お知らせ

○重大なお知らせ

本HPは6月22日(金曜日)を持って完全移行します!

従来のシステムが古く限界に近づいたため、6月22日(金曜日)からまったく新たなHP(https://access-journal.jp)を構築、そちらに完全移行します。
それと同時に料金体系も一新。個人に関しては月額800円(+税)のクレジット決済のみに統一します。法人に関しては料金体系は従来通りで、銀行振込も可能です。

したがいまして、有料講読入会も6月22日(金曜日)以降は、新しいHPの方でお願い致します(このHPからの入会は絶対にしないで下さい。万一、誤って入会されても返金致しかねます。)

もちろん、すでに入会いただいている方におきましては、最大1年間、このHPは閲覧専用のために残しますし、その間の新規記事も新しいHPと並行し掲載することで不利益を被らないようにしますのでご安心下さい。

本紙「アクセスジャーナル」をいつもご覧いただき、本当にありがとうございます。
これを契機に利便性、セキュリティー、そして記事内容もさらに向上させて行きますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

最新エントリ
  • 最新エントリ配信
  • 2012/02/09
  • 執筆者: Yamaoka (1:10 pm)

<書籍紹介> 『検証 福島原発事故・記者会見―東電・政府は何を隠したのか』(日隅一雄・木野龍逸共著。岩波書店)

カテゴリ: 書評
 政府や東京電力、そして大手メディアへの怒りなしには読めない本である。
 福島第一原発の事故発生後の3月16日から東京電力本社へ取材を開始し、4月25日からは政府と東電の統合記者会見に出席し続けた著者2名は、フリージャーナリストの立場で、政府や東電を鋭く追及し続けた。この本はその克明な記録だ。
 事故原因を「想定外」の津波によるものと断定し、損害賠償の免責をはかった東電。だが東電自身が2008年に10メートル以上の津波が来ることを想定していたことが発覚。これに東電はどう答えたか。
 事故直後、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)による拡散予測が公表されなかったのは何故なのか。政府内部の、誰の判断なのか。
 あの高濃度汚染水の海への放出は、本当に避けられなかったのか。放出するという判断は誰がどの段階でおこなったのか。
 作業員の被曝管理はどのようにおこなわれていたのか。大量被曝した作業員や病気で死亡した作業員について東電は、「プライバシー」を盾に隠し続けるが、実態はどうなのか。

閲覧数 (49031)
  • 2010/10/27
  • 執筆者: Yamaoka (5:40 pm)

<書籍紹介>「現代日本を読み解く200冊」(佐高信。金曜日)

カテゴリ: 書評
 ご存じ、辛口評論家として知られる佐高信氏が、1992年に岩波書店から出した著書『現代を読むーー100冊のノンフィクション』で取り上げた100冊に、それ以降に出た100冊(+番外1冊)を加えて出した、「読者の期待を裏切らない」ノンフィクション200冊の紹介本。
 この書評本、佐高氏故の特徴が2つある。1つは、書評がその本の解説というより、著者がどのように現実を追って記録したかを適切に書いていること、もう1つは、日本は「会社国家」なので、取り上げた著者にビジネス関係者が多い点。
 なお、その200冊のなかに、本紙・山岡の著書も入っている。

閲覧数 (39187)
  • 2010/05/19
  • 執筆者: Yamaoka (4:40 am)

<DVD紹介>『海と森と里と つながりの中に生きる』(制作・アジア太平洋資料センター)

カテゴリ: 書評
 東京湾といえば、隅田川や荒川を通じた工場や家庭からの排水で極度に濁った水質ではないかという先入観があるが、意外にもまだ干潟が残っている。それが、東京湾の最奥に位置し、千葉県各市にまたがる「三番瀬」と呼ばれる干潟だ。
 ここには魚類、鳥類、底生生物などが驚くほど多様に生息しており、そのため高い水質浄化能力を持っている、という。また、湾内で屈指の漁場の一つでもある。ノリ、アサリ、スズキ、カレイ、イワシなどが漁獲され、昔から「江戸前」として珍重されてきた。
 しかし、この干潟はひとりでに残ったものではない。高度経済成長期から今に至るまで、埋め立てを計画する行政に対し、地域の漁民や市民がそのたびに計画を阻止し、守ってきたからこそ、かろうじて保持されてきたのだった。
 このDVDは、「三番瀬」という海の事例のほかにも、森や川といった自然の力と、それらのつながりが生物の多様性(人間もその一部である)を保持していることを明らかにしている。

