8月3日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,713円と、前週比+15円の小幅な上昇となった。しかし、金曜夜の米国市場は決算発表が本格化する中、決算良し&今期の見通しもコンセンサス以上を叩き出した「インテル」が、次世代10nmプロセッサー(チップ)の投入が遅れる、とのガイダンスだけで−8.6%もの大急落をみせ、これが全体の地合いまで悪化させたか、日経平均先物も22,600円で戻ってきている。しかし、決算で約20%もの株価下落に見舞われたフェイスブックや、ツイッターなど、今回の決算では、ここまで買われに買われてきたハイテク&ナスダック市場が、今度は過度に売られるという図式が鮮明である。
 また、日本市場においてたいへん気になっていることがある。足元では米国はおろか、中国と欧州までも株式市場の商いは膨らんでいるというのに、日本株だけが放置プレーを喰っているのだ。もはや先進国の中で唯一、無関心にさらされているのが、我らがNIPPONなのである。この理由を筆者は、現時点で説明できないでいるが、確実なことは、3度まで跳ね返された日経平均株価23,000の壁は、海外勢が本気で買いに来なければこじ開けられることはできない、ということだろう。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週は、日本では31日(火)の「日銀金融政策決定会合」、米国では8月1日(水)23時に発表される「(7月)ISM製造業景況感指数」と、8月3日(金)23時に発表される「(7月)ISM非製造業景況感指数」が大注目だと考えている。米国のISM指数に関しては、前回6月発表の際に、『今後の貿易摩擦の影響を懸念するコメント』が目立って多かった。ISMのようなマインド指数は、悪くなるときは大きく悪くなり、それが株価のショック安を招くので、買いポジションが多くなっている読者諸兄におかれては、「国際のETFVIX(1552)」などの買い持ちは必須である、と考えている。また31日のアップル決算も注目だろう。新型アイフォーンの10月への発売延期が噂されているが、この銘柄も決算後大きく売られるとなっては、さすがに相場がもたない。たいへん注意を払いたいところ。
 また31日(火)の昼ごろに結果が発表される「日銀金融政策決定会合」では、年間6兆円を買いつけるETF予算のうち、TOPIX連動型の比率を上げる方向で議論する方向だと報道されている。現在の買い付け比率はTOPIX型78%、日経平均型22%であるから、100%TOPIX型の買いつけに移行する可能性があり、日経平均株価の暴落をケアしたいところ。ただ、日本は1-3月期GDPが先進国の中で唯一マイナスに沈んでおり、おそらく8月10日発表の4-6月期GDPもマイナスとなり、「リセッション(景気後退)だ」と騒がれる可能性が高い状況なので、日銀としても大規模な金融緩和策を継続する方針には変わりはないだろう。ただ、予断を許さない状況なので、火曜日までは無駄なポジションを持つことは避けたい。
 さて、筆者のPF(ポートフォリオ)に移る。本稿で注目した「コマツ製作所(6301)」の1Q決算が27日(金)に発表された。経常利益コンセンサスが82,164百万だったところ、結果は92,940百万と、過去最高の素晴らしい実績を叩きだし、通期業績での進捗率も29%となった。株価面でも、さすがに週明けは高く始まるだろう。ただ、コマツ社も決算発表で中国市場への先行き不透明感を話したようだが、先に決算を終えているロボット大手「ファナック(6954)」などでは、はっきりと「6月以降の中国市場の受注が大きく減速しており、結果4〜6月の受注は前年同期比−35%になっている」という話がでているため、「コマツ(6301)」に関しては、月曜日にいったん手じまう予定だ。また7月30日(月)には米国・キャタピラー社の決算があるので、コマツの決算はまたげてもキャタピラーの決算をまたぐのは正直怖い、ということもある。「三菱UFJFG(8306)」は、31日(火)の前場までは様子を見る予定だ。これ以外では、同業の「信越化学(4063)」のシリコンウエーハの業績がすばらしくよかったため「SUMCO(3436)」と、「エスケーエレクトロニクス(6677)」のポジションが大きめである。
 しかし、後述するテクニカルの項をみれば、海外勢の買い越し基調が確認され、懸念されたNT倍率の解消がみられ、かつ裁定買い残の反転の兆しがあるという状況なので、通常なら買いが報われる展開であることは間違いない。8月は、日本の株式市場にとって鬼門の季節であることは承知の上で、売買代金が上がって全体が買われだすようであれば、めずらしくサマーラリーとなる可能性もあるが、今週は対米貿易赤字の解消を迫られる『日米通商協議』入りする可能性も高く、トランプ大統領がいったん黙ってくれるタイミングを見計らって、また買い出動するのが吉だと考えている。

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  • 2018/07/23
  • 執筆者: Yamaoka (1:16 am)

≪連載(92回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月23日〜7月27日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週の水曜日には日経平均株価の高値は22,949円。木曜日には22,926円、そして金曜日には22,870円の高値はあったものの、どうしても5月と6月に2度つけた戻り高値23,000円台には突入してはくれない。そして、そうこうするうちに、金曜の夜にはトランプ大統領のツイッター砲(※FRBへの利上げ姿勢へのイチャモン&ドルは高すぎる&中国からの全輸入品に対して関税を課す)がさく裂して、米国以外の欧州主要国の株価は下がり、そして日経平均先物ラージも22,530円まで落ち込んで1週間を終えてしまった。結果、先週末に22,597円だった日経平均株価は、週間で−67円安となったわけだ。貿易戦争の根は深く、あいかわらず着地点がはっきりと見渡せない状況だ。
 さて、今週のストラテジーへと移りたい。今週の株価を占うにあたって、まず重要なのは需給面の変化があったことだろう。先週木曜日に発表された7月2週目、海外投資家は+2832億円の買い越しに転じた。1月2週目以降なりを潜めていた現物買いを、突然+3246億円も買い越してきたわけだ。例年7月はヘッジファンドの新規ポジションが立つので、おそらくは決算の先回り買いの動きだった可能性が高い! 幸いにも、足元の個人投資家の信用買い残も漸減傾向がはっきりでてきている(※テクニカルの項で後述)。
 裁定買い残に関しては、直近のボトムまでは少し距離を残すが、相対的に低水準であることは確か。NT倍率に関しては、高止まり状態をキープしているが、これから決算発表が本格化する中で、トピックスの上昇率が日経平均株価を勝り、追いつく余地があるとみてもいいのではないだろうか!?
 となると、今週から本格化する日本国内の企業決算がすべての鍵を握ることとなる。国内では25日のファナック、日立建機、日本電産から決算発表が本格化し、27日はコマツ、日立など約170社の発表がある。決算自体は円安の影響もあり、EPSの数字はよいものがでてくる可能性が極めて高い。あとは売上高と、貿易戦争の渦中に引き込まれた企業の今期見通しだろうか? また、この1Qで通期の上方修正が連発される可能性がないことは折り込み済みで、ここまで散々売られ続けた企業だから、EPSの上昇が確認できただけでもじゅうぶん株価刺激材料となるだろう。肝心なのは『売買代金』の盛り上がりが今週みられるかどうか。特に大型株の決算が始まる25日からが重要だ。売買代金に関しては決算前だということもあり、持たざるリスクを意識するマネーの参戦も期待したい。
 また、すでに織り込み済みであるため、リスクシナリオとなるかどうかは定かではないが、週明け23日(月)に『対中関税第2弾の対象品目リストに関する文書によるパブリックコメント期限』が設定され、24日(火)『対中関税第2弾の対象品目リストに関する公聴会』が開始される。これまで散々報道で出ている通りだが、米国民の輸入関税引き上げに反対する姿勢がより鮮明になった場合、トランプ大統領が考えを翻意する可能性があり期待したい。
 よって今週の筆者の基本スタンスは、ここから強気で市場に臨み、決算発表が佳境を迎える8月6日週までに上昇した銘柄をリグう作戦、で考えている。建機大手・コマツを大量保有しているため、25日の日立建機の決算を道標に、この決算がポジティブだった場合、決算を持ち越す予定だ。ただ気をつけておきたいのは前稿(91回)にも記したが、この時期、決算が好決算だとしても、通期の上方修正には至らず材料出尽くしとなり、夏枯れに負ける地合いになる可能性が高いこと。加えて売買代金が乏しくなる8月のお盆時期を狙ってハゲタカヘッジファンドが日本株を空売りしてくる、というのは毎年の恒例行事であり忘れてはならない。今年は貿易戦争の懸念が強いこともあり、通期業績の全容がはっきりしない1Q決算では本格的なリスクマネーは戻ってこないだろう、とも考えている。

