お知らせ

○重大なお知らせ

本HPは6月22日(金曜日)を持って完全移行します!

従来のシステムが古く限界に近づいたため、6月22日(金曜日)からまったく新たなHP(https://access-journal.jp)を構築、そちらに完全移行します。
それと同時に料金体系も一新。個人に関しては月額800円(+税)のクレジット決済のみに統一します。法人に関しては料金体系は従来通りで、銀行振込も可能です。

したがいまして、有料講読入会も6月22日(金曜日)以降は、新しいHPの方でお願い致します(このHPからの入会は絶対にしないで下さい。万一、誤って入会されても返金致しかねます。)

もちろん、すでに入会いただいている方におきましては、最大1年間、このHPは閲覧専用のために残しますし、その間の新規記事も新しいHPと並行し掲載することで不利益を被らないようにしますのでご安心下さい。

本紙「アクセスジャーナル」をいつもご覧いただき、本当にありがとうございます。
これを契機に利便性、セキュリティー、そして記事内容もさらに向上させて行きますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

最新エントリ
  • 最新エントリ配信
  • 2018/11/11
  • 執筆者: Yamaoka (11:22 pm)

≪連載(107回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(11月12日〜11月16日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,250円と、先週末比で+6円となった。ただ、土曜の朝には日経平均先物は22,140円で戻ってきており、厳密には先週比ではマイナスに沈んだわけだ。
 まず、先週の相場を筆者の売買履歴を交えて振り返りたい。先々週の金曜日のNYダウは、10月雇用統計で良好な数字が確認されると、FRBによる12月利上げ待ったなしの雰囲気に傾いたにもかかわらず国債が売られ、米国10年債利回りは一気の上昇となったうえで、NYダウは下げ足を強める、最低な雰囲気で引けた。国債と株式が同時に売られる珍しい現象が起こったわけだ。
 この悪地合いを受けた、週明け月曜日の日経平均株価指数は、一気の▲345円安の21,899円まで落ち込んだ。筆者は朝イチで「国際のETFVIX(1552)」を大量購入し、日経平均先物の空売りを仕込んだため、月曜は大きな資産の変動はなかったものの、7日の午後に大勢が決する予定の「米国中間選挙」を前にしてのリスクオンはありえない、と考えポジションを落とさなかった。しかし6日(火)になると、地合いは一変。まるで中間選挙での波乱はありえない! とばかりに株価指数は上昇基調となったため、上記2銘柄をロスカットし、7日(水)の開票を待つことにした。
 7日は、アメリカの政治サイト「リアルクリアポリティックス」で開票を見ていたわけだが、朝イチの開票前の謎暴落時に、幸いにも強気に日経平均先物を買い込めて、前場の引けで売るというナイストレードを決めた後は、選挙結果がでた引け間際に日経平均が大暴落で引けたため、引け後に日経平均先物をまたしても購入。これはすでに暴落していたため、早めのロスカット水準を定めやすく、割りきったポジションであったため枚数は多くはなかったが、午後7時過ぎまで引っ張ったため、280円程度の上昇を取ることができ良い結果で終えられた。これも参考にしたサイト「リアルクリアポリティックス」の速報性に大いに助けられたわけで、感謝したい。
 そして木曜日のNYダウは、中間選挙の波乱がなかったことを株式市場は歓迎したのか大幅に上昇し、翌日の日本株もこれに引っ張られる形の+401円高で引け、金曜日の日本オプションSQを迎えた。筆者はこの時点で、先々週の金曜日の、国債が売られてかつNYダウが暴落した惨状が正しいのか? それとも波乱なく終わった中間選挙後のNYダウの力強さが本物なのか? 確実な方向感がつかめないでいた。
 ただ、SQはたとえマイナーSQであっても、需給の変化が著しく、その後の日経平均株価指数の趨勢を決めることが多いため、流れについていく方針を取り、金曜日の前場すぐには日経平均先物を売り、またしても資産ヘッジポジションをとっている。結果的にSQ値は22,469円に決まり、SQ天井のようになっている。この流れを払しょくし、再度上昇を開始するには、大きな材料がないと難しいと感じる。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週は、先週末のSQ値(22,469円)が「SQ天井」だったのか? が試される週である。ただ、ここまで記しているように筆者の今週の見立てはあまり明るいものではない。というのも、11月30日のG20で行われる「米中首脳会談」が、始まらなければリスクオンはありえないからだ。
 このイベントでの焦点は2つ。
 交渉に進展がなければ、(1)すべての対中輸入貿易製品(総額2570億ドル)に追加関税第4弾が発動される。2月発動予定(2)すでに発動されている対中追加貿易関税第3弾の2000億ドル分10%を →2019年1月に25%に引き上げる方針を回避できるか? である。
 おそらく、中間選挙が終わった米国に妥協の2文字はないだろう。反面、苦しんでいるはずの中国・習近平氏に、いまのところ引く気配もない。ようするに予断を許さない状況で、ある意味、結果いかんによっては中間選挙以上の大波乱が待っているといっていいだろう。また本格的なリスクオンもこの日を境に起こるものとみている。
 このビッグイベントが控えている限り、ここから3週間の日経平均株価の上値は抑えつけられるだろう。そもそも日経平均の累積売買代金は、2万1500円〜2万2000円までが117兆円、2万2000円〜2万2500円まで176兆円、2万2500円〜2万3000円で230兆円であるため、需給上の問題から2万2500円台にはたいへん乗せづらい。先週を振り返っても売買代金がガタ落ちとなっていた。これでは上に行く可能性はない。TOPIXも同様で、1700〜1800ポイントは売買代金が一気に膨らんでいるため、1700ポイントを前に戻り売り圧力が強い。テクニカルの移動平均線でみても、金曜日には200日線である22,374円を越えてからは弱めの推移となった。分かりやすく跳ね返された形だと捉えてよいだろう。

閲覧数 (119665)
  • 2018/11/05
  • 執筆者: Yamaoka (3:04 am)

≪連載(106回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(11月5日〜11月9日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,244円となり、先週比+1059円の大暴騰となった。前週は▲1347円安と、深みに沈んだことを考えると、ボラティリティが異常に高くなっており、これは一気の反転ムードではなく市場の混乱が収まっていないことを示唆している。現在は、10月2日の終値24,271円の年初来高値から、29日の終値21,150円の年初来安値まで、3121円安くなった分の3分の1程度が戻ったことになる。すべては―――この10月に起こった出来事だ。
 さて、まずは先週の振り返りをさせていただく。
 29日(月)のNYダウは、トランプ大統領の「11月末の米中首脳会談で貿易摩擦解消に向け進展がなければ、12月初旬までに中国製品に新たな追加関税を発動する用意がある」との報道で大暴落となった。日経平均先物も火曜日の深夜には、またもや21,000円を割り込み、一気に20,800円をつけ、結果的にはこれで2番底完成となり、その後の景気敏感株の決算が、ここまで売り込まれるほど悲惨なものではなかったため一気に買い戻しムードが蔓延した。そして金曜日の後場。またしてもトランプ大統領発で「11月30日のG20首脳会議で、中国の習近平国家主席と首脳会談を行う見通し。中国と貿易摩擦終結を目指すべく草案作成をスタッフに命じた」と報道がでるや大爆騰。
 しかしその夜のNYダウは、10月雇用統計で良好な数字が確認されると、FRBによる12月利上げ待ったなし!の雰囲気になったにもかかわらず、国債は売られ、米国10年債利回りが一気の上昇となってNYダウは下げ足を強める、最低な雰囲気で引けた。
 さっそく今週のストラテジーへと移りたい。
 先週金曜日の雇用統計後に起こった米国市場のダダ下がりは看過できるものではない。通常は、国債が買われれば株式が下がり、国債が売られれば株式は上がるという相関関係が道理である。それにもかかわらず、国債が売られ10年国債金利が上がった結果、株もダダ下がりという流れは、どうみても極めてよくない兆候であると断言できる。
 また、市場関係者の誰もが、中間選挙に予断を持つことができない状況である。ブレグジットや、米国大統領選挙(トランプ政権誕生)を経て、世論調査はまるで信用できないというのがコンセンサスとなっており、6日(火)の中間選挙まで(※日本時間7日開票)は、少なく買い意欲は著しく減退するだろう。先週は、かなり一気のリバウンド局面を迎えていたことも、こうなっては株価に逆風となるとみたい。
 テクニカルチャート的にも、NYダウやS&P指数は、25日線ではっきり叩き落された形となっている。これは半導体SOX指数や、ハイイールド債も似たような形だった。(横写真=NYダウ平均の週足チャート)
 その他、米中貿易戦争に関してトランプ大統領の発言は、もはや信頼に値しない。クドロー米国経済会議委員長やライトハイザー通商代表部(USTR)代表は、変わらず中国に対して強硬姿勢を貫くスタンスだと表明している。加えて、底打ち1ヵ月後に安値を更新する展開がこれまでにあまりに多く起こっている。今年2月初旬の暴落も、あれだけの暴落であったにもかかわらず下げ続け、底入れとなったのは3月下旬であったことは忘れないでおきたい。(横写真=日経平均の週足チャート)
 よって、今週は米国中間選挙の結果がでる7日(水)までは、資産ヘッジポジションは必須も必須だと考えている。そして7日の後場に選挙結果が明るみになってから、相場の反発力を確認して、買いに入るべきだろう。そもそも、ここからは2日現在位置する、200日線(22,416円)が強烈に意識されてくる。また、ここから22500円までの100円幅は、今年に入って価格帯別累積出来高の集中ゾーンであり、その上には25日&75日移動平均線も密集する需給上の関門。ここまで下げてしまったのも、それなりの理由(貿易戦争が世界の景気後退を招いている)があるわけで、このラインをそう簡単に突破できるとは思えない。
 最後に日米の決算発表が進み、業績面が分かってきたので記したい。
 日本企業に関しては、11月2日時点までの決算で、上方修正は143社、下方修正はなんと157社。EPSはテクニカルの項に記しているがちょいプラス。この理由は、やっぱり米中貿易戦争懸念だった。この問題が世界景気の不透明さを呼び、企業経営者が保守的に先行きを見ざるをえない理由となっている。実際、上期の通期決算にたいする進捗率がよくても、上方修正がでないパターンがやけに多い。
※今週は以下に、2銘柄注目銘柄あり

閲覧数 (242266)
  • 2018/10/29
  • 執筆者: Yamaoka (1:15 am)