閲覧数 (34960)
  • 2010/04/11
  • 執筆者: Yamaoka (10:00 am)

<書評>『ルポ 貧困大国アメリカ?』(堤未果。岩波新書)

カテゴリ: 書評
  約2年を経て出された堤未果氏の本書、映画などでは“続編”は第1弾より劣るのが常識だが、本書は例外といっていい。
 第1弾では、米国の行き過ぎた市場原理主義の結果、現れた個々の現象を取り上げていた。ハリケーン・カトリーナ被害の現場、貧困層に拡がる肥満児童、医療難民、サブプライムローン問題、貧困層の志願兵問題なのだ。
 これに対し、本書はさらにこの問題の核心に突っ込み、「キャピタリズム(資本主義)」よりむしろ「コーポラティズム(政府と企業の癒着)」が米国、そして世界を飲み込もうとしていると警告する。
 具体的には学資ローン、企業年金、医産複合体、刑務所の巨大労働市場化などだ、
 第1弾との間に米国ではオバマ大統領が登場したが、ほとんど「チェンジ」が見られないのは、このコーポラティズムのためだという。

閲覧数 (28909)
  • 2010/01/26
  • 執筆者: Yamaoka (5:50 pm)

<書籍紹介>『我思うゆえに我ありーー死刑囚・山地悠紀夫の二度の殺人』(小川善照。小学館)

カテゴリ: 書評
 2000年7月、まだ16歳の時、自分の母親を金属バッドで殴り殺す。そして05年、22歳の時、何の関係もない19歳と27歳の姉妹が住むマンションの部屋に侵入し、2人を刺殺した上、放火した山地悠紀夫ーーこの2度の殺人により、山地は25歳にして死刑台の露と消えた。
 本書は、『週刊ポスト』の専属記者としてたまたまこの両事件の取材を担当した著者が関心を抱き、その後、個人的に追加取材を続け、公判でも決して明かされなかった、この2つの凶悪殺人事件を結ぶ“動機”に迫ったノンフィクション作品。
 その動機とは、山地がたった1度体験した恋に関係していたーー。

閲覧数 (30216)
  • 2010/01/16
  • 執筆者: Yamaoka (2:20 pm)

<書籍紹介>『なぞかけで「脳活」!』(Wコロン。東邦出版)

カテゴリ: 書評
 本紙・山岡が月に1度出させてもらっている、インターネットTV「あっ!とおどろく放送局」の番組=「アクセスジャーナルTV?記者山岡取材メモ?」(45分)。
 すでに30回を数えるが、その間、ずっと司会をやっていただいている(しかもタダ!)のが、お笑い漫才コンビの「Wコロン」(下写真)。
 その2人が始めて出版したのが本書(=冒頭写真)。
 タイトルからわかるように、いわゆるタレント本というより、ねづっち(下写真左側)が得意とする「なぞかけ」の本。
 その腕前は、モノマネ界の大スターであるコージー冨田をうならせ、毎月1度、朝までなぞかけの会を開いているほどの折り紙付き。そのお題、「あ」から50音順に約250個、披露している。

閲覧数 (27260)
  • 2010/01/03
  • 執筆者: Yamaoka (1:20 pm)

<書籍紹介>『仏教が好き!』(河合隼雄×中沢新一。朝日文庫)

カテゴリ: 書評
 本書の発売は08年6月。新刊でないのに、ここに紹介するのは、小沢一郎民主党幹事長の発言との絡みからだ。
 昨年11月、小沢氏が高野山(和歌山県)を訪ね、そのトップである松長有慶・高野山真言宗大僧正と会談後の記者会見で、キリスト教に関し、「排他的で独善的な宗教だ。キリスト教を背景とした欧米社会は行き詰まっている」といった宗教観を披露。この発言、政権与党の最大実力者だけに物議を醸したのをご記憶だろう。(冒頭写真=「MSN産経ニュース」09年11月10日記事より)
 しかし、その宗教価値、そんなに見当違いのものなのだろうか。
 その点でたいへん参考になるのが本書なのだ。というのは、本書はまさにキリスト教、イスラム教、仏教という世界3大宗教の本質について、心理療法家の河合隼雄氏(故人)と、仏教徒で宗教学者の中沢新一氏というその分野の両第一人者が対談したものだからだ。