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  • 2018/07/17
  • 執筆者: Yamaoka (2:10 am)

≪連載(91回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月17日〜7月20日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週の日経平均株価は週間で+819円となる22,597円と大幅高で引けた。先々週は−527円の大幅安だったので、先週の値下がり分を一気に取り戻した形だ。そして今週はこの上昇が本物なのか、それとも一過性だったかを見極める週となる。
 この反発の原動力となったのは、米国トランプ大統領が10日に公表した「対中2000億ドルの輸入品に10%の追加報復関税」に、中国側が即時に反応しなかったこと。中国商務省は「貿易戦争は望まず、ただ、恐れてはいない。そして必要な報復措置を取らざるをえない」とだけ発表を行い、現時点でも追加内容を発信(月曜PM16時現在)していない。これに市場関係者は、貿易摩擦緩和の道しるべとなるのでは!? という見方が強まり株式市場は上昇に転じた。
 というのも、中国の対米輸入額は1304億ドル(2017年度)に留まることから、同じやり方での報復関税は不可能。よって、単純に関税率を米国よりも引き上がるか? ほかの強硬な選択肢を採るか? と市場は、中国の姿勢に身構えていたからだ。米国は7月10日から2ヶ月間、企業コメントの聴取などを行い、公聴会を経て9月には発動予定である、としている。
 しかし、ここから中国がどのような手段をとってくるかは予想がしづらい。メンツをつぶされた中国に反撃の意思があるのは明白だが、ハイテク製品に関してはZTEのように米国企業(クアルコムのマイクロチップ)がなければ営業停止に追い込まれる事態に陥るわけであるし、極論をいえばAndroidケータイの使用を不可とされれば、中国のハイテクはおしまいだ。となれば、次に中国側から予想される報復手段は「不買運動」、「通貨元での為替操作」、「米国債の一部放出」などが考えられるが、不買運動以外は現実的な選択肢にならないというのがマーケットの見方だ。よって、どうにもならなくなった中国が米国に歩み寄りをみせる可能性が、現時点で一番高いということなのだろう。
 ナスダック市場は、先週金曜日には2828ポイントと、史上最高値を記録。貿易戦争がこれ以上悪化しないことを確信した買いが入っているようにみえる。
 さて、日本市場の動向に移る。先週大きな注目をされていた安川電機(6506)の決算が出て、株価は約4%の下落で引けた。朝方は上値追いの動きをみせたあとに下落歩調に転じる、とても悪い形である。中身をみると、コンセンサスであった1Q純利益132億円を越える157億円をたたき出したものの、主力製品であったサーボモーターを始めとした「モーションコントロール事業」の受注額が昨年同期間比で−1%となっているということだ。反面、自動車製造などの産業用機械(ロボット)は好調維持だという。確かに利益率が高い基幹部門の売上が落ちたことはショックではあるが、ここから株価が大きく崩れるとは思えない決算内容だったこともあり、今週も引き続き継続監視をしていきたい。今週は日本企業の決算で主だったところがないため、同社の株価の推移が今週の日本市場の道しるべとなると考えている。また、今週の焦点は米国決算だろうか。
 今週から米国決算が続々発表されることになるが、ロイター調べによるとS&P指数は、2Q(クォーター)比で、+20.7%増益がコンセンサスとなっており、今年度に関しての予測もすべてのQで20%以上の増益予測だ。ただ、前年同期比約+26.6%の実績で一番増益率が高かった1Qは、年初から株価が急落していたにもかかわらず、大きな反発をみせずじまいだったことは気がかりだ。株価が下げ基調だった1Qと、下げ止まった雰囲気がではじめている2Qでは株価の反応が違うのは当然だが、現在のS&Pのバリュエーションをみると、PER17.45。過去5年の平均値が17.5%程度なので、貿易戦争の渦中である中でリスク資産である株式を買い上がっていくようにも思えない。もちろん、ロイターの予測通り、このまま企業業績が伸びるのならこのPERは確実に低くなっていくため割安感がでてくるが、決算を受けたNYダウなどの株価がどう反応していくのか、まずは様子をみたい。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週の日本株は、決算発表週を目前に控えて重要イベント(※今週の注目イベントを参照)が多い。とくに輸入自動車関税の公聴会(19-20日)は、日本人の約10%が従事している自動車セクターに25%もの追加関税を検討している、というもので注目せざるをえない。また、7月20日(金)には、米国による対中160億ドル分の輸入関税25%を発動するとしているので中国側の反応が気になるところ。現時点では株価に強気な見立てはたてづらい。
 また、日本株に強気になりづらい根拠として、先週金曜日の+409円の株価一気高は、ソフトバンク、ファーストリテイニングの寄与が大きすぎて、その他の主力株はじわっと上げただけだ、という思いが強いことにある。すでにNT倍率は、筆者も初めて経験する13.06倍と未知のゾーンとなりガタガタ震えている。これはテクニカルの項で後述している通り、平時からの乖離が大きすぎることで、何かの契機で日経平均株価が崩れる恐れがあることを示唆しているのだろう。そしてこの時期、決算で好決算を出したとしても、通期の上方修正には至らず、結局夏枯れに負ける地合いになるのは、毎年みた光景。加えて毎年、売買代金が乏しくなる8月のお盆時期を狙ってハゲタカヘッジファンドが日本株を空売りしてくる、というのは毎年の恒例行事であり忘れてはならない。よって普通に考えるなら、11月6日の米国大統領選挙を前に、貿易戦争の着地をみるまでは全力投資は避けたほうが無難である。よっていまだけの勝負だと割り切って挑まれる方のみ、今週勝負をするべきだろう。

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  • 2018/07/09
  • 執筆者: Yamaoka (1:55 am)

≪連載(90回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月9日〜7月13日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。.