≪連載(105回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月29日〜11月2日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は21,185円となり、先週比−1,347円もの大暴落。そしてその夜のNYダウは、すさまじい動きをみせた。大幅に出来高を伴いながら右往左往を繰り返し、一時は+180ドル高があったものの、その後−519ドル安まで下げて恐慌入りかよと思われたのち(※その瞬間、日経平均先物は20,790円)、最終的な終値は24,688ドルの−296ドル安で引けた。その後NYダウのCFDは、27,730ドルまで小幅上昇し、日経平均先物は21,230円まで戻っている。
 この様子を深夜までにらめっこをしていた筆者であるが、感想をいうならば、株安がこれで終わったのか判断がつかない―――である。この日のNYダウは十字架のようなチャートで気迷いをみせたのだが、AM5:30から引けの6:00にかけて出来高は急速に減ってヨコヨコ状態となった強含んだことは、今週の株価に効く、と判断したい。また、出来高が505,313,987株もでき、10月12日に−832ドル時につけた522,876,538株と同水準まで膨らんだことでセリングマックスであった可能性は非常に高い。ただナスダック市場は、グーグルとアマゾンの暴落もあり、引けにかけて売買代金を伴って少し株価を戻したものの、売買代金の水準が上がってこなかったため、こちらは株安が止まったか判断ができない。
 他方、日本市場を振り返ると、先週は火・水・木と地合い悪化が極まっていたが、どうにも売買代金が膨らんでセリングマックスという、わかりやすい状況にはならなかった。2月の暴落の際は、5兆6000億円に達していたことを考えると物足りない。かろうじて、金曜日に寄り天で3億1857億円まで売買代金が膨らんだことをどうみるか!? といった程度か。
 そんな日本市場は、涙あふれるヒドイ惨状を呈している。マザーズ銘柄の信用評価率(松井証券)は▲27.91%と、チャイナショックがあった2015年時を下回ったようだ。ここだけに投資していた個人投資家は、市場からの退場を免れないだろう。もちろん、日経平均株価に関しても、悲惨な状況は変わらない。25日移動平均線(23,124円)との乖離率をみると(現在株価21185円−移動平均線23124円)÷23124= ▲8.38%。通常、▲8%で底打ち間近、▲10%で反発に向かうといわれるが、本年2月につけた暴落開始時は▲8.51%(※チャイナショック時は▲12.24%)までいっていることから、まだもう少し下げる余地があるといえる。ちなみに金曜の夜に日経平均先物がつけた20790円で計算すれば▲10%となり、底打ち水準であった。
 また、これから「リバンドが始まる!」と騒ぎ立てるには、少々様子がおかしい事象がでてきている。先週からスタートした2019年度中間決算。ポツポツだが出揃いはじめ中身を確認すると、事前予想では中間決算で43%の企業が上方修正し、下方修正は15%程度の予測であったにもかかわらず、意外にも(こうまで暴落してれば意外ではないか)下方修正が多少でており、加えて上方修正が予想よりも少ない。このため日経平均EPSは先週比で下がってしまっている。しかし、それでも今期の「日経平均EPS予想」は、10月26日時点で1713円もあり、本年1月5日時点の日経平均EPSが1517円だったことを考えれば、+29%もの水準で、よもやEPSが再び1500円台に落ち込む可能性はゼロであるため、現在の株価水準はおかしいと言わざるをえない。野村証券の予想数字をみると、中間決算前の日経平均EPS予想は、2019年度1770円、2020年度1900円と上昇する見立てであったので、最悪の事態が起こってもEPSが1700円を割ることはないだろう。
 さて、今週のストラテジーへと移りたい。
 世界の株価が全面安状態の中、ハイイールド債、CRB指数、新興国通貨に、直近そこまでの落ち込みは見られない。極端に動揺しているのは「株式」だけ(※それまでに前述3指数は早々と下落していた)ということらしいが、これは現在の暴落局面が、ただちに世界の景気後退入りのサインではない可能性を示唆している。また、米国企業の決算が佳境に差し掛かれば、次に待っているのは数兆円規模の自社株買い。よって筆者は、先週金曜日のNYダウがセリングマックスであったものと捉え、今週こそ株価底打ちの可能性が高いはずだとみている。
 ただ、週明けは日米ともに追証売りや、特に怖いのは米国年金基金などの売りが遅れて出てくる可能性があり、火曜日の寄りまでは様子見、ないしはデイトレが鉄則だとも考えている。また、11月1日(木)のアップル決算は注目度が極めて高く、波乱が起こる可能性は高いが、おそらくはこのあたりで大きな反発局面もくるものと考えている。11月6日(水)の米国・中間選挙はトランプ・共和党が追い上げをみせており、現時点では大きな波乱にはならない、という見立てがコンセンサスとなっているため、今週は株価の戻りを試す可能性が高い週となるだろう。日本株が3兆2000円を越えるような売買代金を伴って上昇を開始した時は、無条件に買い!のサインと捉えて戦いたい。
 そんななか、相場の戻り局面では「日経平均株価指数」から上昇していくのが常であることは忘れないようにしたい。こうなった局面では、日経平均先物を買うのが効率よく手っ取り早いが、口座開設ができていない方は「NF日経レバレッジ(1570)」がよいだろう。

閲覧数 (343775)
  • 2018/10/22
  • 執筆者: Yamaoka (12:39 am)

≪連載(104回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月22日〜10月26日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先々週に、1週間で−1097円もの大暴落となった日経平均株価の戻りが鈍い。正確には、先週末の日経平均株価の終値は22,532円と先週比−153円だったわけで、先々週末比でマイナスとなっているので戻ってもいないのだ…。ちなみに土曜の朝の日経平均先物価格をみると22,460円でさらにチョイ下げで帰ってきている。これははっきりと予想外であったといえる。
 先週筆者は、米系ヘッジファンドの11月末決算前の45日ルールが過ぎたこともあり、日本株式(※特に中国関連株)に「買戻しの動きが出るはず!」と強気の予想をしていた。ただ、月曜には、米国財務省の為替報告書で中国を「為替操作国」と認定する可能性があったこと、英・EUのブレグジット協議の経過が発表される予定であったことなどから、週明け月曜日だけは様子見に徹する考えをもっていた。そこへ再度の暴落がきた! 15日(月)のNY時間にいきなり、戻り切っていない日経平均CFDが、22,034円までもの大暴落となったのだ。
 筆者はこれを、「不安定な地合いが生んだ、行きすぎた暴落局面」と捉え、16日(火)に日経平均先物と、市場では「村田製作所(6981)」と「コマツ(6301)」をめいいっぱい仕込んだ。ただ、リカクできたのは日経平均先物だけで、後述2銘柄はすでに買値を下回ってしまっている…。
 その理由は、日本市場の売買代金の落ち込みだといえる。これだけの暴落局面であったにもかかわらず、売買代金が非常に低調で(※テクニカルの項で後述)買い気がまるでない相場つきなのだ。また、前述2銘柄はともかくとしても「日経中国関連株50銘柄」、そしてこれを代表する「ファナック(6954)」は、年初から半額バーゲンセール中と、極端に戻る気配がないのはたいへん気がかりだ。
 そしてこの状況で、今週から米国株式市場の決算が本格化し、日本企業も2019年3月期決算企業の上半期の決算が、23日(火)の「日本電産(6594)」から本格化する。日本電産に関しては、規模は違えども、18日に「ハーモニックドライブ(6324)」から飛び出した「受注残の減少」のニュースは大きな話題となり、同社の株価は翌日▲5.6%となっている。
 さて今週のストラテジーへと移りたい。
 基本的には日経平均株価は、これから発表される決算発表を受けて、節目となっていた2万3000円を再度奪回し、その後強い勢いを取り戻した形で、2015年以降のフェアバリューであるPER14.5倍(25,100円)に帰着する流れとなる見通しは変えない。現在の日経平均のEPSは1731円であるが、為替の追い風もあり、EPS水準は今期も伸びる方向であることは疑いようがないのだ。現在の日経平均株価である22,460円はPERで12.975倍であり、平時のPERである13〜16倍の下限の位置している。現在はEPSが伸びる前提であり、現状の日経平均株価の評価が低すぎることは間違いない。
 ただ市場を牽引するはずの景気敏感株はまるで冴えない動きだ。中国関連各社の決算発表の先行き見通しや受注動向ではっきりするだろうが、このあたりは明確に下げ止まりをみせない限り、いきなり反転ムードとなるのは難しいのでは――とも思い始めている。中国の景気見通しは日を追うごとに暗くなっている。
 また、上海株式市場の下抜け懸念が燻る。先週金曜日には、7-9月期GDPと小売売上高が発表され、一気の2.9%の上昇で引けて、その後の先物の動きもヨコヨコで推移したものの、中国の景気対策が早急に効果をだし、上海株式市場を押し上げないと、よろしくない最悪懸念がカマクビをもたげかねないと考えている。中国には、企業が株を担保に金融機関から資金調達をする文化があり、「すでに同国の株式時価総額の11%に及ぶ」という報道記事があった。このところの上海株式市場の下落ピッチは急で、年初来安値を更新中であり、追証懸念による暴落の可能性が取りざたされている。

閲覧数 (307698)
  • 2018/10/15
  • 執筆者: Yamaoka (1:16 am)

≪連載(103回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月15日〜10月19日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 今回の大暴落の名前は、「米国債利回りショック」と呼ばれるのだろうか?
 先週末の日経平均株価の終値は22,685円と、1週間で−1097円もの大暴落となった。土曜の朝の日経平均株価指数先物を確認すると、22,570円と小安く戻ってきている。ただ、引けにかけてNYダウは強含んで終わり、週明け月曜日はいまのところ大丈夫だとみている。
 筆者の取引を振り返ると、下落のスタートとなった10日(水)夜は、前日から急騰した米国債利回りがNYダウの暴落を招かないか気が気ではない思いで、寄付きから深夜2時まで値動きを追い、情報収集に勤しんでいた。その感想としては、一方的な急落局面があったかといえばそうではなく、ジリジリ下がり続けるNYダウ(冒頭写真)に、時折大きな買い玉が入り戻るものの、その後もジリ下げが止まらず、気がつけば−831ドルの大暴落になった、というものだ。筆者は値動きを追っていたものの、ヘッジのために「日経平均先物」を売ることができなかったのは、結果論からいえば大きな失敗であったが、こんなに大きな暴落となるとは露ほども感じなかったのである。これが1つ目の失敗…。なんのために先物取引をやっているのか? その後、自問自答するはめとなったが、それぐらい暴落の気配を感じなかったのは事実。しっかりこの経験を生かしてレベルアップをして読者諸兄に還元していく所存である―――。
 この筆者の心理背景には、10日(水)の日経平均株価が底入れしたかのような堅調さであったことが挙げられる。それは、それまで米国「ハイイールド(ジャンク債)」に波乱の様子がなく堅調だったこと、VIX指数はジリ高だったものの、急騰しなかったことなどを踏まえ、よりによって暴落前日の10日(水)に「国際のETFVIX(1552)」と「日経ダブルインバース(1357)」を清算してしまったことがあるだろう。これが2つ目の失敗。はっきり申し上げて、これは大きな失敗トレードであった。VIX指数に関しては、値下がりが急な性質を持つために、清算してリカクがしたくてたまらない衝動に襲われてしまった。へッジポジションなのにもかかわらず…。また告白すると10日に「コマツ(6301)」を買ってしまい、11日の寄りでぶん投げてしまった…。これが3つ目の失敗。
 今回の暴落を検証すると、まず日本市場の動きは、米国の動きにあまり作用しないことがわかる。海外勢が売買代金の7割を越え、市場規模も大きいことからそれなりに意味のある動き方をすると考えてきたが、昨年2月の大暴落時も含め、日本発の大暴落というものは経験したことがない。重要なのは「VIX指数」であるようだ。これが20%以上の数値になると、リスク・パリティ型のファンドの機械的なアルゴリズム売りが入り、下げが加速するという流れが発生し、おそらくは今回も呑み込まれたのだろう。今後も、VIX指数が平常と不安が交差するラインである、「20%」を上回るかどうか!?は極めて重要であると考えたい。簡単にこのファンドの概要を紹介すると、「近年最も成功したファンドとされるリスク・パリティ・ファンドは、システム(アルゴリズム)系のプレーヤーで、各アセットのボラティリティーを均等化(パリティ)する戦略をとる。高リスク資産は相対的に低いウエート、低リスク資産は高いウエートに調整。相場急変時の損失を最小化する」とある。リスク・パリティやCTAなど最近の市場を席巻しているアルゴリズム系プレーヤーは、トレンドフォロー型が多い。相場がいったん下方向に進むとなかなか止まらないのはそのためだ。前回2月の暴落時を振り返ると、NYダウは2月2日に▲666ドル → ▲1175ドル →+567ドル →▲19ドル ときた後に2月8日にダメ押しの▲1033ドルがやってきた。大きく反発できなければ2発目がくるゾ! ということだろう。来週の相場に向けて頭に入れておきたい。