閲覧数 (25830)
  • 2009/11/18
  • 執筆者: Yamaoka (1:20 pm)

<書籍紹介>『差別と日本人』(野中広務・辛淑玉。角川ONEテーマ21)

カテゴリ: 書評
  今年6月に出版され、話題になっていたことは耳にしていたが、手にする機会がなかったところ、先日、たまたま時間調整のために立ち寄った書店で手にし、一挙に読んでしまった。
 部落差別のことは、少なくとも人並みには知っているつもりだっただけに、野中広務氏と辛淑玉氏の対談内容には正直、衝撃を受けた。
 戦時中、軍隊内でも、差別から来るすさまじいイジメがあり、戦場での臨終時も、部落出身というだけで、誰も近寄らなかった。また、こうした差別はいまも深刻で、野中氏は部落出身であることをカミング・アウトしたことから、現在も娘にも会わないし、奥さんも一緒に外出しないという。娘も奥さんも部落出身者であることが知られ、新たな差別の対象になるからだという。
 野中氏といえば、自民党幹事長まで務めた元大物政治家だ。その野中氏の親族であることは自慢かと思い気や、人目を忍んで会わざるを得ないというのだ。

閲覧数 (26849)
  • 2009/10/09
  • 執筆者: Yamaoka (8:50 am)

<DVD紹介>『食卓と海 水産資源を活かし、守る』(制作・アジア太平洋資料センター)

カテゴリ: 書評
  日本の魚介類の自給率は、いまどれくらいなのかご存知だろうか。実は53%に過ぎない(農林水産省、07年のデータ)。不足分は海外からの輸入に依存している。1964年には102%の自給率を誇る漁業大国であったことを考えると、まさに隔世の感がある。
 では、このまま輸入に依存していていいのか。国連食料農業機関(FAO)によると、2015年までに全世界で1.100万?の魚が不足するという(日本の年間消費量は953万?)。
 そうなれば当然、魚の値が高騰し、一般庶民は魚を食べられなくなるかもしれないのだ。
 そういう危機的な状況にある今、「持続可能な漁業を」と訴え、解決策を示しているのが、DVD『食卓と海 水産資源を活かし、守る』(冒頭写真)だ。

閲覧数 (24083)
  • 2009/09/26
  • 執筆者: Yamaoka (6:30 pm)

<書籍紹介>「ラフ アンド ピース」(石蔵文信。自費出版)

カテゴリ: 書評
 著者は大阪大学大学院の准教授(54)。
 08年4月から1年間、「毎日」(関西版)に「こころに華咲かそ」のタイトルのコラムを連載していて、それを一冊にまとめたもの(現在も別タイトルで連載中)。
 大学の先生というと、気難しそうな印象があるかも知れないが、著者はまったく違う。専門は保健学だが、大阪市内の病院で男性の更年期外来を担当し出した関係から、現在では「ミスターED」と呼ばれるほどED問題に詳しくなり、また、患者にうつ症状の方が多いことから、その分野にも精通するようになる。
 本書はそのタイトル通り、男性中高年をメーン・ターゲットにした、一言でいえば、「肩の力を抜いて生きようよ!」という応援歌。
 ちなみに、タイトルの“ラフ”(Laugh)は声を立てて笑う意。

閲覧数 (26285)
  • 2009/09/22
  • 執筆者: Yamaoka (8:20 am)

<書籍紹介>「探偵稼業」(福田政史。幻冬舎ルネッサンス)

カテゴリ: 書評
 2年半ほど前に紹介した書籍『現役探偵の調査ファイルーー七人の奇妙な依頼人』(双葉社)と同じ著者の第2作目。
 本紙・山岡の知り合いでもある、超ベテラン探偵が、これはという思い出深い依頼案件を、今回も七件振り返ってくれているノンフョクション・ノベル。
 一番印象に残ったのは、タイトル「父をたずねて」。一時、「自分捜し」(仕事場や家の近所で、依頼者自身の評判を聞く)なんて変な依頼が流行ったそうだが、その依頼の延長で、結婚を控えた女性が別れた父親捜しを頼んで来たという。ドラマでは、とんでもない大金持ちだったなんてハッピーエンドもあるが、現実がなかなそうはいかず……。

閲覧数 (26885)
  • 2009/09/21
  • 執筆者: Yamaoka (10:30 am)