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週の日経平均株価は週間で−527円の21,778円と大幅安で引けた。
 木曜日には、一時−842円安まで下げてしまい、きっと読者諸兄も肝を冷やされたに違いない。筆者は、前々稿、前稿で記した通り、かなり逃げ腰のポジションメイクをして準備ができていたこともあり、幸いにも今週の下げではダメージを負わずにすんだ。
 ただ、7月3日(火)の引けにかけて日経平均が急騰した際(いまをもっても謎上げであった)、「これは貿易摩擦に関して何か水面下で動きがあったはず!?」と早合点をしてしまい、「国際のETFVIX(1552)」と空売りポジションを手じまっており、週後半にかけてかなり焦ったが、結果的にキャッシュが高まっていたおかげで、木曜日の下げの過程で、直近下げ止まりの動きが顕著だった「SUMCO(3436)」「コマツ製作所(6301)」に打診買いを入れることができた。これから決算を迎えるにあたってこの2銘柄の業績が悪くなっている可能性はかなり低いと思ったからだ。
 また、テゴプラザンの韓国承認を間近に控えた「ラクオリア創薬(4579)」を少し買うことができ、翌日ストップ高の恩恵を受けることになったのはたんにラッキーだったといえよう。購入した3銘柄は、週明けの動きをみて適時考えていきたい。
 というのも、週末金曜日の株価の反発が、売買代金(2兆4274億円でしかなかった)を伴っていないことで、イヤな空気が漂うからだ。
 一部、個人投資家のマザーズ評価損が松井証券調べで−25.33%と大底サインが点灯したものの、日経平均に関しては、まだ時期尚早の可能性がある。まぁ、貿易戦争が終わったわけではないのでそんなに楽観のドテン買いのポジションは入ってこないのも確かだが……。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週は下記の6つに気をつけて市場に臨むべきだと考えている。
(1)【需給】今週は、需給だけは確実によくなるだろう。先週は、7月8日と10日(火)にETFの分配金の売り需要が合計4000億円もあったようで、この資金確保のために資産売却があったということだ。ただ、逆に配当金を手にした投資家の中には、再投資を義務づけられている筋も多いため、今週は反動高となるだろう。これは来年1月にも同様のことが起こりそうなので備忘録の意味でも記しておきたい。
(2)【企業決算】日米ともに今週から決算が始まる。事前の予測では、米国に関しては好決算間違いなし。日本企業に関しては、期初の段階では今期の純利益が前期比−2%程度であったが、現在のコンセンサスは円安の影響もあるため早くも切り上がってきており、純利益が+4%程度あることが前提になっていそう。そうした、決算期待がほんのり出てきている状況で、10日(火)には2月本決算企業である「竹内製作所(6432)」&「ローツェ(6323)」の決算があり、12日(木)には「安川電機(6506)」から続々と3月期企業の決算が始まる。まずこれらの輸出型企業の決算を見定めなければならないだろう。
(3)【オプションSQ】今週金曜日に予定される。毎度記してきたが、SQ前の火曜日、水曜日は買い方・売り方の戦いが起こることが間々あり、波乱を呼ぶ可能性がある。今回はキッチリ下げた後の相場なのでそこまで気にする必要はないかもしれないが忘れないでおきたい。
(4)【為替】現在のドル円は110.48円。期初の見込みからは、かなりの円安水準で経過しており、このまま決算を通過してもらいたいところ。ただ、なにかの拍子でひとたび109.50円まで円高に振れれば一気に円高バイアスが高まりそうなのでケアしておきたい。
(5)【上海総合指数】先週金曜日に2,691まで長〜い下ヒゲをつけて、2,747で引けたが、どうも売買代金は盛り上がっていないようだ。そうなるとせめて2800ポイントラインまで回復しないと安心感はでづらい。日経平均株価との連動性が意識されているので注目だ。
(6)【貿易摩擦】トランプ大統領は、中国が報復関税をするのなら、さらなる対中輸入関税を用意すると宣言しており、貿易摩擦は一段とエスカレートする可能性があり注視したい。
(7)【夏枯れ相場】ただ、今年は年初から下げ続けてきており、日本株は割安水準であることは確か。今はそれほど気にする必要はないと考えているが、売買代金は盛り上がりにくくなるシーズンであることは確かだ。そうなれば、電池、IOT、FA、RPA関連の小型材料株の出番となるかもしれない。マザーズ、ジャスダックの小型株の売買代金の増加に注意を払いたい。
 基本的には(6)について、トランプ大統領がさらなる強硬策をとらない限りは、今週は上方向でみていいだろう。企業決算事態は日米ともに良好なものがでてくることが予想されるし、しっかりと調整をしているため、ここからは売られづらい、と考えている。
波乱があった場合は、今週は下値の目途として、移動平均線が使いものにならない。現在の日経平均EPSは現在1675円となっているので、ショック安時のPER12.5倍を使うと20,938円は下値の目途として機能することだろう。仮にこのラインを割ったならば、いったんは全力買いで問題ない。また、NYダウの直近安値は23,997ドル。S&Pの直近安値は2692ポイント。これを割った場合は、話は180度変わって、売りポジションのほうが多く保有する必要があると考えている。

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  • 2018/07/01
  • 執筆者: Yamaoka (11:34 pm)

≪連載(89回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月2日〜7月6日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価は22,305円で引け、先々週末比−212円と沈んだ。明けて土曜の日経平均CFDをみると、22,247円と小幅安で帰ってきている。筆者が寝る時間までは堅調だったようが、引けにかけて売買代金を伴って崩れたようだ。ここ最近の金曜日は、引けにかけて崩れることがやけに多いように思う。
 さて、今回の原稿で2018年相場も折り返し地点を迎えたわけだが、前半戦はメンタル的にも非常に苦しい戦いであったと思う。なにせ、現時点でも経済指標だけとってみれば日米欧ともに絶好調に近い数値が叩き出され続ける中で、株価は景気後退を折り込んでシュリンクしていったのだ。そしていまだ、景気後退のはっきりとした予兆はみえてこない中、こうまで景気後退を先回りするような投資資金の動きが続けば景気後退の力添えとなることは間違いなく、穿ってみれば世界の投資家が世界不況を作り出そうとしているようにすら思えてしまう。そこにトランプ大統領の保護貿易主義のエゴが加わったとなれば、ここからの相場見通しが明るいものだとはとてもではないが言えないだろう。ただ、相場の流れはいつも急変する。「景気サイクルなんてクソ喰らえ!」的な急反発相場がやってこないとも限らないので、本稿は2018年後半戦は、ますます兜の緒を締めなおし(勝ってはいないが)確かな相場見通しを提供していきたい所存である。
 さっそく今週のストラテジーに移る。4日(水)は米国の独立記念日でNY市場が休場する。この影響は大きく、すでに米国勢はバカンス休暇に行ってしまった向きも多いとされ、日本市場も4日(水)までは、まったりと売買代金の盛り上がらない相場つきとなる可能性がある。
 そんななか、まず日本市場で注目されるのは、週明け(月)寄付き前に発表される、2Qの日銀短観(8:50)だろう。貿易摩擦の渦中にある大企業のマインドが、どこまで冷え込んでいるのかがここではっきりするからだ。先行きの景況感を示す業況判断DIの数値に注目だろう。事前予想では大企業・製造業DIは+22程度と、3月調査時点から−2程度、大企業・非製造業DIは+23と3月調査時点から横ばいが見込まれている。これがその通り出てくるのならば、週明けは強含みでのスタートとなりそうだ。月初は高く始まるアノマリーがあり、これも支援材料となるだろう。
 週を通じての相場見通しは、「米中の貿易摩擦でどんな進展があるか!?」にかかっている。7月6日(金)までに進展がなければ、米国は中国からの輸入品500億ドルに25%の追加関税を課す。現在のところ、米中間の隔たりが大きすぎること、中国側のメンツの問題もあり進展はない、というのがコンセンサスで、かなりの部分が市場に織り込まれている。仮に、この問題に進展があるのなら、そこからサマーラリーが始まる可能性すらでてくるので注目したい。
 しかし現実問題、上海総合指数は先週金曜日に+2.17%の反発はあったものの、売買代金の乏しい中での反発で指数はまだ2800ポイントを回復したあたり。2015年1月には安値2638ポイントがあり、貿易戦争直撃となれば、確実にこのラインを試しそうなので注意したい。これまで中国株といえば、メンツのためにも株価指数の大台割れは許さず、当局の買い支えがあるのが常で、これがないように思える今回の株価推移に強烈な違和感を感じている。
 この理由の1つとして、需給悪化懸念があるようだ。日経ヴェリタス7月1日号が報じるところによると、中国の経営者は、金融機関に自社株を差し出すことで資金調達をしているケースが多いという。この規模は時価総額の1割にも上るということで、直近で担保割れ水準となり強制売却となっているというのだ。加えて中国の実体経済に関しては、直近、米国との貿易戦争を前にして、固定資産投資や小売売上高の伸びが一気に鈍化する傾向が確認されており、ここから株価が上がるという根拠を探すのが困難な状況。中国の景気を色濃く映すとされる、コモディティ商品の「銅」値動き(下写真)も御覧の通りだ。
 また日経平均の上昇を妨げる、日本市場独自のマイナス要因もある。
 日経平均株価は、本年1月23日に、24,129円の高値をつけたが、この裏は7月23日となる。長らく本稿では「個人の信用買い残高」が減らないことが、相場のムードが明るくならない元凶になっている、と記してきたが、6月22日現在も3兆3495億円と、ピーク時の3月23日の3兆6759億円からなかなか減ってこない。加えて現在、NT倍率が異常水準であることも(※テクニカルの項で後述)同指標の過去の動き方をみると、遅れて日経平均株価指数の下落が起こることが多いので気をつけたいところ。そして、このような異常事態の際に、かなりの確率で起こるのがセリングクライマックス。個人投資家が「このままではもうダメだ」と感じ投げ売りしたところが、いつも相場の底となるのだ。
 ようするに現在はわかりやすくセリクラ待ち。海外勢は、個人投資家の大量保有する信用買い残の損切を待っているところだといえるので、ここはポジションを軽くして、セリクラを待ちたい。セリクラが起これば需給が軽くなり相場反転となるのだから、その時に余力がないでは話にならない。

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  • 2018/06/25
  • 執筆者: Yamaoka (12:45 am)