閲覧数 (289243)
  • 2018/10/09
  • 執筆者: Yamaoka (12:32 am)

≪連載(102回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月9日〜10月12日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は23,782円と、−338円もの下落となった。土曜の朝に日経平均先物を確認すると、下値23,550円があっての23,650円で戻ってきている。
 ※8日(月)PM20:00現在、日経平均先物CFDはイタリア財政不安が再熱したことで23,540円まで小安くなっている。
 先週筆者は、週明け月曜日の寄り付きで「コマツ」「SUMCO」などの景気敏感株をがっつり購入すると、日経平均株価は上髭連発を繰り返す展開ながらも持ちこたえ、前述2銘柄は好調推移のまま水曜日を迎えた。この段階では「先週まで3週連続で+1873円もの大暴騰をしていたからこその健全なもみ合いで、いずれ上離れるはず」と考えていた。ただ、その流れは水曜日夜に「米国9月ISM非製造業景況指数」と「ADP雇用統計」が発表されるやいなや暗雲が漂う……。米国の長期金利が上がり始め、木曜日には警戒水域としていた3.15%を上抜けた(3.18%まで上昇)ことから、金曜日の寄りで「村田製作所」「コマツ」「SUMCO」の3銘柄の成り行き処分を決断し、ほんの少しの小遣いを稼ぎ、返す刀でまだ上昇していなかった「国際のETFVIX(1552)」と「日経ダブルインバース(1357)」を総資産の半分まで買い建てし、資産のヘッジポジションをとった。
 ここまではいま考えても賢明な判断だっただろう。ただ……この結果、資産の空売り配分が増えすぎたことで「儲けそこなってしまう……」、の買いバイアスがかかり、あろうことか金曜日の夜、下げ続けるNYダウを横目に「日経平均先物12月限」を、買いで4回もエントリーしてしまうはめに(※すべて損きり)陥った。相場見通しに強気バイアスがかかりすぎていたための愚考であり、週末を迎えて反省しきりである。
 さて、今週の相場はどうなるか!? さっそくストラテジーへと移りたい。
 いま、一番気になっているのは、米国国債利回りのさらなる急上昇ではない! というのも直近10月2日発表の「米国債券10年物」の投機筋のポジションは▲740,192枚の売り越しで、過去最高圏内であることから、ここから国債利回りの急上昇は極端に起こりづらいといえるのだ。そして国債の利回り上昇自体も、先週の長期金利上昇は、長期金利>短期金利の図式であり、後から振り返れば、自然な金利上昇だったと評価される可能性が高い。確かに、このタイミングで上昇するとは!? という意外感があったこと、そして国債利回りの上昇自体が、相対的な株式の魅力を削ぐことを考慮すればマイナスイメージは避けられないが、いまのところ「3.5%程度までは許容される」という論調が目立っている。
 そんななか、筆者がいま一番気になっているのは、相場のカナリアといわれる「ハイイールド(ジャンク債)」が先週の水曜日から出来高を伴って急落したことである。現段階ではジャンク債だけに「金利上昇にたまらず下げただけ?」か、判断がつきづらいが、相場の暴落の際はたいていハイイールド債が真っ先に下がるので、今週はこれを見極めてからでないと動けない!
 もう1つは、今日から再開した「上海株」である。4日の香港市場では、売買代金に占める全体の空売り比率が18%と、過去20年で2番目の高水準となったと報道された。他にもUBSが香港を主要20都市で「不動産バブルのリスクが一番高い」と警告(過去5年で35%値上がり)するなど、中国は今後の景気悪化が不安視されるなか、月曜日の上海株は、−3.72%となる2716ポイントまで下げて引けた。こうなると、節目となる2700ポイントに近すぎることから、少なくても火曜日のAM10:30の上海株の動向をみないことには、新規の買いポジションを積み上げることは避けたほうがよい、といわざるをえない。
 また米国では、金曜日にSQを迎える。現在の米国市場の下げが、ヘッジファンド勢の決算前の最後の悪あがきの可能性があるため、最低でも水曜日いっぱいまでは様子見が賢明だろう。そして11日(木)PM21:30に発表される「米国消費者物価指数(CPI)」がでたあとの、米国10年債利回りと米国株の動向には気を配りたい。現在、コア指数のコンセンサスは、前年比+2.3%だというが、この指標が上振れればインフレ加速と捉えられ、金利上昇の流れが加速しやすいだろう。
 逆に日本株の見通しは、前述した懸念が顕在化しなければ、前稿の見立てよりも強気で考えている。先週は月曜日に「日銀短観」が発表されて、大企業は為替見通しを、通期107.4円(上期:107.52円、下期:107.29円)でみていることがわかった。ともなれば、為替レートをドル円で105円を想定している10月10日決算発表の先陣を切る「安川電機」(6506)の決算が楽しみになる。加えて、10月24日(水)に召集される臨時国会で「補正予算」が決定されることを折り込みにいく流れがでるだろうこと、日本企業の好決算を株価が折り込みにいくことも鑑み、11月6日(火)の米国中間選挙実施前までは強気とするのが当然だろう。幸いなことにトランプ氏は、選挙対策に忙殺される時期で、米国の株価は気にするだろうし、外交は後回しになるはずだ。

閲覧数 (273901)
  • 2018/10/01
  • 執筆者: Yamaoka (12:03 am)

≪連載(101回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月1日〜10月5日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は24,120円と、1週間で+250円の上昇となった。土曜朝に日経平均先物を確認すると、24,180円とさらに上昇しており、これで3週連続の+1873円もの大暴騰となったことになる。今週の日経平均株価は、これまでの上昇があまりにも急ピッチだったことから日経平均株価指数の大幅上昇は望みにくいが、変わらず売買代金が活況水準を保てれば、好地合いとなり、出遅れているTOPIXや、東証2部・ジャスダック、そしてマザーズ指数の本格上昇に期待ができそうだ。
 この根拠となるのが、海外投資家の9月3週目の「投資部門別週間売買動向」(日経平均現物&先物・TOPIX・JPX含む)。詳細はテクニカルの項に譲るが、超大幅な買い越しとなったため、ここから日経平均株価指数が崩れる気がまるでしないのだ。海外勢はいったん買い越しに転じると、その勢いはしばらく続きやすいのが常である。また、個人投資家がこの上昇局面で早くも売却姿勢であることも、大きな材料(※詳細はテクニカルの項にて)となる。逆に、信用売り残は大幅増だ。いつでも個人投資家は海外勢の食い物にされてきた歴史からも、ここから相場が崩れる気配はない。
 さて、今週のストラテジーへと移りたい。筆者は今週、日経平均株価が、これまでの年初来高値であった24,124円を割らない展開(割ってもすぐに強含み)であることを想定している。よってこの水準をデイリーで明確に割ってしまい、かつ、為替の円安ムード(ドル円113円)が削がれてしまった場合は、5日移動平均線が23,863円であることから、ここまでの調整がじゅうぶん起こりえるだろう。こうなった場合は、いったん様子見が賢明だが、為替が崩れていなければ、新規買い、押し目買いが報われる相場だといえる。
 また、それとは違った意味合いで、現状において散々売り崩されたままである「SUMCO」(3436)などの半導体関連株、中国向けの工作機械関連や、「安川電機」(6506)などの産業用ロボット銘柄には、この好地合いだからこそ大きく注目している。これらのセクターが出来高を伴い出直り基調となれば、好地合い継続と判断して、筆者はまずこのセクターの新規買いを行う予定だ。
 最後に2つ。先週に米国のFOMCがあったので、この備忘録と、年末までの株式相場の見通しを述べて締めさせていただきたい。
 まずはFOMCから。ターミナル(均衡)金利は、FOMC後も変わらず、3.375%程度(2018年あと1回、2019年3回、2020年1回、2021年は0回の利上げ見通しである)である。米国の経済見通しは、FRB議長・パウエル氏によると、2018年+3.1%(従来2.8%)、2019年+2.5%(従来2.4%)、2020年+2%(据え置き)、2021年+1.8%成長だということだ。米国の潜在成長率は2%程度であることを鑑みても、2018年度、19年度見通しの引き上げは大きい。ただ、株式トレードの基本的な考え方として、「利上げをしている最中は株価が強含みで、利上げができない経済状態となれば株価は崩落する」という哲学に従えば、株式の上昇は2019年の半ばには止まるものと考えている。
 次に年末までの「株式相場」の見通しに移る。まずアメリカ。現在のS&P指数をみれば、間違いなく現在は安値圏ではないだろう。見方によってはかなりの高値圏である、ともいえる。FOMCでは、2020年の利上げが1回、2021年が0回としたが、これはリーマンショック後から始まった景気拡大のサイクルの10年周期と、今後表面化する貿易摩擦の悪影響、そしてトランプ大統領の過度な経済政策の剥落を強く意識しているのであろう。現在、米国株式市場は堅調に推移しているため、過度な不安を煽りたくはないが、仮に米国市場が波乱に見舞われた際は、ここまでの上昇が急ピッチだった日本株は一気に崩れることになることは意識しておきたい。

閲覧数 (296577)
  • 2018/09/25
  • 執筆者: Yamaoka (12:51 am)