<書評>「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」(加藤陽子。朝日出版社)

カテゴリ: 書評
 日本近現代史が専門の東大教授が、高校生に対し、日本はなぜ無謀というしかない太平洋戦争に突入していったのか、特別講義したものを本にしたもの。
 相手が高校生故、そのころの歴史の一般知識がなくても読める。だが、わが国政界と軍部そして一般国民の動向と、帝国主義時代だった当時の世界情勢を交え、しかも最新の研究成果も披露しており、そのレベルは高い。
 軍部の暴走はよく言われるところだが、本書を読むと、テロを恐れてモノを言わなくなった政治家、マスコミもそうだが、何より多数の国民が軍部、すなわち中国侵略を支持していたからこそ、太平洋戦争に突入したわけで、日本人という“人種”の一度熱すると冷静さを失う危うさを痛感する。それは、あの小泉郵政選挙時とも重なるものがある。
 しかも、太平洋戦争の道に繋がる日中戦争に関し、当時、日本は中国を侵略しているのではなく、むしろ匪賊を討伐している意識だったが、それは9・11NYテロ後の「正義」を掲げるアメリカとも似ているとの指摘は新鮮だ。

閲覧数 (26677)
  • 2009/08/21
  • 執筆者: Yamaoka (5:00 pm)

<書籍紹介>『脳地図を書き換える』(生田哲。東洋経済新報社)

カテゴリ: 書評
 近年、天動説が地動説に取って替わるほど、脳科学の分野は大転換しており、それを一般向けに解説したのが本書。
 その大転換のポイントは2つある。
 一つは、かつての脳科学においては、2歳になれば脳は成熟し、それ以降、私たちはこの脳を生涯使い続けるというのが常識だった。
 もちろん、記憶したり、学習する度に、新しいシナプスは作られる。しかし、それが若干のシナプス形成という小規模な変化に過ぎず、皮質がそれまで担っていた機能の他に別の機能も果たすといった、脳の大規模な変化は、胎児や赤ん坊の時期を過ぎれば起こることはないとされて来た。
 そしてもう一つの常識は、大人の脳の神経細胞は再生しないというものだった。
 だから、例えばアルツハイマーになり、神経細胞が破壊されれば、それによって失った知能や記憶は戻らないと信じられていた。
 だが、このどちらの常識も、いまでは事実でないことがハッキリしたというのだ。
 では、これがいまの我々大人にどんな意味があるのかというと、もちろん、大ありだから、本書をお勧めしているわけだ。

閲覧数 (23256)
  • 2009/08/09
  • 執筆者: Yamaoka (10:40 am)

<書籍紹介>『「さらば、暴政」自民党政権ー負の系譜』(藤原肇。清流出版)

カテゴリ: 書評
 2000年5月に小渕首相が急死して以降、森→小泉→安倍→福田→麻生と、国民の意思とは何ら関係なく、わが国リーダーが自民党内で、世襲代議士を中心にたらい回しされたのは周知の通り。
 その失政による亡国現象の段階は、それまで4段階中の2の「愚行」だったところ、この間に、3の「覇権欲」も飛び越し、いまや最悪の「暴政」段階にまで突入していると筆者は分析する。
 そして、戦前の「大学は出たけど」「農家の娘売り」の現代版、「ニート」や「フリーター」が蔓延のなか、放浪の自由に続き、あの時代同様、軍隊に収容される時代が来ようとしていると警鐘を鳴らす。
 この間、小泉や安倍といった個別かつ部分的な政治状況を批判する本は数あれど、本書のように、今日の政治状況を、わが国、まして世界的な歴史(戦前のファシズム台頭時など)との類似性を比較し、論評するものは皆無と言っていい。
 フランスで理学博士号を取り、その後、世界を動かす「石油」の仕事に米国において長く関わり、40代初めにして、世界の動向に危機感を抱き、以降、国際コメンテーターとして活動している藤原肇氏(71。米国資本主義の崩壊を見届けて以降は、台湾在住)だからこそできる仕事だろう。

閲覧数 (23905)
  • 2009/05/24
  • 執筆者: Yamaoka (8:50 am)

<雑誌紹介>「金の卵を産む積極的CSR戦略」(『ZAITEN』6月号臨時増刊号)