≪連載(88回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(6月25日〜6月29日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価は22,517円で引け、先々週末比−335円に沈んだ。これは週明け早々の18日(月)に、中国からの報復措置への対抗策で、2000億ドル(22兆円)の輸入品に10%の追加関税を課し、さらに中国側が再度報復してくるようならば、2000億ドル分の輸入品に関税を課す、とトランプ大統領が脅しをかけたことが原因だ。これまでの輸入関税は500億ドルだったので、いきなり4倍規模の話を持ち出されれば、先週の火曜日、日経平均株価が安値引けとなる−402円と沈んだのも致し方ないところだ。
 これで米国が中国に課すとした輸入関税は、合計で4500億ドル。現在の米国の対中輸入額は5050億ドルで、輸出は1300億ドルでしかない。米国は貿易赤字国であるから当たり前だが、中国への輸出は1300億ドルしかないので、中国側としてもこれ以上の報復関税をしようがないのが現状だ。それにもかかわらず米国が「さらなる報復」を警戒するのは、中国が保有している「米国債(1.19兆ドル=123兆円)」の売却を恐れているからだろう。これをやられると、米国債券の利回りが大幅上昇することは必至。日本も中国と同程度の米国債を保有しているはずで、この金融商品が大幅な評価損となればGPIF(年金機構)が運用する年金は大きなダメージを負い、我々日本国民に還ってくることになる。      
 また現在、7月6日に発動期限を迎える、中国に対する輸入関税500億ドル分は、もはや止めようがない、というのが現状のようだ。情報筋の報道によると、5月下旬から米中間は、事務方の高官級の協議が行われていない、というからどうしようもない。となれば焦点は2回目の輸入関税2000億ドル。これは品目公表のあと、60日間の米国内での意見公募期間を経て発動されるので、9月6日以降が次のXデーとなるだろうか。
 しかし、この不毛な米国と中国の貿易摩擦が止まないのには理由がある。それは米国が、中国が目指す「中国製造2025」をターゲットとしているから。この計画によると中国は、ハイテク半導体などの基幹部品生産の国内比率を現在の20%→ 2025年に70%に高める努力をするのだという。これを米国は、知的技術財産が不当に奪われた結果であり盗人猛々しい、として力づくで止めようとしている、というのが真相のようだ。それならば証拠を出して、うまく国際社会を巻き込んで、中国を問いただせばよいのではないか、と思うが、トランプ流ではそんな悠長なやり方はしないといったところか。
 とにかく、米国が本気で中国叩きに向かっている可能性が高く、米国の中間選挙も11月、と日があることもあり、しばらく株式投資どころではないムードが濃厚になってきた。
 また、先週の木曜には40年ぶりとなる9日続落か、と騒がれたNYダウ指数。かろうじて金曜は反発したが、ここまで驚異的な力強さで、相場の雰囲気を一手に担ってきたナスダック指数が逆に弱さをみせてきた。先週木曜には、寄付きから反発することなく約−1%の下落となり、金曜も再現ビデオのような展開となり反落。7800ポイントが天井圏だと示唆するような動きとなった。さすがにこれまで上がりすぎた同市場であったからこそ、強く警戒したい。
 経済指標に関しても、先週木曜に発表された米国フィラデルフィア連銀景況観指数は19.9と、市場予想の28.9を大幅に下回るとともに、前月の34.4から大幅低下した。これは2016年11月以来の低水準である。内訳をみると新規受注と先行き見通しが悪化している。
 さて今週のストラテジーへと移りたい。先週、話題となったが、上海総合指数と日経平均株価の連動性がかなり意識されている。これは、中国・アジア向け輸出売上の大きい日本が、貿易戦争に巻き込まれることを懸念している動きだと考えられる。(横写真=上海チャート)
 前稿で、実に1年9ヶ月ぶりの安値水準となった、と記したが、その後も反発する動きはない。それもそのはず19日(火)の「5月半導体製造装置販売」は以下の通り※ここに半導体販売の図を入れる、元気はなく、21日(木)「5月工作機械受注統計・確報値」も中国向けで−9.5%となり3ヵ月連続のマイナスと沈んだ。よって上海総合指数だけは、日々ウォッチすることをオススメしたい。「世界の株価」というサイトで見ることができる。
 また、先週木曜日には、海外勢の売買動向が発表になり、+5324億円の大幅買い越しだった。ただ、これは単純に喜べる話ではない。内訳をみると、日経平均先物だけで+4241億円の買い越しとなっているのだ。この動きは、3月配当金の振込時期が迫ってきているため、ファンド勢がリバランスで日経平均先物を買っている動き、だという報道があったがおそらくその通りなのだろう。そしてこの動きが、テクニカルの項に後述するが、直近のNT倍率のゆがみにつながっている。このゆがみは近いうちに正され、おそらくかなりの高確率で日経平均株価指数は反落するだろう。しかも、この大幅買い越し額のわりに日経平均株価は+157円と物足りない結果だったのは、ものすごく気になるところ。

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  • 2018/06/18
  • 執筆者: Yamaoka (1:20 am)

≪連載(87回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(6月18日〜6月25日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価は22,852円で引け、1週間で+157円の上昇と、そこそこ堅調に推移した。とくにECB理事会明けの15日(金)夜には、トランプ・米国が中国に対して、ここまでの協議を無にするような形での「制裁関税品目リスト」を決定→公表する予定が控えていた。そんな不安心理で埋め尽くされた週末の日本市場だったにもかかわらず、3兆792億円もの売買代金を伴いながら+113円と、こじっかりでまとめたのだ。
 ただ案の定、これが公表された日本時間の夜のNYダウは、一時300ドルに迫るほど大きく崩れたものの、引けにかけて(※MSQは引け値清算)買い戻されて−85ドル安で引けた。これを受けて日経平均先物(CFD)も22,822円で帰ってきているので、市場は「貿易戦争」を折り込んでしまったような動きにみえる。
 実は、これにたまらない! と音(ね)をあげているのは、上海株価指数のほうだ。米中貿易摩擦の激化を受けて、2日連続で今年の最安値を更新。実に1年9ヶ月ぶりの安値水準で、筆者には底が抜けてしまったチャートにみえる。ここから3000ポイントを割るとチャイナショック再来、などとメディアが騒ぎ出しそうな気配だ。
 しかし世界の金融商品全体をみると、VIX(恐怖)指数は12ポイント前後とまるで今後の波乱を予想しておらず、安全資産である金は売られ、そしてリスクオフの代名詞・円も、110.67円まで下がっており日本市場には強力な援軍となっている状況。現時点では、少なくともリスクオフの動きはみえない。また、前稿でもお伝えしたように「米国10年国債」には、1993年以来の大量の売りポジションが溜まっているので、ここから買戻しの動きがでるのは必然。ようするに、しばらく米国の金利は低調推移が予想される。こうなってくると実需資金は株式に流れてくる、と考えたくもなるのだが。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週の注目ポイントは3つ。
 1つ目に今週は、トランプ米国に対して世界各国が、報復関税の発表をしてくる週だということ。まともな感性で考えれば大きな不安に駆られ、空売りポジションを積み上げたくなるところだが、市場は、米国の対中制裁関税に対して、発動期限の7月6日までになんらかの融和策がとられると考えている節があるようだ。となれば、現時点では先週末の株式市場のこじっかりの動きを「正」と捉え、この点は中立要因としたい。
 2つ目は、ここにきてたいへん気になってきたNT倍率(日経平均とTOPIX)。週末15日にはとうとう12.77倍となり、2016年8月15日につけた最高値12.81倍に迫ってきており、ここからトピックスがいいかげんしっかりしてこないと、日経平均が下がりやすい地合いとなるだろう。25日騰落レシオをみても、日経平均株価が6月に入って+537円も上がっているのに、91.72%だというのは、気持ちが悪いものだ。ただ、これは週明けからの推移をみなければ見当がつかない。
 3つ目。日経平均株価23,000円より上は、1〜3月に海外勢がさんざん売り崩してきたボリュームゾーンだということ。これが昨年からの大幅上昇を受けてのリカクモードであったなら杞憂に終わるのだが、現時点では確信が持てずにいる。個人投資家の信用買い残の積み上がり状況をみても、日経平均の高値であった1月から半年が経過しようとしており、ここから上はヤレヤレ売りが大量にでてきそうな気配がある、ということも記しておきたい。ようするに、海外勢が本気で日本株を買ってくる流れにならなければ、上に向かいづらい雰囲気だということだ。この点は売買代金に現れるのでしっかりと注視したい。
 さて、今週の下値の目途に関しては、しばらく25日線を上回って推移できていることから22,654円はかなり重要な位置となる。週明けは22,822近辺で寄り付く可能性が高く、−170円程度の下落を確認したならば、売りポジションを用意し、後はTOPIXの75日線が1752ポイント、200日線が1750ポイントだということを考え、これを下回るようだったら資産の半分は、空売りポジションにしなければならないだろう。ただ、今週は重要経済イベントがほとんどなく、上にも下にも向かいづらい週となる可能性が濃厚だ。
 そんなわかりづらい地合いの中、今週の注目もやはりマザーズ市場となるだろう。現在のマザーズ指数はさんざん叩き売られた中での1152ポントであり、いまは底練り状態を形成している。ここから売買代金の盛り上がりの初動を捉える事ができれば、資産を一気に増やすことができるだろう。特に19日(火)に東証マザーズ市場に上場する「メルカリ」(4385)への投資家の関心は極めて高いようで、これがきっかけとなりこれからでてくるIPO銘柄を初めとした新興市場全般が見直される可能性に期待している。(横写真はマザーズ市場の週足チャート)