≪連載(100回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(9月25日〜9月28日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は23,870円と、1週間で+785円もの大暴騰となった。今週以降は、まずは24,000円、そして1月23日の年初来高値24,129円(終値ベースでは24,124円)を意識する展開となりそうだ。週間で785円と、2週連続大幅上昇をして+1563円だっただけに、並みの神経の持ち主では調整が頭をよぎるはず――。ただ、海外勢は完全にリスクオンとなっている様子がアリアリとでており、ここで持ち株を売却して相場から降りてしまうのはとってももったいない、と感じる。
 そう感じる一番の根拠は売買代金である。9月3週目(18日〜21日)の東証1部の、1日当たりの売買代金は3兆2113億円となり、先週比+8470億円の増加となった。先週は週間を通じて売買代金は高水準だったが、とくに金曜は1日で3兆2113億円と、誰がどう考えても明確なリスクオンとなった。金曜日に売買代金は爆増していることから、ようするにいまリスクオンになったばかりだといえるだろう。
 そしてこの日経平均株価指数の一気の急上昇に、逃げ遅れている海外勢(ヘッジファンド)の空売りポジションが多く潜んでいそうだ。ヘッジファンドの決算の多くは11月末である。顧客の解約申し込み期日は、45日ルールが一般的だと考えると、10月中旬から下旬まで。となれば少なくとも10月上旬までは、これらの筋に対する締め上げ圧力が働き、株の買戻しを余儀なくされ日経平均は底堅い、と考えるのがこの世界の習わしだろう。日本株は、今年に入ってヘッジファンドとみられる空売り筋に、散々苦しめられていただけに、たまにはこういう美味しい局面があってもいい。ただ、8月末時点でS&P指数は年初来、+8.5%の水準であるものの、ヘッジファンド勢のパフォーマンスは▲1.8%だという報道もあったので弱肉強食ということか。なんにせよ空売り勢は、11月6日の米国中間選挙前に予想される波乱時期までは、ポジションを維持できないだろう。
 さて、今週のストラテジーへと移りたい。今週は、米国が対中貿易追加関税第3弾(2000億ドル10%)を24日に発動し、呼応するように中国側は、報復関税(600億ドル5〜10%)を発令した。そして今後の米国との貿易通商協議の再開を拒否する、と公式発表済み。にもかかわらず、24日PM11:00現在の日経平均CFDは23,814円の値を保っている。いままで悪材料視された米中貿易戦争は、もう市場に悪影響を与えていない。
 今週は、24日(月)に「日米貿易協議」(FFR)、そして日米貿易協議に進展を及ぼすと予想される26日(水)の「日米首脳会談」、27日(木)の「FOMC」と、ビッグイベントが目白押しで、これらが相場展開のカギを握るとみられる。
 これらの中で、一番重要だと筆者が感じているのが「FOMC」。FOMCで2019年度の利上げ回数見通しを3回とみているか否か? そして政策金利の発表後に米国10年債利回りがどう動くか? はたいへん重要だ。10年物国債利回りの高値は、5月17日の3.115%。現在3.068%まで接近しており、これを上抜けるようであれば、さすがに米国株式市場は持たないだろう。.

閲覧数 (311711)
  • 2018/09/18
  • 執筆者: Yamaoka (1:43 am)

≪連載(99回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(9月18日〜9月21日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は23,085円と、1週間で+778円もの大暴騰となった。土曜に日経平均CFDを確認しても、しっかり続伸して23,234円で引けている。これで、今年5月からの上値抵抗線だった日経平均23,000円どころを、5回目のトライで明確に上抜けてきたわけだ! これは素直に大喜びしていい局面だと感じている。
 というのも、金曜日の寄付きは9月のメジャーSQ値が算出され23,058円となったが、その後は、SQ値を上回れずに推移し、最終的に上方向に向かったのは14:41分の引け間際だった。今週はそこまでの上昇の動きが急激だったこともあり、メジャーSQ値算出の後は、幻のSQとなり、「やっぱり今回も日経平均23,000トライはダメだったか…」と、失速する展開となることがじゅうぶん考えられた。それが、1日しっかり揉んで上に向かったことは、大きな価値があると考えている。
 また金曜日は、メジャーSQを除けば、売買代金は2兆3000億円程度と、決して多いとは言い難かったが、個別株の値動きをみていると珍しく「トピックス」を中心に強かった。筆者は14日朝に成り行きで景気敏感株の代表銘柄である「SUMCO(3436)」、そして中期の成長を期待してかなり多めに資金を「村田製作所(6981)」に入れたが、2銘柄とも損切りラインに抵触する可能性を感じさせない強さで、日経平均株価指数をアウトパフォームした。その後、夜間取引においても日経平均先物はしっかり値を伸ばしており、現時点では「明確に上方向へと向かい、秋相場に号砲が鳴り響いた」と言い切ってよいだろう。
 この急上昇の原動力となったのは「米中貿易協議」での進展だ。12日(水)対中貿易強硬派の米通商代表部(USTR)ライトハイザー氏ではなく、穏健派のムニューシン財務長官&クドロー米国家経済会議委員長が「貿易摩擦の一段の激化を避けるため新しい内容での貿易協議を打診」との報道がでて相場付きは変わり、さらに13日(木)に「中国側が受け入れ協議を再開する」と表明すると相場のムードは一変した。また、13日(木)東証発表の空売り比率が、34日ぶりに40%を割り込んだことも心理面から大きかったといえるだろう。
 しかし、相変わらずトランプ大統領は天邪鬼だ……。13日(木)の段階で、すでに「ムニューシン報道は間違いだ」とツイッターでつぶやき、14日も「側近に2000億ドルの中国製品関税引き上げの準備を命じた」とでて、しまいには16日(日)に「対中追加関税2000億ドルの第三弾を17日にも表明」との報道がなされた。ただ、内容はいくぶんソフトな内容に変わり、追加関税のパーセンテージを25% ⇒ 10%に修正したもよう。実際の発動は、表明から数週間はかかるというので、次回の米中貿易通商協議が行われると噂される27日(木)までは、対中追加関税第3弾(2000億ドル)が実施されることはないだろう。また現段階では情報が錯綜しており、制裁関税発動日は11月6日の中間選挙前の「数週間内」に設定される見込み、との報道もある。
 ただ、中国側にこの行為が、「メンツをつぶされた」と捉えられ、通商協議をボイコットしてくる可能性がでてきている。さっそく、17日ウォールストリートジャーナル紙が報じるところによると、「頭に銃を突きつけられて交渉を行う用意はない」として、第3弾追加関税の発動を表明した場合、米中協議再開を拒否する可能性をちらつかせているのだ―――。

閲覧数 (290076)
  • 2018/09/10
  • 執筆者: Yamaoka (1:24 am)

≪連載(98回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(9月10日〜9月14日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,307円と、1週間で−558円もの下落となった。前稿では「現時点での日本株の割安感は際立つが、休暇明けの海外勢がどう動くかで方向感がでる」と記したが、その答えは「下落」であった。しかし8日連続上昇のあとに、9月7日(金)まで6日連続下とはヒドイ動き方だ。もともと弱かったトピックスなどは7日連続下落とさらに弱い。
 ただ、関西を直撃した台風21号、北海道での大地震からの全域停電など、これまで絶好調だったインバウンド(訪日外国人旅行者)需要が急減するのではないか? という懸念や、企業ぐるみでとんでもない愚行をやらかしていた「スルガ銀行」、「TATERU」の悪影響など、日本独自の下げ要因もあった。
 そしてこの男も、いつもどおり一枚噛んでいる。週末にはトランプ大統領からの口撃が相次ぎ、中国との通商交渉に関して「第四弾として、行いたいと思ってはいないが、私が望めば2670億ドル分を追加実施する準備がある」との発言が市場のムードを厭世的なものに変えた。そして週末の7日「次の通商交渉のターゲットは日本。合意に達しなければ日本はたいへんな事態となる」と貿易赤字の削減を迫る恫喝発言をした。
 先週のこの悪〜い地合いを受けて筆者が感じたことは、2つである。
 1つ目は、これだけ立て続けに悪材料がでたにもかかわらず、1日単位で大暴落となった日はなく、積み重なって週間で−558円安程度だった事実。一部、半導体、設備投資関連株は大崩れとなっているが、日本株の下値はしっかりとしているのでは!?
 2つ目は、やはり貿易戦争懸念が収束しなければ、安心して株が買える状況ではない、という思いだ。
 その貿易戦争に関しては、レイバー明けから徐々に沈静化してくると予想しているが、現時点では止む気配が感じられない。というのも、ここにきて11月6日の米国中間選挙で、上院・下院ともに民主党が過半数を奪回する可能性が高まってきたもよう。トランプ大統領の直近の支持率に関しても支持が41.9%、不支持が53.9%と、前稿で指摘した直近の最低水準から、大きく動いていない。トランプ大統領の焦燥感は手に取るようにわかる。
 さて今週のストラテジーに移りたい。まず今週は日本で、年に4回の重要イベント「メジャーSQ」が金曜日にあるため、先物を駆使した仕掛け的な値動き⇒ 波乱の展開が予想される。たいていは週半ばの火曜、水曜までで態勢は決するので、週明けからは、デイトレ感覚だとしても買い向かうことは避けたほうがよさそうだ。そもそも先週のトランプ発言で「全輸入品に追加関税をかける可能性がある」と恫喝された中国(上海)株の週明けの動きはたいへん気になるところ。AM10:30に上海マーケットが始まるが、AM10:15にはプレオープニングの値動きがわかるため、注意を払いたい。
 現在の上海株価指数は2,702元と安値圏で推移しており、2016年1月28日の「人民元切り下げショック」時の安値2,638元は覚えておいて損はない。仮にここまで下落した際は為替水準で、リスクオフの円高となっていないか? を確認しつつ資産に応じた適正なリスクヘッジポジションをとっていきたい。
 また為替(ドル円)の推移も極めて重要だ。先週金曜日の寄付きには、75日線である110.77円を一時下抜けたため、筆者も買いポジションを落とし、「日経ダブルインバース」(1357)を購入したが、幸いにも夜間にまた75日線を奪回し111.08円まで戻っている。200日線である109.8円まではかなり距離を残すし、日銀短観をみる限り想定為替レートは107.3円なので現時点では心配していないが、ドル円の110円割れともなれば日経平均株価に大きな影響を及ぼすので、しっかりみておきたい。

閲覧数 (315852)
  • 2018/09/03
  • 執筆者: Yamaoka (2:08 am)