カテゴリ: 書評
 月刊経済専門誌『ZAITEN』が、臨時増刊号で、「CSR」の特集をやっている。
 CSRとは、「社会問題をビジネスに取り込むこと」、「企業の社会的責任」の英記。
 こういうと、その企業との事業とは何ら関係のない、例えば植林活動への寄付などを思い浮かべる方もいるだろうが、正確にはこうした「社会貢献」は入らない。
 例えば、損保業界は環境問題のCSRに積極的に取り組んでいる。その背景には、地球温暖化に伴い大型台風や巨大ハリケーンなどの自然災害が増えると、保険金の支払いも増えるという危機感があるからだという。
 このように、その企業のリスクと直結した社会問題であるからこそ、事業のなかに組み込み、継続的に取り組むことを指すそうだ。
 そして同じ取り組みでも、例えば、スーパーなら、植林をやるのではなく、そのスーパーから出る期限切れの食料廃棄品をいかに減らすか、レジの袋使用をいかに減らすかなど、直結した取り組みの方がベターであるようだ。
 もちろん、環境問題だけでなく、その会社の雇用問題(派遣社員の正社員化)、労働環境(サービス残業させない)などもっと直結したものへの取り引みも重要とのことだ。

閲覧数 (24985)
  • 2009/05/23
  • 執筆者: Yamaoka (6:30 am)

<書評>『現職警官「裏金」内部告発』(仙波敏郎元愛媛県警巡査部長)

カテゴリ: 書評
   本の帯にもあるように、警察の裏金づくりという「組織的犯罪」に、独り立ち向かった男の究極の人間ドラマ。
 一挙に読ませるその魅力は、裏金づくりの手口の全貌が書かれていることももちろんだが、それを2005年1月、史上初にして唯一、現職警官として告発した仙波氏のまさに「カネもいらず、名誉もいらぬ、命もいらぬ」を絵に描いたような生き様によるところが大きい。
 優秀な成績だったのに、家庭の貧しさから大学進学が叶わず、「高卒でも実力があれば署長になれる」との言葉を信じて愛媛県警入り。そして、24歳で巡査部長試験に合格。ところが、ほどなく裏金請求のための偽領収書づくりにサインを求められこれを拒否したことから、昇進の道を閉ざされただけでなく、今年3月の定年まで36年間、孤独な闘いを強いられた。
 仙波氏がサインしなかった理由は単純明快。「犯罪を犯す(私文書偽造。詐欺・横領罪)者が、犯罪者を取り締まれない」からだ。
 仙波氏にとっては「当たり前」のことで、それは貧しい家庭に育った小学生の時、雑貨屋をしていた母親に気兼ねし、その店の黒アメ一個が欲しいといえず、黙って食べた際、「欲しかったらいいなさい。黙って食べたら盗みと一緒や。お母ちゃんは情けない」と母親に叱りながらも泣かれた体験から来ていると言う。
 つい先日、そんな仙波氏が上京され、本紙・山岡はお会いする機会を得た。
 仙波氏は、山岡のインタビューも載った単行本『報道されない警察とマスコミの腐敗ーー映画「ポチの告白」が暴いたもの』(横写真)にも登場しており、それで同じ愛媛県松山市出身と知って、著者の寺澤有氏(寺澤氏のブログ)を介してこの機会を得た。
 冒頭右写真は、稀な機会ということで、映画『ポチの告白』の高橋玄監督(監督のブログ)、それに群馬県警警部補に復職係争中の大河原宗平氏(裏金問題も告発)も加わり、歌舞伎町で宴会中のショット(左から高橋、山岡、仙波、大河原。寺澤氏撮影)。
 こちらの書籍もまだ在庫あり。映画『ポチの告白』もいまも上映中なので、ついでに再度、宣伝しておく。
(『現職警官「裏金」内部告発』1500円+税。講談社)
閲覧数 (25132)
  • 2009/04/09
  • 執筆者: Yamaoka (6:50 am)

<書籍紹介>『審議会革命 英国の公職任命コミッショナー制度に学ぶ』(日隅一雄。現代書館)