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  • 2018/06/11
  • 執筆者: Yamaoka (12:11 am)

≪連載(86回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(6月11日〜6月15日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価は22,694円で引け、先々週末比+524円の大幅上昇となった。その後、夜間の日経平均CFDは小幅高で引けたものの、週末のG7は喧嘩別れのような形となり、早々とトランプ大統領は北朝鮮との首脳会談のためシンガポールに向かったというので、週明けは多少下げて始まるだろう。そして、残念なことに今週に関して予想ができるのはもはやここまで。毎週、「今週のストラテジー」を書かせていただいている小生ではあるものの、今週の株価の行方はまったく予見することができないのだ。
 というのも12日(火)には「米朝首脳会談(シンガポール)」が行われ、13日(水)にはビッグイベントである「FOMC」があり、14日(木)には、イタリア騒動があった中で、量的緩和(債権買い入れ)終了か否かを議論する「ECB理事会」があり大きな注目を集めている。また15日(金)には、米国でメジャーSQがあるため、週中の動きは予想がしづらく、そんな中、米国による「対中関税品目リスト」を公表する期限がやってくるのだ。あまりに重要イベントが多すぎて予想の立てようもない。
 今週のイベントで、一番日本株に影響を与えるのは、もちろん13日の「FOMC」だろう。まずFOMCで発表されるドットチャート(政策金利の見通し)が年間4回となって、ロンガーラン(長期見通し)の中央値が3%になっていれば、足元ヘッジファンドが先物で仕掛けている「米国10年国債」の大量売り仕掛けが報われることとなる。先週、多くの報道がなされていたが、6月1日現在、CFTCの米国10年国債の先物売り越し額は、前週比11万2440枚多い、47万1067枚となり、データが開示されている1993年以降最大となっていた。足元でも40万枚の売り越し枚数を維持していると推計され、今後の政策金利見通しが低く出るようなものなら、ヘッジファン勢は丸コゲとなり、損切ラッシュで円高となる可能性が高い。
 また今回は、14日の「ECB理事会」も大注目だ。そもそも先週の米国市場の株価上昇(日本株も連れ高)の理由は、ECBが「金融政策の正常化に向けて前進する」との見立てから、米国長期金利が上昇し、金融株とハイテク株中心に上昇したというものであった。欧州経済は、年明けから良くない経済指標が、ドイツを中心にちらほら出てきているようにみえるが、ハト派の重鎮・プラート理事によると「なお、基調は強く順調」。先々週には、イタリアでポピュリズム政権が誕生し、ここでECBが緩和縮小に二の足を踏めば、財政拡張を唱えるイタリア政権を勢いづかせることになるので、経済情勢が弱い中、たいへんな正念場を迎える。また、量的緩和終了となれば、イタリアの国債金利は上昇必至だろう。
 上記2つのイベントは、無事通過し金利高の動きとなれば、日本にとっては金利差拡大からの「円安」が訪れ、ハッピーな結果となる。だが、週末の15日(金)には米国の「対中関税品目リスト」公表が待ち受ける。これが本当に発表されるようなら、各国の駆け引きの段階は終わり、世界は貿易戦争の渦に引きずりこまれるのだ。
 また先週報道された、米国発の嫌な気分になれるニュースも2つほど取り上げておきたい。1つ目は米国で、「6月1日以降IT株投資に陰りがでている」というニュース。フェイスブックで、利用者のプライベート情報をめぐる不祥事があったことから、米政府がIT産業に規制をかける動きが浮上しているらしい。高値圏にあるナスダックが気がかりである。2つ目は、米国・アップル社が、今秋発売予定の新型i-phoneの生産台数を、前年比で2割抑制し8000万台としている、というニュース。これは日本のハイテク部品会社にとっては直接的に大きなダメージとなるだろう。
 また、良いニュースか悪いニュースか判断がつきかねる内容のものも飛び出した。米国・トランプ大統領が仕掛ける貿易戦争について、上院の民主・共和党連合は、トランプ大統領が国家安全保障を理由とする輸入関税の適用をする際に、議会の承認を義務付ける法案の提出を計画している、というのだ。全米小売業界を中心に、トランプ大統領の輸入関税導入の動きには強い懸念が示されていることから、すでに議員の多数が賛成に回っているということらしい。現時点で、実際に法案が出たのかはっきりしないが、これがさらに大きく報道されるようだと、トランプ大統領の指導力が問われる結果となり、短期的な波乱を呼びそうだ。
 さて、今週のストラテジーへと移りたい。まずは下値から。5日移動平均線と25日線の交わる22,600円近辺が下値を支える目途として機能するか!? が焦点となるだろう。ようするにここを下回りそうなら、ヘッジ売りが必要だということ。TOPIXでみた場合は、先週末の終値が1781ポイント、75日線と200日線が1750ポイントであるため、これを下回るようなら、かなり逃げ腰のポジションを取っておく必要があるといえる。ただ、下値の目途については、為替水準と睨めっことなるが、よっぽどのことがない限りPER13倍である21,671円を下回るような暴落とはならないだろう。また最悪の事態となった場合は、PER12.5倍×EPS1667円= 20,838円という数字が下値の支持線として強く機能する、ということは覚えておきたい。

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  • 2018/06/04
  • 執筆者: Yamaoka (1:20 am)