≪連載(97回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(9月3日〜9月7日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,865円と、先週末比で、+263円の反発となった。前稿では強気の相場見通しを記したが、全体的に報われた方が多かったはずだろう。前稿で注目銘柄とした『アエリア(3758)』は、台湾版の配信が決まり920円どころから1180円ラインまで28%の急騰をみせた。ただ、米中貿易戦争が加速する地合いで、中国関連の景気敏感株『SUMCO(3436)』、『コマツ(6301)』は戻りがやけに鈍いのは気になったところ。
 そして今週は、現在の日経平均株価が安値圏か? それとも高値圏なのか!? その答えがでる週となる可能性が高い。筆者は、これまで再三にわたりご指摘させていただいていたとおり、現在の日本企業の稼ぐ力は過去最高水準で、本年の見通しが現状の貿易戦争の渦中においても明るさが消えないことから、極端な割安水準におかれていると考えている。週明け9月4日(火)から、例年、日本市場の売買が戻り平時となるので、ここから海外投資家がどう動くかで、その答えがでるわけだ。
 ただ今週、米国・トランプ大統領は、中国への貿易制裁として2000億ドルの追加関税(25%)を、早ければ9月7日以降に発動する予定だと報道がでている。これまでの貿易関税は総額500億ドルだったことから、その額は半端ではない。これに中国がどう応えるか? いまのところ600億ドルの報復関税を課すと声明を出しているようだが、仮に2000億ドルの貿易関税相当になるように、600億ドルの貿易関税を80%以上にするなど強硬姿勢を貫くようであれば、さすがに市場はリスク回避一辺倒な状況に陥るだろう。中国は、「米国との通商問題は、対等な交渉のみ解決可能」だと強気の姿勢を崩そうとはしていないため、警戒モードを解くわけにはいかない。
 ただ、注目点はトランプ大統領の支持率。リアルクリアポリティックスのサイトを見る限り、中間選挙が迫ってきているこの状況下で、同大統領の支持率は42.2%とドンと落ち込み、逆に不支持率が54.1%とジワっと上がってきている。トランプ大統領としては、中国叩きをすることで支持率を上げていく方針だったはずだが、さすがに舵を切りなおす必要性がでてきた、といったところだ。これが、中国との貿易戦争の緩和に一役買ってくれることを願わずにはいられない。
 また米国債券に関しては、ここまで投機筋が大量に空売りポジションを持っているが、9月26日のFOMCにかけて、米国債が買い戻されるシナリオが考えられる。こうなれば、国債金利は低下することになり、ドル高も誘発して日本株式の優位性が際立つはずだ。
 さて、今週のストラテジーへと移る。日本株式市場の趨勢は、今週の火曜日以降で売買代金が膨らんだ時に決まると考えている。下値の目途としては、まず一番重要な指示線である200日線が22,408円であるため、これを割ったならば問答無用で『日経ダブルインバース(1357)』と『国際のETF(1552)』を保有する予定だ。トピックスと比較して日経平均は相対的に買われており、なんちゃらショックが起こりやすい状況だということはしっかり認識しておきたい。ただ、テクニカルの項で後述しているが裁定買い残の水準が低いので、下値はそれほど大きくはならない可能性が高いとみている。
 また、上海株価指数が2,725元と安値圏であるため、2016年1月28日の「人民元切り下げショック」時の安値2,638元は覚えておいて損はない。仮にここまで下落した際は為替水準で、リスクオフの円高となっていないか? を確認しつつリスクヘッジポジションをとっていきたい。
★以下の「今週の注目銘柄」は1つ。

閲覧数 (277696)
  • 2018/08/26
  • 執筆者: Yamaoka (11:51 pm)

≪連載(96回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(8月27日〜8月31日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,602円と、先週末の引け値が22,270円だったため、+331円もの反発となった。先週は、テクニカルの項で後述しているが、極端な薄商いのなか為替の円安につられてスルスル上値を取りにいった相場となった。
 しかし、高官級で開催された22・23日の「米中通商協議」は、まったく進展がみられなかった。筆者としては、この協議が不調に終わっても、「継続協議」となることで地合い改善になる、と予想していたが、結果は「近いところの協議は予定されず、11月の米国中間選挙終了までさらなる交渉を行わない」と、中国側の譲歩の姿勢はまるでなし。いったい何のために協議の場をもったのか甚だ疑問ではあるが、詳細はあとになって出てくるのだろう。これで、トランプ大統領からの、為替の人民元安を強烈にけん制する動きがでてくる可能性が高くなったので、中国(上海)株に関しては先行きがみえなくなった。
 ただ、日本株に関しては趣が異なる! 23日の米中の協議が不調に終わった、との報道がでても売買代金は特に変化せず、薄商いのまま崩れるどころか上値を追ってみせたのだ。
 さて今週のストラテジーへと移りたい。週明けからも例年通りならば、売買代金は膨らんでこず、凪のような相場付きが継続する可能性が高い。ただ、先週と変わらずに売り物が出てこない相場となれば、8月8日高値22,801円を越えて、これまで三度跳ね返された23,000円ライン奪回の機運は一気に高まることとなる。そもそも日経平均株価は、ここから上向けば3角持合いを上抜ける形が鮮明になる。NYダウは、とっくに3角持合いを上抜けていることを考えれば、日本株もNYダウに追随するシナリオとなる可能性は高い。ようするに、これまでの日本株は、先行き不透明感から、陰の極となるまで叩き売られすぎていた、ということになる。
 業績に目を移しても、2018年度4-6月期の決算が出そろった結果、純利益でみると前年同期比+28%増加で過去最高、増益企業数は全体の50%に達し、最高益企業は24%を占めるのが日本株だ。
 リスクシナリオは、やっぱり米中通商貿易の行方となるだろう。27日(月)まで開催される2000億ドル規模の「対中追加関税公聴会」の反対意見などのパブリックコメントの提出期限は9月5日まで。品目決定は9月上旬であり、早ければ9月中旬の実施もありえる状況だ。いまのところ2000億ドル追加関税待ったなしの最悪の状況なので、並みの神経では枕を高くして寝ることはできないだろうが、筆者は勇気を出してここまで叩き売られた景気敏感株を買い漁りリスクオンで立ち向かう予定だ。

閲覧数 (276410)
  • 2018/08/20
  • 執筆者: Yamaoka (4:03 am)

≪連載(95回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(8月20日〜8月24日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週までに、散々世界の株価を下方向に揺さぶったトルコの「リラショック」。エルドアン大統領はイスラムの教えを忠実に守り、金利がたいへんお嫌いであることがじゅうぶん理解できた1週間であった。ただその後の株価の出直りで、トルコは新興国の一国にすぎず、この国のショックなどでは世界経済は揺るがないこともはっきりした。そもそも、21日(火)からトルコは犠牲祭(イスラム教の聖典)で8月下旬まで夏休み入り。今週の焦点はトルコではないだろう。
 今週は、とにもかくにも22日〜23日(木)に開催される「米中通商協議」がキモである。契機は16日(木)AM10:30に飛び出した「中国商務次官が貿易協議で訪米」のブルームバーグの報道。これで日経平均は垂直上げとなり、筆者もこの期を逃さず、景気敏感株の筆頭銘柄である「SUMCO(3436)」「コマツ(6301)」を成り買いした。ただ報道後、この協議は高官級ではなく実務者レベルであり、大きな進展は見込めないのではないか!? と市場は慎重となり、垂直上げ以降は横ばいの動きであったことも確かだ。
 しかし、風向きは少しずつ貿易摩擦解消に吹き始める。17日になるとポツポツと追加報道が出はじめ「米中の通商担当者が貿易摩擦の解消に向けた交渉計画を立てている」や、ハセットCEA(大統領経済諮問委員会)委員長が「来週の中国との協議でポジティブなサインを公表する」などと、かなり前向きな発言が多くなり、ウォールストリートジャーナルによれば、「11月に米中首脳会談を模索している」と出たことで、事態の急展開が予想される状況に変わった。
 11月とは、おそらく11月6日の米国中間選挙を狙った日程である。貿易戦争は明らかに中国に分が悪く、水面下の話し合いで、中国側が歩み寄りをみせた可能性が濃厚となってきたと捕らえてよいだろう。そうでなければ、トランプは中国側の交渉人を米国に呼ばないだろう。
 さて、その中国の代表的な株価指数である上海総合指数。先週末にはとうとう2年7ヶ月ぶりの安値となった7月6日の2,691元を下抜け、2,666元まで下げてしまった。これで2016年1月28日の「人民元切り下げショック」時の安値2,638が指呼の間に迫っており、これを下抜けると需給関係上、たいへんよろしくない状況となる。ただ、先週金曜日の上海株価指数をみると、「米中通商協議」が決まってもなお下げ続ける上海株は、中国側の降伏を示唆しているように思えてならない。中国はメンツを重んじる大国であり、米国にひれ伏すような形での決着はありえないとみていたが、もうなりふり構ってられなくなった可能性が高い。
 また夏休み中であるトランプ大統領から17日、「意味深なツイートがあった」と市場関係者の間で話題になっている。「マネーは我々にとって重要なドルに流入している」と唐突につぶやき、ドル高容認と受け取れるようなツイートをしたのだ。これは、これまでトランプ大統領の言ってきた発言と180度異なる。筆者は即座に、これは、「中間選挙を迎えて、実りのない(支持率が上がらない)貿易戦争を完遂する政策を転換する可能性!?」と飛躍した想像を膨らませた。こう感じたのは、22日からの「米中通商協議」の報道がでた直後だったことも大きいだろう。
 とにかく今週は「米中通商協議」が始まる22日(水)までは、景気敏感株を中心とした外需株に期待上げが予想される。上海指数の動きはここからつかめないが、仮に崩れたとしても日本株は崩れない、と考えるほうが自然となってきた。
 さて、今週のストラテジーへと移りたい。先週末の日経平均株価の引け値は、22,270円。
 日経平均先物をみると22,500円であるから、今週の始まり値はこれがベースとなるだろう。ただ現時点では22日(水)からの「米中通商会議」を前に、月曜日から上値が軽くなる可能性が濃厚である。よってまずは200日移動平均線である22,398円を越えてくるかが焦点となる。あとは、サマーバケーション中の海外勢にどこまでの買い意欲があるかが重要だ。
 下値の目処としては、22,200円割れ、と極めて現値に近いところに設定したい。おそらく今週、為替は落ち着いて円安の方向にジリ安となると思われるが、この前述のラインを割るとなれば、不測の事態を想定して、資産保全のポジションも積み上げる必要があると感じている。まだ日経平均株価にセリングマックスがあったわけではないため、月曜日から下がるようなら、ここまでの強気見通しは雲散霧消し、警戒感をむき出しにして臨みたい。それぐらい今の状況は分水嶺となっているといえる。また国債商品先物指数であるCRB指数を載せておく。

閲覧数 (330398)
  • 2018/08/06
  • 執筆者: Yamaoka (3:25 am)

