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  • 2017/11/13
  • 執筆者: Yamaoka (2:25 am)

≪連載(59回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(11月13日〜11月17日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は22,681円と、木曜日に高値圏であれだけの大波乱があっても、先週比+142円の上昇で引けた。…ところが、土曜朝の日経平均CFDを確認すると22,468円と、約−200円も安く押し戻されて帰ってきている。
 この理由をメディアは、米国の「税制改革法案成立の行方に関して不透明感がでた」と解説する向きが多く、主には上院と下院で異なる内容でまとまったことを上げているが、ようは実施を2019年に先送りするか否かということだけで、目玉となる法人税の引き下げの35% →20%のラインは崩れておらず、筆者は現状でてきている内容なら問題ない、と受けとめている。
 しかし、先週木曜日の日経平均は久しぶりに血肉沸き立つ展開となった。日経平均の高値は2万3382円、安値は2万2523円。日中値幅は859円! 売買代金は4兆9935億円! 筆者は当日、比較的場を見る時間があったため(携帯端末2台でチラ見程度ではあるが)、後場が始まる前に日経平均先物が崩れ始めたことで、前場の大盛り上がりがSQ前の買い仕掛けの「バイクラ」だった可能性があると感じ、後場に入って「日経ダブルインバース」(1357)を余力資金の3分の2で打診買い → 一時踏み上げられるも2万2900円台のマイ転直前でリカク → 日経マイ転をみて即座に日経ダブルインバース(1357)を全力買い →日経平均2万2600円あたりでリカク → 翌日にマイナーSQを控えていることからこのままの株価では終われない筋が頑張るだろうと予測を立て、余力資金の3分の2で「NF日経レバレッジETF」(1570)を購入 → 引け成りで決済と、これまでのうっぷんを晴らす会心の勝利となった。
 さて、個人の取引はおいて、ここから相場がどうなるか? 気になっているネガティブ要因は3つ。
 まずは11月9日に、前月比−8.1%と発表された「9月機械受注」。10月〜12月に関しても、受注見通しは前年同期比−3.5%の見通しとなっており、7月と8月に好調だったのが一時的なものではないか? という疑問符がついた。結果だけみれば7月〜9月は前年同期比+4.7%なのでもちろん順調なのは間違いなく、外需などの指標をみると旺盛な受注となっており、振れ幅の大きな指標だということも鑑みそれほど気にする必要はないかもしれないが、この指標は企業の設備投資と直結しており、先行きの見通しが暗いことはたいへん気になる。
 次は「北朝鮮問題」。なぜなのか? 北朝鮮は9月8日を境に挑発行為を止めてしまっている。トランプ大統領のほうの口撃は、まるで止まる兆しがないことから、北朝鮮サイドの2ヶ月間もの沈黙は非常に不可解だ。この問題に関しては、韓国の国債のCSDスプレッドをみるに越したことはないがブルームバーグのサイトで確認できなくなってしまい未確認である。
 最後に、日米ともに企業決算が今週で終わること。決算があまりに良すぎたこともあり材料出尽くしとはならずに、循環物色になる、というのが現時点での見立てだが、例年は11月下旬まで株価の沸騰は一服することが多い。
 ここからはポジティブ要因を! まずは日経平均株価が、バブル崩壊後の戻り高値2万2666円を明確に越えてきたこと。越え方に関しても「あっさりと突き抜けた」感が強く、強さを感じるとともにこれで需給に関してもよくなった。
 次になんといっても日経225企業の「業績」を挙げたい。2017年度3月期決算が終わった段階で、2018年度3月期決算(決算期の異なるものもこのカテゴリーに入れる)での日経平均EPSは約1400円程度だったはず。これが、2Q決算も出揃ってきた、11月10日現在のEPSは1509円にもなっているのだ。ようするに2018年度3月期通期決算では+7.79%程度の増益となった計算だ。…ところが、マネースクウェア・ジャパンが11月10日まとめた分析記事によると、11月9日時点で発表を終えたTOPIX採用企業の上期の純利益は前年同期比+22%、日経平均採用銘柄だと前年同期比+30%にもなっているという。少し前ではあるが11月に入って大和証券が出したレポートをみても、主要200社ですでに決算を終えた約3分の2の企業の上半期(4〜9月期)の経常利益は、従来予想から13%上振れしているにもかかわらず、通期予想は4%の上方修正に留まっていると指摘していた。