≪連載(85回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(6月4日〜6月8日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日に発表された米国の5月雇用統計は、失業率3.75%、インフレ率は2ヶ月連続2%近辺(※エネルギーと食料品を除くコアインフレ率は前年比+1.8%)まで到達し、賃金の伸びは緩やかながらも上向くという、想定以上の数値がでた。すでに好況に沸いているアメリカ経済がさらにブラシュアップした形で、特に失業率の低さは、50年ぶりのことだという。
 この結果、週中に突如やってきた「イタリア政治不安ショック」から立ち直り、NYダウ+219ドル高、日経平均先物も大きく買われて22,378円。先週はこの一撃で、週間−73円のまったり弱含み相場ですんだことになる。
 筆者の認識としては、イタリアのポピュリズム連立政権は、そもそも極右と極左の寄せ集めであるためうまくいくわけがなく、ユーロ離脱含みであることも折り込み済みなはずで、こうまで騒動が大きくなったこと自体がサプライズだと考えていた。よって悪地合いの中でポジション調整ができておらず、ホ―ッと一安心である。
 しかし、ナスダックに至っては直近の揉みあいを上放れ、3/13につけた史上最高値7637ポイントを目指せる7557ポイントで引けており、この指数が強ければいずれ日本のハイテク株にも恩恵があることは間違いがなく、この点だけとってみれば楽しみでしょうがない。
 ただ、現在のNYダウの弱含み推移が正しいのか? ナスダック指数の上値追いが正しいのかは、現時点では判断がつかないため、はっきりするまでは様子見がベストだとも考えている。
 それと備忘録を。雇用統計を直前に控えた時刻に、トランプ大統領による「8時半の米雇用統計が楽しみ!」とのツイートがあった。これだけなら特に問題がなかったように思えるが、その後、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が、「トランプ大統領は前夜には数字を把握している」と発言。よって、トランプ氏のツイッターにはこれまで以上に注意を払う必要があるだろう。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週は、トランプ米国が、各国に貿易戦争を仕掛けている最中。そんななか日本市場では「メジャーSQ」があるといえば、日経平均株価の不安定さは容易に想像がつくのではないだろうか。
 それに今週は、イタリアのポピュリズム連立政権【五つ星運動(極左)・同盟(極右)】誕生のファーストウィーク。同盟のサルビーニ書記長や、五つ星のディマイオ党首が発言しようものなら、やれユーロ離脱気運の高まりだ、と株式市場に負の圧力がかかるだろう。結果、多重債務国であるイタリア国債が売られることになり、延いてはユーロ売り円買いの動きがでて、円高進行となるシーンが目に浮かぶようだ。
 また週末には、G7首脳会議が開催される。米国が仕掛けた、アルミ・鉄鋼への輸入関税に対して、EU・カナダは報復関税のかまえをみせており、具体的な対策が話しあわれることになるだろう。よって、週末にかけてはポジション調整の売りがでることも間違いない。ようするに今週は日本の株価が上がる予想が立てづらい週なのだ。
 さらには米国は中国に対し「知的財産権侵害に対する制裁関税」の最終案を6月15日までに発表するとし、「速やかに発動」と宣言。5/21に制裁関税は一時留保する、という方針を出したはずが手のひら返しもいいところだ。たたみ掛けるように、「中国企業の対米投資を制限する制裁案」も6月末までに発表、ときたからそら恐ろしい。現在〜4日(月)の日程で、米国ロス商務長官が訪中し、通商協議をしている最中。おそらく中国側は商売のお得意様である米国を怒らせることは避け、さらなる妥協案を公表することになるだろうが、これが違った反応を示したら大パニックを呼ぶだろう。仮に中国側が、徹底抗戦する構えでもみせたら、まさに貿易戦争の号砲が鳴る。こうなったら大急ぎで資産の保全を急ぐべきだろう。
 その下方向に向かう目安、として今週取り上げたいのは「75日移動平均線」。先週、「日経平均株価がこのラインを割り込まなかった」、とはよく目にしたニュースである(※残念ながらトピックスに関しては割り込んだ)。これを今週も指示線として使わせていただきたい。すると目安は、日経平均株価の22,000円割れ水準とみてよいだろう。トピックスで考えるならば、22,150円あたりが目安となるので、かなり下に近いところだ。
 下値の目途については、為替水準と睨めっことなるが、よっぽどのことがない限り21,600円を下回るような暴落とはならないだろう。PER13倍×EPS1662円=21,606円という数字も下値の支持線として強く機能するはずだ。よって今週は、下方向の揺さぶりに気をつけながら、テクニカルの項で後述している理由により、マザーズ・小型株の動向をよくウォッチする週としたい。
 最後に、貿易戦争さえ起らなければ、株価は企業業績にもう少し寄り添うはず、との思いから、米国が仕掛ける貿易戦争終結の目途となる、トランプ政権の「支持率」について記しておく。この貿易戦争は11月6日に投開票となる中間選挙へのアピールの場だということは周知の事実である。現在はトランプ大統領の支持率は44.4%、不支持率は52.8%、政党別では民主党43%、共和党39.8%のようだ。一時期の低迷から考えればだいぶ支持率を伸ばしているようだが、まだ物足りない水準。「米国中間選挙に向けて、共和党優勢」などの報道があった時、それは株式の買い場であることを忘れないようにしたい。

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  • 2018/05/28
  • 執筆者: Yamaoka (12:56 am)

≪連載(84回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(5月28日〜6月1日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価は、週末にかけて夜間の先物市場で大崩れを交えながら、22,451円と先週末比−479円のプチ暴落で引けた。前稿を書いた段階では、売買代金が膨らんでいない現状と、為替水準の一気の円安の揺り戻しを警戒しつつ「弱含み持合い」を基本路線とし、決算を終えた個別銘柄重視の展開を予想していたが、大きく目算が狂ってしまった。その後も土曜朝に日経平均CFDを確認すると、22,356円と−95円で引けている。
 この波乱の原因は23日、トランプ大統領が「米国に輸入される自動車関税を現行の2.5%→ 25%に見直す検討に入った」と発表したこと。日本で自動車産業に従事する人口は、約1割と大きく、これがそのまま実施されれば被害は甚大である。また、トランプ大統領の言いたい放題がまかり通るこの状況では、自動車関連以外の「輸出関連銘柄」からの投資資金引き上げの流れも必然だろうか。
 そして24日には、トランプ大統領から「米朝首脳会談中止」の正式な通達がでた。事前報道ですでに、北朝鮮からの米国反発報道が数多く出ており、これは株価にかなり織り込んでいたものの、下げ相場を加速させる役割はきっちり果たした。しかし、核放棄をさせる相手国に、「米国の核兵器はあまりにも大規模で強大、使わせないでほしい」という論理で圧力をかけるのは、聞いていてあまり気持ちがいいものではない。ただ結果は伴っているようで、さっそく5月25日北朝鮮から緊張緩和の表明がみられたことで、ふたたび6月12日「米朝首脳会談」へ向けて調整中となっている。とにかく北朝鮮が「核放棄に合意」となりさえすれば、地政学的に近い日本株式市場が大幅高に沸くこと請け合いなので、楽しみにその日を待ちたい。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。週明け月曜日は、NY・ロンドンなどの市場が休場であり、こうしたお休みムードが蔓延する中で日経平均株価の25日線(※25日現在)である、22,528円奪還に向けた動きがでてくるか? が焦点となる。週末の国際情勢を踏まえて、基本、月曜日に日経平均株価が大崩れするような市場クラッシュはない! と判断している。ただ、日米ともに決算発表を終えたばかりで、材料難の相場である。すぐに日経平均株価が23,000円を目指せるような地合いにはならないだろう。ようするに今週は強含みが精いっぱいでの、「株価横ばい圏での推移」を本線としたい。ちなみに、3月上昇局面での投機筋のポジションを振り返ってみると、原油買い&米国債売り、ユーロ買いのドル&円売りだったため、この動きが継続すれば、日本株にも追い風が吹きそうだ。
 こうした地合いのなか、やはり狙いは、マザーズ・ジャスダックの材料つき業績好調株だろう! 例年、6月の夏前にかけては、東証マザーズやジャスダックの売買代金が年間で一番盛り上がるシーズン。よって決算発表を終えた、業績&材料ともに揃っている小型株をみつけたならば、買いで入れば報われる可能性は高い。
 逆に相場に波乱があった際の下値の目途は、現在、最低線での日経平均株価の目安として、PER13.5倍×EPS1662円=22,437円と算出できるのは心強い。結論としては今週は、よっぽどのことがない限りは下方向に向かうことはないと考えている。
 ただ、9月の自民党総裁選を控える中で安倍首相の3選が確定し、「アベノミクス継続」とならない限り、日本株全体が大きく買われることもない、と一抹の不安が脳裏をよぎってもいる。もちろんこの考えについては、筆者の不安がめでたく外れ、売買代金3兆円に近づくような大商いでの指数上昇があった場合は、バカになって買い転換するのが正しい投資戦略だろう。次の売買代金を伴った指数上昇局面では、必ず現物株も買ってくるだろうから。
 もう1つ、米国で11月に中間選挙を控える中、不透明感から選挙前に株価が上がりづらい、というジンクスがあるようだ。過去5回を振り返ると、5月〜9月にかけて平均−1%下落し、逆に10月〜12月の平均リターンは+8%となっている。
 最後に備忘録を載せておく。決算が出揃った段階で、日米の今後の増益率に関するコンセンサスが、楽天証券からでたので紹介したい。米国は2018年前年比+29%、2019年+10%(※法人減税の剥落アリ)、日本は2018年前年比+5.6%増、2019年+8.4%増が見込まれているという。日本の会計年度では現在2019年度であるが、これとは違った区切りとなっているためわかりづらいが、日本の2019年の増益率が大きく上昇しているのに気が付くはずだ。日本企業の稼ぐ力は向上しており、この勢いは、2019年10月に予定される消費増税を経て、見えるところで2020年までは増益基調を維持する見通しというから心強い。

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  • 2018/05/21
  • 執筆者: Yamaoka (2:13 am)