≪連載(94回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(8月6日〜8月10日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週末の日経平均株価の終値は22,525円と、先週末比−188円安で引けた。先週は日本では日銀会合、米国ではマインド系指数の代表格・ISM景況感指数、そして雇用統計と大型イベントがわんさかあり下げ目線でみていたが、結果は小幅な下げにとどまった。今週はどう動くか? 
 今週、株価を大きく揺れ動かすのは、8月9日からワシントンで開催される「日米新通商協議(FFR)」で間違いないだろう。我らが日本は、欧州のようにうまくいなせるか? それとも中国のように反目し合って貿易戦争の渦に引き込まれるか? 現時点で筆者は、欧州以上のソフトランディングで着地するのではないかとみている。しかし、これはあくまで着地に関しての見解で、自動車関税に関して、米国がブラフを賭けてくる可能性はじゅうぶんあるので警戒感をもって臨みたい。トランプ大統領に関しては、事が済むまで何を言い出すか分からない怖さがある。(横写真=「産経」7月31日記事)
 日本に関して米国が、貿易問題で強硬にでてこないと考える根拠は、結局中国だけに照準を絞っているのが明確だから。米国は中国に、ハイテク分野で主導権を取らせたくない一心で、強硬策にでているものと考えている。現在、米中の貿易摩擦の現状は「緊張緩和を目指して協議再開予定」となったまま、高官級の協議は2ヶ月もの間行われていない状況。米国は中国に恫喝を繰り返し、「交渉の場にでてこい!」と吠えているだけだ。
 そんな狂犬チックな米国も、けっして世界中を敵に回して貿易戦争がしたいわけではない。貿易戦争に経済的なメリットが薄い(※悪影響を及ぼす可能性のほうが高い)ことは、誰がどう考えても明らかで、それは米国とてわかりきった話だろう。となれば、今週はここまでの悪地合いに負けて、好決算にもかかわらず上がっていない銘柄を拾う作業に入ってもよいと考えている。FFRの行われる金曜日までは、経済指標で大きなものがないこともあり、夏枯れも相まった、様子見相場に終始する可能性が一番高いが、地合いはそれほど悪いものにはならなそうだ。
 こう考えるのは、先週から日本市場において変化の兆しがでているからだ。先週火曜日の日銀会合後、好決算発表後の企業はしっかり株価を上げているように感じる。これは先週まではまったく感じなかった。また、テクニカルの項に詳細を後述するが、先週は売買代金が久方ぶりにしっかり膨らんだ(一時的なものでないことを祈る)。海外勢も3週連続で日本株を買い越している!
 そんななか、気になる点は2つ。1つ目は夏枯れムード。例年、甲子園が始まったあたりから9月中旬までは、米国株がわかりやすく下げる地合いとなる。欧米ファンドは8月、夏休みを取る向きが多く売買は盛り上がらず、その後、休み明けから9月中旬までファンド勢の決算前の利益確定売りがでることが多いのだから当たり前だ。日本市場の売買は7割ちょい海外勢であり米国や欧州が下がれば日本株も連れ安は免れない。今年は年初から株価が上がっていないこともあり、そこまで大崩れするような展開にならないとみているが、毎年のことなので警戒感したい。
 2つ目は日経平均の通期予想EPSが上がってこないこと。1Q決算は先行き不透明感から、通期の業績を上方修正するのは難しいことはわかる。ただ、円安効果が大きくあったにもかかわらず、一時1700円台に乗せた日経平均予想EPSは、8月3日時点で1670円だ。事前の大手証券の予想では、2019年度決算業績は、前年比数%のプラスを見込んでいたはずだ。よってこの数値は、今週もウォッチを怠れないだろう。ちなみに6月の日銀短観では想定為替レートは107円26銭となっているので、為替差益は出やすい状況は続いているのは追い風である。

閲覧数 (332143)
  • 2018/07/30
  • 執筆者: Yamaoka (1:20 am)

≪連載(93回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月28日〜8月3日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,713円と、前週比+15円の小幅な上昇となった。しかし、金曜夜の米国市場は決算発表が本格化する中、決算良し&今期の見通しもコンセンサス以上を叩き出した「インテル」が、次世代10nmプロセッサー(チップ)の投入が遅れる、とのガイダンスだけで−8.6%もの大急落をみせ、これが全体の地合いまで悪化させたか、日経平均先物も22,600円で戻ってきている。しかし、決算で約20%もの株価下落に見舞われたフェイスブックや、ツイッターなど、今回の決算では、ここまで買われに買われてきたハイテク&ナスダック市場が、今度は過度に売られるという図式が鮮明である。
 また、日本市場においてたいへん気になっていることがある。足元では米国はおろか、中国と欧州までも株式市場の商いは膨らんでいるというのに、日本株だけが放置プレーを喰っているのだ。もはや先進国の中で唯一、無関心にさらされているのが、我らがNIPPONなのである。この理由を筆者は、現時点で説明できないでいるが、確実なことは、3度まで跳ね返された日経平均株価23,000の壁は、海外勢が本気で買いに来なければこじ開けられることはできない、ということだろう。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週は、日本では31日(火)の「日銀金融政策決定会合」、米国では8月1日(水)23時に発表される「(7月)ISM製造業景況感指数」と、8月3日(金)23時に発表される「(7月)ISM非製造業景況感指数」が大注目だと考えている。米国のISM指数に関しては、前回6月発表の際に、『今後の貿易摩擦の影響を懸念するコメント』が目立って多かった。ISMのようなマインド指数は、悪くなるときは大きく悪くなり、それが株価のショック安を招くので、買いポジションが多くなっている読者諸兄におかれては、「国際のETFVIX(1552)」などの買い持ちは必須である、と考えている。また31日のアップル決算も注目だろう。新型アイフォーンの10月への発売延期が噂されているが、この銘柄も決算後大きく売られるとなっては、さすがに相場がもたない。たいへん注意を払いたいところ。
 また31日(火)の昼ごろに結果が発表される「日銀金融政策決定会合」では、年間6兆円を買いつけるETF予算のうち、TOPIX連動型の比率を上げる方向で議論する方向だと報道されている。現在の買い付け比率はTOPIX型78%、日経平均型22%であるから、100%TOPIX型の買いつけに移行する可能性があり、日経平均株価の暴落をケアしたいところ。ただ、日本は1-3月期GDPが先進国の中で唯一マイナスに沈んでおり、おそらく8月10日発表の4-6月期GDPもマイナスとなり、「リセッション(景気後退)だ」と騒がれる可能性が高い状況なので、日銀としても大規模な金融緩和策を継続する方針には変わりはないだろう。ただ、予断を許さない状況なので、火曜日までは無駄なポジションを持つことは避けたい。
 さて、筆者のPF(ポートフォリオ)に移る。本稿で注目した「コマツ製作所(6301)」の1Q決算が27日(金)に発表された。経常利益コンセンサスが82,164百万だったところ、結果は92,940百万と、過去最高の素晴らしい実績を叩きだし、通期業績での進捗率も29%となった。株価面でも、さすがに週明けは高く始まるだろう。ただ、コマツ社も決算発表で中国市場への先行き不透明感を話したようだが、先に決算を終えているロボット大手「ファナック(6954)」などでは、はっきりと「6月以降の中国市場の受注が大きく減速しており、結果4〜6月の受注は前年同期比−35%になっている」という話がでているため、「コマツ(6301)」に関しては、月曜日にいったん手じまう予定だ。また7月30日(月)には米国・キャタピラー社の決算があるので、コマツの決算はまたげてもキャタピラーの決算をまたぐのは正直怖い、ということもある。「三菱UFJFG(8306)」は、31日(火)の前場までは様子を見る予定だ。これ以外では、同業の「信越化学(4063)」のシリコンウエーハの業績がすばらしくよかったため「SUMCO(3436)」と、「エスケーエレクトロニクス(6677)」のポジションが大きめである。
 しかし、後述するテクニカルの項をみれば、海外勢の買い越し基調が確認され、懸念されたNT倍率の解消がみられ、かつ裁定買い残の反転の兆しがあるという状況なので、通常なら買いが報われる展開であることは間違いない。8月は、日本の株式市場にとって鬼門の季節であることは承知の上で、売買代金が上がって全体が買われだすようであれば、めずらしくサマーラリーとなる可能性もあるが、今週は対米貿易赤字の解消を迫られる『日米通商協議』入りする可能性も高く、トランプ大統領がいったん黙ってくれるタイミングを見計らって、また買い出動するのが吉だと考えている。

閲覧数 (306351)
  • 2018/07/23
  • 執筆者: Yamaoka (1:16 am)

≪連載(92回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月23日〜7月27日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週の水曜日には日経平均株価の高値は22,949円。木曜日には22,926円、そして金曜日には22,870円の高値はあったものの、どうしても5月と6月に2度つけた戻り高値23,000円台には突入してはくれない。そして、そうこうするうちに、金曜の夜にはトランプ大統領のツイッター砲(※FRBへの利上げ姿勢へのイチャモン&ドルは高すぎる&中国からの全輸入品に対して関税を課す)がさく裂して、米国以外の欧州主要国の株価は下がり、そして日経平均先物ラージも22,530円まで落ち込んで1週間を終えてしまった。結果、先週末に22,597円だった日経平均株価は、週間で−67円安となったわけだ。貿易戦争の根は深く、あいかわらず着地点がはっきりと見渡せない状況だ。
 さて、今週のストラテジーへと移りたい。今週の株価を占うにあたって、まず重要なのは需給面の変化があったことだろう。先週木曜日に発表された7月2週目、海外投資家は+2832億円の買い越しに転じた。1月2週目以降なりを潜めていた現物買いを、突然+3246億円も買い越してきたわけだ。例年7月はヘッジファンドの新規ポジションが立つので、おそらくは決算の先回り買いの動きだった可能性が高い! 幸いにも、足元の個人投資家の信用買い残も漸減傾向がはっきりでてきている(※テクニカルの項で後述)。
 裁定買い残に関しては、直近のボトムまでは少し距離を残すが、相対的に低水準であることは確か。NT倍率に関しては、高止まり状態をキープしているが、これから決算発表が本格化する中で、トピックスの上昇率が日経平均株価を勝り、追いつく余地があるとみてもいいのではないだろうか!?
 となると、今週から本格化する日本国内の企業決算がすべての鍵を握ることとなる。国内では25日のファナック、日立建機、日本電産から決算発表が本格化し、27日はコマツ、日立など約170社の発表がある。決算自体は円安の影響もあり、EPSの数字はよいものがでてくる可能性が極めて高い。あとは売上高と、貿易戦争の渦中に引き込まれた企業の今期見通しだろうか? また、この1Qで通期の上方修正が連発される可能性がないことは折り込み済みで、ここまで散々売られ続けた企業だから、EPSの上昇が確認できただけでもじゅうぶん株価刺激材料となるだろう。肝心なのは『売買代金』の盛り上がりが今週みられるかどうか。特に大型株の決算が始まる25日からが重要だ。売買代金に関しては決算前だということもあり、持たざるリスクを意識するマネーの参戦も期待したい。
 また、すでに織り込み済みであるため、リスクシナリオとなるかどうかは定かではないが、週明け23日(月)に『対中関税第2弾の対象品目リストに関する文書によるパブリックコメント期限』が設定され、24日(火)『対中関税第2弾の対象品目リストに関する公聴会』が開始される。これまで散々報道で出ている通りだが、米国民の輸入関税引き上げに反対する姿勢がより鮮明になった場合、トランプ大統領が考えを翻意する可能性があり期待したい。
 よって今週の筆者の基本スタンスは、ここから強気で市場に臨み、決算発表が佳境を迎える8月6日週までに上昇した銘柄をリグう作戦、で考えている。建機大手・コマツを大量保有しているため、25日の日立建機の決算を道標に、この決算がポジティブだった場合、決算を持ち越す予定だ。ただ気をつけておきたいのは前稿(91回)にも記したが、この時期、決算が好決算だとしても、通期の上方修正には至らず材料出尽くしとなり、夏枯れに負ける地合いになる可能性が高いこと。加えて売買代金が乏しくなる8月のお盆時期を狙ってハゲタカヘッジファンドが日本株を空売りしてくる、というのは毎年の恒例行事であり忘れてはならない。今年は貿易戦争の懸念が強いこともあり、通期業績の全容がはっきりしない1Q決算では本格的なリスクマネーは戻ってこないだろう、とも考えている。