カテゴリ: 書評
 政府が新しい政策を諮問するときに設置されるのが審議会だが、この審議会のメンバーを誰が、どのように選ぶのかはきわめて不透明だ。
 実際には政治家、官僚、業界の都合のよい人物が選ばれていることが多い。トヨタ自動車と日本経団連会長を兼務していた奥田碩氏、オリックスの宮内義彦会長などその典型例で、NGOや(政府案に批判的な立場の)学者は、はじめから排除されているといってよいだろう。
 そのため、政治改革は一向に進まないどころか、いま大問題になっている労働者派遣法のように、産業界に使い勝手のよい、国民無視の法律が出来上がってしまうことも珍しくない。
 これに対し、そうならない制度として、イギリスの「公職任命コミッショナー制度」なるものを紹介しているのが本書だ。
 著者の日隅一雄氏は、「行政法人や審議会などのメンバーが天下りやお友達人事で決まることを受け入れている日本の市民に、別の方法があることを知ってもらい、透明度の高い行政を実現することに少しでも寄与したい」と編訳した動機を本書で述べている。

閲覧数 (23370)
  • 2009/03/07
  • 執筆者: Yamaoka (12:40 pm)

<お知らせ>書籍『映画「ポチの告白」が暴いたものーー報道されない警察とマスコミの腐敗』発売は3月11日以降に延期

カテゴリ: 書評
 映画『ポチの告白』の原作協力者であり、ジャーナリスト仲間の寺澤有氏は、同映画の公開と並行し、自ら関わり、警察とマスコミの裏側に精通する告発者9名+本紙・山岡の計10名へのインタビューを核に構成されている本書(A5判、224ページ。横写真)を刊行する。
 本紙で以前、書評した際、発売日は2月25日ごろとしたが、この間の天候不順で印刷した用紙が乾かないなどの理由から、発売日は3月11日(=東京の主要書店。12日以降、全国書店で順次)以降に延びるそうだ。お詫びします。
 登場する告白者名や肩書きは、寺澤氏自身が書いた紹介文に記されているので、そちらをご覧いただきたい。そのHPで(ココをクリック)購入予約もできる(1,260円、税込み。送料無料)。
閲覧数 (23361)
  • 2009/02/14
  • 執筆者: Yamaoka (12:00 pm)

<書籍紹介>『映画「ポチの告白」が暴いたものーー報道されない警察とマスコミの腐敗』(寺澤有。インシデンツ)

カテゴリ: 書評
 映画『ポチの告白』の原作協力者であり、ジャーナリスト仲間の寺澤有氏が、同映画の公開と並行して本書(冒頭写真)を出した。2月25日から全国の書店に並ぶそうだ。
 内容は、『ポチの告白』のストーリー&キャスト紹介に始まり、後は警察とマスコミの腐敗を身を持って体験した10名の関係者の「告白」(インタビュー形式)から成っている。
 まだ映画を見ていない方は、本書タイトルを見て意外に思われるかも知れないが、この映画は警察以上に、記者クラブ所属の大手マスコミの腐敗を描いた作品なのだ。
 登場する告白者は『ポチの告白』の高橋玄監督、原田宏二(元北海道警釧路方面本部長)、仙波敏郎(愛媛県警巡査部長)、落合博美(元朝日新聞編集委員)、寺西和史(裁判官)、大内顕(元警視庁職員)、津田哲也(ジャーナリスト)、黒木昭雄(元警視庁巡査部長)、清水勉(弁護士)の各氏、それに本紙・山岡。
 出版元の「インシデンツ」は、寺澤氏自身が申請して得た出版コードの取得者名。

閲覧数 (23937)
  • 2009/02/10
  • 執筆者: Yamaoka (7:20 am)

<書籍紹介>『警視庁捜査二課』(萩生田勝。講談社)

カテゴリ: 書評
 07年8月20日付で警視庁を去った名物刑事(退職時の階級は警視)が、実名で書いた40年余りの刑事人生の数々の出来事ーー。
 国際協力事業団の内偵、三越・岡田茂の逮捕、東海銀行(当時)巨額不正融資事件、赤坂警察署汚職事件、農林水産省汚職、外務省報償費流用事件等々ーー自身が手がけた数々の事件が描かれており、その生身の迫力が読者の気を引かないわけがない。
 しかも著者自身、序文で、出版の動機として「捜査技術を後輩に伝えたい」と記しているように、本書では捜査ノウハウもかなり公開されているのだから、これで面白くないはずがない。
 具体的にはまったく述べられていないが、著者は岡田光序厚生省事務次官(当時)以来のデカイ贈収賄事件を捜査していたものの、それを上から潰されたことが途中退職する動機となったようだ。
 これも、何やら似ており、警視庁版・田中森一(元弁護士)といった感じさえする。

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