≪連載(83回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(5月21日〜5月25日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価は、22,930円と先週比+172円で引けた。これでようやく2017年度の大納会終値の22,765円を越えたわけだ(※年初来高値は1月23日につけた24,129円)。ただ、金曜夜の米国市場はほぼ変わらずで引けたものの、為替が多少円高になった影響があり、土曜朝に日経平均CFDを見ると、22,818円と多少ヘコんで戻ってきている。そのなかで特に気になったのは、米国債券が買われて10年債利回りがダダ下がりになったこと。国債と株式は対の関係にあるため、イヤーな引け方をしたといえる。
 さて、暗い書き出しで始まってしまったが、今週の日経平均株価はどう動くだろうか? まず、2つの国際問題の現状分析から筆を進めたい。まず、一番気にかけておきたい「米中貿易摩擦」。一方的な米国の要請(強要?)で始まったこの問題は、現在のところ安易な決裂とは至らずに、中国側はうま〜い譲歩誘導作戦をとって米国の要求をいなしている模様だ。いまのところ市場を揺るがすような悪い情報は落ちてきておらず、引き続き今週以降も、6月まで目を皿にようにして状況を注視していきたい。この問題は今週の株価推移に中立だ。
 2つめは6月12日に控える「米朝首脳会談」。北朝鮮の非核化に向けたロードマップ作りだ。この問題に関しては現在のところ、意外ともいえる進展をみせている。直近、北朝鮮側からダダっ子報道がなされたが、トランプ大統領はツイッターで「リビア方式の非核化は求めず」とツイートしており、金正恩の現政権の体制が守られることで、とりあえずは大きな進展が見込めそうな風向きである。これが地政学的に近い、日本株式市場に良い風を吹かせているようだ。
 次に日本株の実力とその評価について。現段階で各企業の決算が出揃い、2018年3月期の営業利益は前期比+14.69%増で着地したものの、2019年度会社予想は、前年同期比+1.47%増となっている。ただ、純利益は多少のマイナス予想。昨年度の実績EPSは1760円もの水準だったにもかかわらず、5月18日時点の日経平均の来期予想EPSは1643円。最後に決算を発表した金融メガバンク(特に三菱UFJ)の決算が閉口するくらい保守的であったのが影響した。ただ詳細をみると、2018年度決算は通期では良かったものの、4Qだけを切りだすと、前年同期比営業利益+8.6%増、と伸び率が鈍化している様子も明らかになっている。
 そこで、現在の日経平均株価の適正株価を算出したい。決算発表が一巡したので、しばらくここから予想EPSに変化が起こることはないので、よい機会だろう。これまでもことあるごとに記してきたが、アベノミクス以降の平均PERは14.9倍であり、過去、日経平均株価はPER13.5倍〜16.3倍で推移してきた歴史から考えると、現在、最低線での日経平均株価は、1643円×13.5倍=22,181円と算出できる。2018年度4Qの決算で利益鈍化傾向が出てしまっている以上、まずは最低ラインをしっかり脳裏に刻みこんでおく必要がある。
 また、日本株の、今期予想EPSには「上値余地」があることも理解しておかなければならない。それは、日本企業の今期予想決算数字が、確実最低ラインだけを積み上げた堅い数字であることからだ。そしてもう1つ、為替水準がある。まだ、報道機関による日本企業全社の想定為替レートはでていないため、筆者の体感的な数字予想ではあるものの、ドル円で106円を少し下回る水準だと考えてほぼ間違いないだろう。すると1円の円安で+0.6%の利益の上方修正要因となるため、約3%の上澄みがあることになる。ようするに現時点では、2018年度決算数字よりも上のEPSを叩き出す試算だ。また米国のドルインデックス高の支援材料もある。
 テクニカル的に、ヘッジファンドなどの投機筋は、ドルの金利が上がる局面で「ドルを売って円を買う」というトレードを避ける傾向にある。これは、ドルを売り持ちするためには、ドルを借りてこなければならないから。高金利に向かっている最中のドルを借りる行為はリスクが高いのだ。よって為替で仕掛けるならば、超低金利の円を借りて、これを売って他の通貨を買うトレードが好まれるだろう。ここにきて日米金利差が効いてきているのだ! また、ドル円が先週15日に、200日移動平均線(※5/18日現在110.18円)を明確に上抜けたことは非常に大きい。FXではモメンタム(勢い)重視が鉄則なので、現状は、強い円安バイアスとなること請け合いだ。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週予定されている各種イベントをみると、ここまで日経平均株価を押し上げてきた為替水準に大きな変動が起こることは考えづらいため、夏枯れを先取るような地合いとなる可能性が本線ではないだろうか!? ただここまで、為替が一気の円安になったため、多少弱含みとなるかもしれないが、大崩れすることも考えにくい。そんなまったり地合いで動意づくのは「マザーズ市場」だと感じている。その理由はテクニカルの項に後述しているので、ぜひお読みいただきたい。
 また、米中、米朝がらみの国際問題が紛糾した場合も、日経平均やNYダウが500ポイントを越える一気の下げとならなければ、これまでの経験則から問題ないと考えている。
 地合いは良くもなく悪くもなく、個別株勝負の地合いとなりそうだ。

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  • 2018/05/14
  • 執筆者: Yamaoka (1:15 am)

≪連載(82回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(5月14日〜5月18日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価は、22,758円と先週比+285円で引けた。5月に入ってからもみ合った22,500円処を抜けて、上に向いた形。
 これでようやく、2017年の大納会終値の22,765円まであと少しと迫ったわけだ(※年初来高値は1月23日につけた24,129円)。土曜朝に日経平均CFDを見ると、22,703円と多少弱くなり戻ってきたが、いったん上抜けした日経平均がすぐにヘタれるとは思えず、今週はまだ上を目指す可能性が高い。
 この原動力となったのは、日本の企業決算などではなく、米国の企業決算だろう。S&Pは先週まで(9割がた発表済み)に、EPSが前年同期比+24.5%増益と事前予想の18%増益を遥かに上まって着地し、ハイテクに絞ってみれば前年同期比+35.1%の増益と、たいへん力強い。もちろん、NYダウやナスダック市場などの株価上昇率は、日本株とは比較にならないほどの上昇をみせた。いまのところ、この米国の企業業績とそれを支える「景気」に後退懸念は見当たらず、日本株をメインで投資する筆者には心強いばかりだ。
 日本企業の企業決算に関しては、先週9日にトヨタの決算、ソフトバンクの決算があり、多少のブレが生じた。ソフトバンクは、2018年度1兆390億円もの純利益を叩き出したが、2019年度は日経報道によると3200億円となる見通しで、トヨタは18年度2兆4940億円の利益だったものが、2019年度は会社予想で2兆1200億円だと出た。
 この大型2社のマイナス影響はすさまじく両社合算で1兆930億円の減額になり、日本経済新聞の報道によると2019年度上場企業の純利益は2018年度30兆円だったものが→ 28兆円弱の3%減益になる見通しを報じている。
 ただ、為替はいまのところドル円で105円以下になっており、1円の円安で0.6%増益になる日本企業の事だから、3%程度の減益は、現時点のドル円(109円)で考えれば、トントンといったところとなる。その他には、現時点で2%程度の増益になる可能性を示唆している報道機関もある。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。さっそく前稿では、「日経平均の累積売買代金は、2万2000円〜2万2500円が49兆円だったのに対して、2万2500円〜2万3000円のゾーンは84兆円もあり、1日当たり3兆円に届くような売買代金の増加がなければ戻り売りの勢いも強いとみたい」と記したが、2月5日の2万3000円どころからの暴落の勢いが、一気呵成だったこともあり、これだけ考えれば、この価格帯は真空地帯だと考えることもできる。NYダウの反転はまだ1週間程度のことでしかなく、日経平均株価も連れ高となる上値目線のシナリオを支持したい。ただ、毎年のことだが本決算終わりは、要警戒時期なのも確かだ。いったん業績材料が出尽くしとなるので、早々と折り込んだ株価は、材料難で下落しやすいセンシティブな時期となる。今週は米国のSQ週だということもあり、また2回目の米中貿易摩擦交渉が始まる可能性が高いときているので、これを両睨みしつつ、慎重に相場に向かっていきたい。
 上値の目途はもちろん2万3000円へのトライだが、ここまで上がるのなら、いったんリグいのできる買いポジションは手じまっておくのがよいだろう。というのも「テクニカルの項」で記すように米国のリスクプレミアム(RP)の問題がある。S&PはPER18倍までは現時点では伸ばせないとみている。相場の地合いをみるには5月SQ値である22,622円が、需給的な目途としてよいだろうか。これを下回れば弱いと考えて慎重に立ち回りたい。

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  • 2018/05/06
  • 執筆者: Yamaoka (11:38 pm)