閲覧数 (280840)
  • 2018/07/17
  • 執筆者: Yamaoka (2:10 am)

≪連載(91回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月17日〜7月20日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週の日経平均株価は週間で+819円となる22,597円と大幅高で引けた。先々週は−527円の大幅安だったので、先週の値下がり分を一気に取り戻した形だ。そして今週はこの上昇が本物なのか、それとも一過性だったかを見極める週となる。
 この反発の原動力となったのは、米国トランプ大統領が10日に公表した「対中2000億ドルの輸入品に10%の追加報復関税」に、中国側が即時に反応しなかったこと。中国商務省は「貿易戦争は望まず、ただ、恐れてはいない。そして必要な報復措置を取らざるをえない」とだけ発表を行い、現時点でも追加内容を発信(月曜PM16時現在)していない。これに市場関係者は、貿易摩擦緩和の道しるべとなるのでは!? という見方が強まり株式市場は上昇に転じた。
 というのも、中国の対米輸入額は1304億ドル(2017年度)に留まることから、同じやり方での報復関税は不可能。よって、単純に関税率を米国よりも引き上がるか? ほかの強硬な選択肢を採るか? と市場は、中国の姿勢に身構えていたからだ。米国は7月10日から2ヶ月間、企業コメントの聴取などを行い、公聴会を経て9月には発動予定である、としている。
 しかし、ここから中国がどのような手段をとってくるかは予想がしづらい。メンツをつぶされた中国に反撃の意思があるのは明白だが、ハイテク製品に関してはZTEのように米国企業(クアルコムのマイクロチップ)がなければ営業停止に追い込まれる事態に陥るわけであるし、極論をいえばAndroidケータイの使用を不可とされれば、中国のハイテクはおしまいだ。となれば、次に中国側から予想される報復手段は「不買運動」、「通貨元での為替操作」、「米国債の一部放出」などが考えられるが、不買運動以外は現実的な選択肢にならないというのがマーケットの見方だ。よって、どうにもならなくなった中国が米国に歩み寄りをみせる可能性が、現時点で一番高いということなのだろう。
 ナスダック市場は、先週金曜日には2828ポイントと、史上最高値を記録。貿易戦争がこれ以上悪化しないことを確信した買いが入っているようにみえる。
 さて、日本市場の動向に移る。先週大きな注目をされていた安川電機(6506)の決算が出て、株価は約4%の下落で引けた。朝方は上値追いの動きをみせたあとに下落歩調に転じる、とても悪い形である。中身をみると、コンセンサスであった1Q純利益132億円を越える157億円をたたき出したものの、主力製品であったサーボモーターを始めとした「モーションコントロール事業」の受注額が昨年同期間比で−1%となっているということだ。反面、自動車製造などの産業用機械(ロボット)は好調維持だという。確かに利益率が高い基幹部門の売上が落ちたことはショックではあるが、ここから株価が大きく崩れるとは思えない決算内容だったこともあり、今週も引き続き継続監視をしていきたい。今週は日本企業の決算で主だったところがないため、同社の株価の推移が今週の日本市場の道しるべとなると考えている。また、今週の焦点は米国決算だろうか。
 今週から米国決算が続々発表されることになるが、ロイター調べによるとS&P指数は、2Q(クォーター)比で、+20.7%増益がコンセンサスとなっており、今年度に関しての予測もすべてのQで20%以上の増益予測だ。ただ、前年同期比約+26.6%の実績で一番増益率が高かった1Qは、年初から株価が急落していたにもかかわらず、大きな反発をみせずじまいだったことは気がかりだ。株価が下げ基調だった1Qと、下げ止まった雰囲気がではじめている2Qでは株価の反応が違うのは当然だが、現在のS&Pのバリュエーションをみると、PER17.45。過去5年の平均値が17.5%程度なので、貿易戦争の渦中である中でリスク資産である株式を買い上がっていくようにも思えない。もちろん、ロイターの予測通り、このまま企業業績が伸びるのならこのPERは確実に低くなっていくため割安感がでてくるが、決算を受けたNYダウなどの株価がどう反応していくのか、まずは様子をみたい。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週の日本株は、決算発表週を目前に控えて重要イベント(※今週の注目イベントを参照)が多い。とくに輸入自動車関税の公聴会(19-20日)は、日本人の約10%が従事している自動車セクターに25%もの追加関税を検討している、というもので注目せざるをえない。また、7月20日(金)には、米国による対中160億ドル分の輸入関税25%を発動するとしているので中国側の反応が気になるところ。現時点では株価に強気な見立てはたてづらい。
 また、日本株に強気になりづらい根拠として、先週金曜日の+409円の株価一気高は、ソフトバンク、ファーストリテイニングの寄与が大きすぎて、その他の主力株はじわっと上げただけだ、という思いが強いことにある。すでにNT倍率は、筆者も初めて経験する13.06倍と未知のゾーンとなりガタガタ震えている。これはテクニカルの項で後述している通り、平時からの乖離が大きすぎることで、何かの契機で日経平均株価が崩れる恐れがあることを示唆しているのだろう。そしてこの時期、決算で好決算を出したとしても、通期の上方修正には至らず、結局夏枯れに負ける地合いになるのは、毎年みた光景。加えて毎年、売買代金が乏しくなる8月のお盆時期を狙ってハゲタカヘッジファンドが日本株を空売りしてくる、というのは毎年の恒例行事であり忘れてはならない。よって普通に考えるなら、11月6日の米国大統領選挙を前に、貿易戦争の着地をみるまでは全力投資は避けたほうが無難である。よっていまだけの勝負だと割り切って挑まれる方のみ、今週勝負をするべきだろう。

閲覧数 (271280)
  • 2018/07/09
  • 執筆者: Yamaoka (1:55 am)

≪連載(90回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月9日〜7月13日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。.

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週の日経平均株価は週間で−527円の21,778円と大幅安で引けた。
 木曜日には、一時−842円安まで下げてしまい、きっと読者諸兄も肝を冷やされたに違いない。筆者は、前々稿、前稿で記した通り、かなり逃げ腰のポジションメイクをして準備ができていたこともあり、幸いにも今週の下げではダメージを負わずにすんだ。
 ただ、7月3日(火)の引けにかけて日経平均が急騰した際(いまをもっても謎上げであった)、「これは貿易摩擦に関して何か水面下で動きがあったはず!?」と早合点をしてしまい、「国際のETFVIX(1552)」と空売りポジションを手じまっており、週後半にかけてかなり焦ったが、結果的にキャッシュが高まっていたおかげで、木曜日の下げの過程で、直近下げ止まりの動きが顕著だった「SUMCO(3436)」「コマツ製作所(6301)」に打診買いを入れることができた。これから決算を迎えるにあたってこの2銘柄の業績が悪くなっている可能性はかなり低いと思ったからだ。
 また、テゴプラザンの韓国承認を間近に控えた「ラクオリア創薬(4579)」を少し買うことができ、翌日ストップ高の恩恵を受けることになったのはたんにラッキーだったといえよう。購入した3銘柄は、週明けの動きをみて適時考えていきたい。
 というのも、週末金曜日の株価の反発が、売買代金(2兆4274億円でしかなかった)を伴っていないことで、イヤな空気が漂うからだ。
 一部、個人投資家のマザーズ評価損が松井証券調べで−25.33%と大底サインが点灯したものの、日経平均に関しては、まだ時期尚早の可能性がある。まぁ、貿易戦争が終わったわけではないのでそんなに楽観のドテン買いのポジションは入ってこないのも確かだが……。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。今週は下記の6つに気をつけて市場に臨むべきだと考えている。
(1)【需給】今週は、需給だけは確実によくなるだろう。先週は、7月8日と10日(火)にETFの分配金の売り需要が合計4000億円もあったようで、この資金確保のために資産売却があったということだ。ただ、逆に配当金を手にした投資家の中には、再投資を義務づけられている筋も多いため、今週は反動高となるだろう。これは来年1月にも同様のことが起こりそうなので備忘録の意味でも記しておきたい。
(2)【企業決算】日米ともに今週から決算が始まる。事前の予測では、米国に関しては好決算間違いなし。日本企業に関しては、期初の段階では今期の純利益が前期比−2%程度であったが、現在のコンセンサスは円安の影響もあるため早くも切り上がってきており、純利益が+4%程度あることが前提になっていそう。そうした、決算期待がほんのり出てきている状況で、10日(火)には2月本決算企業である「竹内製作所(6432)」&「ローツェ(6323)」の決算があり、12日(木)には「安川電機(6506)」から続々と3月期企業の決算が始まる。まずこれらの輸出型企業の決算を見定めなければならないだろう。
(3)【オプションSQ】今週金曜日に予定される。毎度記してきたが、SQ前の火曜日、水曜日は買い方・売り方の戦いが起こることが間々あり、波乱を呼ぶ可能性がある。今回はキッチリ下げた後の相場なのでそこまで気にする必要はないかもしれないが忘れないでおきたい。
(4)【為替】現在のドル円は110.48円。期初の見込みからは、かなりの円安水準で経過しており、このまま決算を通過してもらいたいところ。ただ、なにかの拍子でひとたび109.50円まで円高に振れれば一気に円高バイアスが高まりそうなのでケアしておきたい。
(5)【上海総合指数】先週金曜日に2,691まで長〜い下ヒゲをつけて、2,747で引けたが、どうも売買代金は盛り上がっていないようだ。そうなるとせめて2800ポイントラインまで回復しないと安心感はでづらい。日経平均株価との連動性が意識されているので注目だ。
(6)【貿易摩擦】トランプ大統領は、中国が報復関税をするのなら、さらなる対中輸入関税を用意すると宣言しており、貿易摩擦は一段とエスカレートする可能性があり注視したい。
(7)【夏枯れ相場】ただ、今年は年初から下げ続けてきており、日本株は割安水準であることは確か。今はそれほど気にする必要はないと考えているが、売買代金は盛り上がりにくくなるシーズンであることは確かだ。そうなれば、電池、IOT、FA、RPA関連の小型材料株の出番となるかもしれない。マザーズ、ジャスダックの小型株の売買代金の増加に注意を払いたい。
 基本的には(6)について、トランプ大統領がさらなる強硬策をとらない限りは、今週は上方向でみていいだろう。企業決算事態は日米ともに良好なものがでてくることが予想されるし、しっかりと調整をしているため、ここからは売られづらい、と考えている。
波乱があった場合は、今週は下値の目途として、移動平均線が使いものにならない。現在の日経平均EPSは現在1675円となっているので、ショック安時のPER12.5倍を使うと20,938円は下値の目途として機能することだろう。仮にこのラインを割ったならば、いったんは全力買いで問題ない。また、NYダウの直近安値は23,997ドル。S&Pの直近安値は2692ポイント。これを割った場合は、話は180度変わって、売りポジションのほうが多く保有する必要があると考えている。

閲覧数 (291533)
  • 2018/07/01
  • 執筆者: Yamaoka (11:34 pm)

≪連載(89回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月2日〜7月6日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価は22,305円で引け、先々週末比−212円と沈んだ。明けて土曜の日経平均CFDをみると、22,247円と小幅安で帰ってきている。筆者が寝る時間までは堅調だったようが、引けにかけて売買代金を伴って崩れたようだ。ここ最近の金曜日は、引けにかけて崩れることがやけに多いように思う。
 さて、今回の原稿で2018年相場も折り返し地点を迎えたわけだが、前半戦はメンタル的にも非常に苦しい戦いであったと思う。なにせ、現時点でも経済指標だけとってみれば日米欧ともに絶好調に近い数値が叩き出され続ける中で、株価は景気後退を折り込んでシュリンクしていったのだ。そしていまだ、景気後退のはっきりとした予兆はみえてこない中、こうまで景気後退を先回りするような投資資金の動きが続けば景気後退の力添えとなることは間違いなく、穿ってみれば世界の投資家が世界不況を作り出そうとしているようにすら思えてしまう。そこにトランプ大統領の保護貿易主義のエゴが加わったとなれば、ここからの相場見通しが明るいものだとはとてもではないが言えないだろう。ただ、相場の流れはいつも急変する。「景気サイクルなんてクソ喰らえ!」的な急反発相場がやってこないとも限らないので、本稿は2018年後半戦は、ますます兜の緒を締めなおし(勝ってはいないが)確かな相場見通しを提供していきたい所存である。
 さっそく今週のストラテジーに移る。4日(水)は米国の独立記念日でNY市場が休場する。この影響は大きく、すでに米国勢はバカンス休暇に行ってしまった向きも多いとされ、日本市場も4日(水)までは、まったりと売買代金の盛り上がらない相場つきとなる可能性がある。
 そんななか、まず日本市場で注目されるのは、週明け(月)寄付き前に発表される、2Qの日銀短観(8:50)だろう。貿易摩擦の渦中にある大企業のマインドが、どこまで冷え込んでいるのかがここではっきりするからだ。先行きの景況感を示す業況判断DIの数値に注目だろう。事前予想では大企業・製造業DIは+22程度と、3月調査時点から−2程度、大企業・非製造業DIは+23と3月調査時点から横ばいが見込まれている。これがその通り出てくるのならば、週明けは強含みでのスタートとなりそうだ。月初は高く始まるアノマリーがあり、これも支援材料となるだろう。
 週を通じての相場見通しは、「米中の貿易摩擦でどんな進展があるか!?」にかかっている。7月6日(金)までに進展がなければ、米国は中国からの輸入品500億ドルに25%の追加関税を課す。現在のところ、米中間の隔たりが大きすぎること、中国側のメンツの問題もあり進展はない、というのがコンセンサスで、かなりの部分が市場に織り込まれている。仮に、この問題に進展があるのなら、そこからサマーラリーが始まる可能性すらでてくるので注目したい。
 しかし現実問題、上海総合指数は先週金曜日に+2.17%の反発はあったものの、売買代金の乏しい中での反発で指数はまだ2800ポイントを回復したあたり。2015年1月には安値2638ポイントがあり、貿易戦争直撃となれば、確実にこのラインを試しそうなので注意したい。これまで中国株といえば、メンツのためにも株価指数の大台割れは許さず、当局の買い支えがあるのが常で、これがないように思える今回の株価推移に強烈な違和感を感じている。
 この理由の1つとして、需給悪化懸念があるようだ。日経ヴェリタス7月1日号が報じるところによると、中国の経営者は、金融機関に自社株を差し出すことで資金調達をしているケースが多いという。この規模は時価総額の1割にも上るということで、直近で担保割れ水準となり強制売却となっているというのだ。加えて中国の実体経済に関しては、直近、米国との貿易戦争を前にして、固定資産投資や小売売上高の伸びが一気に鈍化する傾向が確認されており、ここから株価が上がるという根拠を探すのが困難な状況。中国の景気を色濃く映すとされる、コモディティ商品の「銅」値動き(下写真)も御覧の通りだ。
 また日経平均の上昇を妨げる、日本市場独自のマイナス要因もある。
 日経平均株価は、本年1月23日に、24,129円の高値をつけたが、この裏は7月23日となる。長らく本稿では「個人の信用買い残高」が減らないことが、相場のムードが明るくならない元凶になっている、と記してきたが、6月22日現在も3兆3495億円と、ピーク時の3月23日の3兆6759億円からなかなか減ってこない。加えて現在、NT倍率が異常水準であることも(※テクニカルの項で後述)同指標の過去の動き方をみると、遅れて日経平均株価指数の下落が起こることが多いので気をつけたいところ。そして、このような異常事態の際に、かなりの確率で起こるのがセリングクライマックス。個人投資家が「このままではもうダメだ」と感じ投げ売りしたところが、いつも相場の底となるのだ。
 ようするに現在はわかりやすくセリクラ待ち。海外勢は、個人投資家の大量保有する信用買い残の損切を待っているところだといえるので、ここはポジションを軽くして、セリクラを待ちたい。セリクラが起これば需給が軽くなり相場反転となるのだから、その時に余力がないでは話にならない。

閲覧数 (315996)
  • 2018/06/25
  • 執筆者: Yamaoka (12:45 am)

≪連載(88回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(6月25日〜6月29日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価は22,517円で引け、先々週末比−335円に沈んだ。これは週明け早々の18日(月)に、中国からの報復措置への対抗策で、2000億ドル(22兆円)の輸入品に10%の追加関税を課し、さらに中国側が再度報復してくるようならば、2000億ドル分の輸入品に関税を課す、とトランプ大統領が脅しをかけたことが原因だ。これまでの輸入関税は500億ドルだったので、いきなり4倍規模の話を持ち出されれば、先週の火曜日、日経平均株価が安値引けとなる−402円と沈んだのも致し方ないところだ。
 これで米国が中国に課すとした輸入関税は、合計で4500億ドル。現在の米国の対中輸入額は5050億ドルで、輸出は1300億ドルでしかない。米国は貿易赤字国であるから当たり前だが、中国への輸出は1300億ドルしかないので、中国側としてもこれ以上の報復関税をしようがないのが現状だ。それにもかかわらず米国が「さらなる報復」を警戒するのは、中国が保有している「米国債(1.19兆ドル=123兆円)」の売却を恐れているからだろう。これをやられると、米国債券の利回りが大幅上昇することは必至。日本も中国と同程度の米国債を保有しているはずで、この金融商品が大幅な評価損となればGPIF(年金機構)が運用する年金は大きなダメージを負い、我々日本国民に還ってくることになる。      
 また現在、7月6日に発動期限を迎える、中国に対する輸入関税500億ドル分は、もはや止めようがない、というのが現状のようだ。情報筋の報道によると、5月下旬から米中間は、事務方の高官級の協議が行われていない、というからどうしようもない。となれば焦点は2回目の輸入関税2000億ドル。これは品目公表のあと、60日間の米国内での意見公募期間を経て発動されるので、9月6日以降が次のXデーとなるだろうか。
 しかし、この不毛な米国と中国の貿易摩擦が止まないのには理由がある。それは米国が、中国が目指す「中国製造2025」をターゲットとしているから。この計画によると中国は、ハイテク半導体などの基幹部品生産の国内比率を現在の20%→ 2025年に70%に高める努力をするのだという。これを米国は、知的技術財産が不当に奪われた結果であり盗人猛々しい、として力づくで止めようとしている、というのが真相のようだ。それならば証拠を出して、うまく国際社会を巻き込んで、中国を問いただせばよいのではないか、と思うが、トランプ流ではそんな悠長なやり方はしないといったところか。
 とにかく、米国が本気で中国叩きに向かっている可能性が高く、米国の中間選挙も11月、と日があることもあり、しばらく株式投資どころではないムードが濃厚になってきた。
 また、先週の木曜には40年ぶりとなる9日続落か、と騒がれたNYダウ指数。かろうじて金曜は反発したが、ここまで驚異的な力強さで、相場の雰囲気を一手に担ってきたナスダック指数が逆に弱さをみせてきた。先週木曜には、寄付きから反発することなく約−1%の下落となり、金曜も再現ビデオのような展開となり反落。7800ポイントが天井圏だと示唆するような動きとなった。さすがにこれまで上がりすぎた同市場であったからこそ、強く警戒したい。
 経済指標に関しても、先週木曜に発表された米国フィラデルフィア連銀景況観指数は19.9と、市場予想の28.9を大幅に下回るとともに、前月の34.4から大幅低下した。これは2016年11月以来の低水準である。内訳をみると新規受注と先行き見通しが悪化している。
 さて今週のストラテジーへと移りたい。先週、話題となったが、上海総合指数と日経平均株価の連動性がかなり意識されている。これは、中国・アジア向け輸出売上の大きい日本が、貿易戦争に巻き込まれることを懸念している動きだと考えられる。(横写真=上海チャート)
 前稿で、実に1年9ヶ月ぶりの安値水準となった、と記したが、その後も反発する動きはない。それもそのはず19日(火)の「5月半導体製造装置販売」は以下の通り※ここに半導体販売の図を入れる、元気はなく、21日(木)「5月工作機械受注統計・確報値」も中国向けで−9.5%となり3ヵ月連続のマイナスと沈んだ。よって上海総合指数だけは、日々ウォッチすることをオススメしたい。「世界の株価」というサイトで見ることができる。
 また、先週木曜日には、海外勢の売買動向が発表になり、+5324億円の大幅買い越しだった。ただ、これは単純に喜べる話ではない。内訳をみると、日経平均先物だけで+4241億円の買い越しとなっているのだ。この動きは、3月配当金の振込時期が迫ってきているため、ファンド勢がリバランスで日経平均先物を買っている動き、だという報道があったがおそらくその通りなのだろう。そしてこの動きが、テクニカルの項に後述するが、直近のNT倍率のゆがみにつながっている。このゆがみは近いうちに正され、おそらくかなりの高確率で日経平均株価指数は反落するだろう。しかも、この大幅買い越し額のわりに日経平均株価は+157円と物足りない結果だったのは、ものすごく気になるところ。

閲覧数 (259865)
(1) 2 3 4 ... 6 »
アクセスジャーナルTV
USTREAM アクセス ジャーナルTV 記者 山岡俊介の取材メモ YouTube アクセス ジャーナルTV 記者 本紙編集長・山岡俊介と、政治ジャーナリスト・渡辺正次郎氏が、これまで記事に出来なかった様々な事件の裏側や真実を語りおろす!
第10回目からはゲストとして須藤甚一郎氏(元芸能レポーター。目黒区議)を迎え、ますますヒートアップ! (原則)月1回、Ustreamで生放送中。なお過去の放送分はYouTubeでもご覧になれます。
カテゴリ一覧

書評 (121)

ログイン
筆者新刊

本紙 山岡俊介著
発行元 双葉社
詳細はこちら

推奨サイト
寺澤有のホームページ インシデンツ My News Japan

MyNewsJapanでは、Newsの現場にいる誰もが発信者です。身近にある本当のNewsを多くの人に知らせて見ませんか?

アーカイブ
«  «  2018 11月  »  »
28 29 30 31 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 1
(1) 2 3 4 ... 8 »