≪連載(81回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(5月7日〜5月11日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 前回の本稿で、「GW前の4/23〜5/2までの見通しはたいへん明るいものになる!」と宣言した通りに、筆者は大型株中心に、買いポジションMAXで相場に臨み、不安に駆られながらもポジションを落とさなかった。その結果は日経平均株価が22,162円(4/20引け値)→ 22,473円(5/2引け値)の+311円高で、+1.4%で着地。筆者の資産はというと、この間+4.4%と日経平均株価をアウトパフォーマンスすることができ、たいへん満足のいくものだった。
 途中、「三菱UFJ(8306)」、「オハラ(5218)」が大きな上昇を開始したのをみて大歓喜した(※その後へこんだ…)が、この2銘柄は短期で売るつもりはなく、まぁ良し、としよう。信越化学の決算をみて、うまいこと「SUMCO(3436)」のデイトレも成功したことも大きかった。
ただ、事ここに至るまで、NYダウの軟調さと、これに反比例するような日経平均株価の堅調さが目立ち、たいへん難しい地合いだったといえる。とくに4/24(火)には、NYダウが寄付きから−751ドル安があっての−425ドルで引け、翌朝には真剣に保有株を投げ売りすべき局面なのかどうか思案した。
 しかしなんと翌日の日経平均株価は−159円安と寄付いてからも堅調で、引け値は−63円安となり、ホッと胸をなで下ろしたが「これを単純に円安効果だけで片づけてよいのか? ここから本格調整がくる可能性はないか?」と悩みに悩み抜いた。ただ筆者の不安をよそに、その後のNYダウは、とくに5月に入ってからは大きな下ヒゲがでるような軟調推移が目立つも、日経平均は相対的に堅調といえる推移となり、先週5/4(金)の「雇用統計」を迎えたわけだ。そしてその雇用統計は、心臓に悪いくらいの大波乱を呼んだ。
 とはいっても、この雇用統計ででてきた経済指標に特段のバットサプライズがあったわけではない。失業率が3.9%と改善し、平均時給(前月比)は、予想+0.2%だったものが+0.1%とでて「やっぱりインフレ傾向になってないじゃないの…」、といったぐらいだろうか。ただ、この大イベントを肴にして、為替も巻き込んだドンパチをしたかった向きがいたとみえて、ドル円は108.64円と、鉄壁だった109円を割り込んでしまい日経平均CFDは22,158円と大幅に下落し、一時5/2(水)の引け値から−315円となった。
 さて、ここで今週のストラテジーに移りたい。ここまで、前2週間の推移を振り返ってきたのは、今週がいかに安心して投資できる週なのかを解説するためである。
 先週金曜のNYダウは、前述したように雇用統計で大波乱はあったものの、大物投資家バフェット氏のアップル株大量保有宣言もあり、引けにかけてぐんぐん指数を伸ばして+332ドル高で引けている。ここまで散々下ひげを出してきたNYダウが、ここにきて大陽線になったという事実は大きい。残念ながら、5/2(水)にドル円で110円に迫った為替が、5/4(金)には109.12円までへたってしまったので、日経平均CFDは22,459円と5/2(水)比で小幅なマイナスとなっているが、筆者の見立て通りなら、おそらく週明け5/7(月)の寄付きは、22,500円ぐらいまでギャップアップして始まってもおかしくないだろう。
 今週は、10日(木)に、米国の重要経済指標である「消費者物価CPI」がでるが、これさえ波乱を呼ばなければ、11日(金)の日本のオプションSQに向けて上に向かうのが自然な流れだとみる。ただ、日経平均の累積売買代金は、2万2000円〜2万2500円が49兆円だったのに対して、2万2500円〜2万3000円のゾーンは84兆円もあり、1日当たり3兆円に届くような売買代金の増加がなければ戻り売りの勢いも強いとみたい。
 逆に懸念点は、やっぱりNYダウ。日経平均株価に比べて弱い推移をするNYダウというのはあまり記憶にないことで、米国の経済情報だけは丹念に拾っていきたいものだ。また先週は、NYダウの200日線の攻防が大きな話題となった。現在はこのラインが23,623ドルであり、再度23,700ドルを下回るようなクラッシュがきた場合は撤退したほうが無難だと考えている。これまでの安値は4/2の23,344ドルである。

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  • 2018/04/23
  • 執筆者: Yamaoka (1:12 am)

≪連載(80回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(4月23日〜4月27日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
「我が国に対する核の威嚇がない限り、核兵器を絶対に使用しない」ーー4月20日の米国市場が引けてから伝わってきた、北朝鮮・金正恩総書記の声明は、週明けの日本株式市場においてかなりのプラス材料になるだろう。
 こう申し上げるのも当然で、これは為替に相当効くことが予想されるのだ。すでにドル円は、これまで本稿のテクニカルの項で紹介しているように、3月26日に投機筋の円の買い戻しが進んだことから104.64円まで円高となって以降は堅調推移となり、現在は107.59円まで回復している。ここからは4月13日につけた、直近の高値107.78円を越えることができれば、75日線である107.95円は指呼の先となる。そして、ここまで戻れば、これから日本企業決算が本格化するなかで、控えめな業績見通しが示されたとしても、「悪材料出尽くし」で反発基調が鮮明になること請け合いだろう。
 その日本企業の2019年度業績予測は、大手証券アナリスト予想では、為替105円だとしても前期比9%増益となっている。少しずつ日本企業の稼ぎ出す利益が、上方修正されてきたイメージだ。
 そして日本以上に決算が良好なのは米国企業。現時点で発表している企業の約8割が市場予想を上回る決算となり、1Q段階で前年同期比+28.7%の増益だというから驚く。業種別ではITが+48.2%の増益、金融も+28.7%増益である。これを法人減税効果と侮るなかれ。2018年度通期でも+26.5%増益予想で、2019年度も+10.5%の増益が見込まれる状況なのだ。さすがに決算シーズン入りした米国市場でこの業績が発表されれば、米国株がヘタルような事態は考えにくく、相関性の強い日本株も堅調となることが予想される。世界の企業業績も2017年度は、純利益ベースで4兆ドルを稼ぎ出し3年ぶりに過去最高を記録している。
 今後、米国や欧州が利上げに向かい、日本もいずれは量的緩和政策を変更し、正常化に向かわざるを得ないのは確かで、ここからさらに好景気・好業績を期待するのは無理筋だが、現在の株価は景気後退を完全に織り込んで下落してしまっている状態。ここから株価の戻りが大きいのは当たり前だと考えるのが自然。さて、それでは今週の株式市場はどう動くか!?今週のストラテジーにうつりたい。
 日経平均株価は先週、一番高いところを推移する移動平均線(75日線)の攻防に屈っしたが、前述したように為替の援軍が入ることが予想され、週明けの75日線である22,219円を突破して、GWまで「驀進ロード」となるのがメインシナリオだ。このまま2月27日につけた、戻り高値である22,390円(※高値22,502円)を目指すのが基本路線だろう。幸い? 直近の3ヶ月間でがっつり調整をしたので、ここから波乱は起こりにくい。
 こう考えられる根拠は3つある。1つは日経平均のEPSだ。現時点で1707円だが、これから5月中旬にかけて決算が進むにつれ1800円近辺まで上昇する可能性が極めて高いとみている。3Qまでの進捗率は82%とすでに上方修正含みであり、また期末に利益を伸ばす業態が多いことからも、易々達成できるだろう。企業による来期の業績予想は、どれほど慎重にでてきたとしても2018年度決算でEPS1800円まで出ていれば、仮にトントン予測だとしても、株価はこれを織り込みに行く動きとなる。現時点のPER13倍並みの評価でもEPSが1800円ならば、日経平均株価は23,400円となり、仮に世界的に先行きの景気拡大ペースが鈍る観測がでたとしても、PER14倍はじゅうぶん期待できるところ。14倍なら日経平均株価は25,200円となる。というのもアベノミクス以降の平均PERは14.9倍であり、過去、日経平均株価はPER13.5倍〜16.3倍で推移してきた歴史から考えると、平時に戻ればいいだけの計算だ。現在が、いかに割安水準なのかがはっきりしているのではないだろうか。
 また2つめの根拠として、裁定買い残が順調に増えてきたことを挙げたい。テクニカルの項で後述しているが、裁定売り残は一気の減少がみてとれ、これもここからの相場見通しを「強気」にするのにじゅうぶんな根拠となる。

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