 となれば、日経平均EPSはどこまで切りあがるのか? 2018年3月期決算企業の予想EPSに関して、現在コンセンサスをだいぶ切り上げて、約16〜18.8%程度の増収予想になっている。仮にここまで上がって着地できれば、日経平均EPSは1400円×116% or 118.8% = 1624円〜1663円となる。
 現在の日経平均EPSは、足元、2Q決算が終わった段階で1530円程度まで上がる予想が多くなっており、順調なら下期の決算で上期と同じ+130円程度の上乗せが見込めるというわけだ。すでに一部のアナリストからは、2019年3月期決算時にはEPSが1700円に届くという声も出てきている。現在の2019年度3月期決算は、+8%程度の増益というのがコンセンサスだろうか。
 日経平均株価のPERは、アベノミクス以降15.6倍平均であるので2018年3月期の最終予測からみた日経平均株価は2万5334円〜2万5943円となる。平時の下限であるPER14倍で考えても2万2736円〜2万3282円となり、現在の先物CFDの終値2万2468円を上回っているのだ。
 しかし、これでもまだ足りない可能性があるというのだ。というのも、アナリストの業績予想の前提は、今期の売上高成長率は+3.2%、為替は110円/ドルが前提。この計算式で2018年度3月期決算の日経平均EPS伸び率を+13.1%としていたと記憶している。だが、4月〜10月までの売上高は、実績値で+4.5%程度の伸びを示しており、為替に関しても現在113.57円/ドルまで円安が進んでいる。日本企業は1円の円安で1%程度の増益になる、とのことで、米国の利上げが12月に確定的となる中、為替水準は円安バイアスがかかっていることは間違いないことから、さらなる上乗せが見込まれるのだ。
 また、11月末からは、10月末に決算を終えたミューチュアルファンド(米国投資信託)や、ペンションファンド(年金)が来期に向けた投資資金を入れてくる時期。日本企業の中間決算での配当を原資に、再投資も行われる見通し。本稿35回目(5月22日〜26日)にも記載したが、2000年〜2016年までの17年間の「月間パフォーマンス」をみると、11月+2.89%、12月+3.66%となっているのだ。
 さて、そろそろ今週のストラテジーに移る。前週は9月8日から2ヶ月間も押し目を与えず上がりきった中で、高値圏から崩落した週となり、通常なら今週は慎重に立ち回るべきだろう。ただ、前述したように日本企業のファンダメンタルズは、極めて強いことがはっきりしてきており、よい押し目を作ってくれた感は強い。週明けは、先週の波乱展開を引き継いで、値が下に飛びやすい相場環境かもしれないが、押し目をどんどん買っていって問題ないと考えている。また、11日米国抜きで進められた「TPP11」の大筋合意も追い風だ。関税削減や、関税撤廃の項目は多く、海外売上比率が高い日本企業による輸出拡大で、来期はさらなる業績浮揚となる可能性が高い。
 今週、気をつけなければいけないのは、17日の米国SQ。日本よりも株価に割高感が強い米国市場のダウ(横写真)とナスダックは、崩れだしたら大きな崩落となり日本市場にも大きな影響を及ぼす。たいていヘッジファンドの売り仕掛けは、火曜・水曜に行われるため(※日本は木曜日に波乱になった)資産の2割〜3割のヘッジポジションを持っておくことをオススメしたい。
 また、米国の税制改革法案は、いまのところ大きな修正がなされる展開になっていないが、そうなってくると、法案が通った際の材料出尽くしでNYダウ・ナスダックの大きな反落が起きそうで怖いところ…。NYダウと、ナスダックに関しては門外漢なのではっきりいえないが、明らかに高値圏だという見立てに間違いはないように思える。

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  • 2017/11/05
  • 執筆者: Yamaoka (11:05 pm)

≪連載(58回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(11月6日〜11月10日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週木曜日の日経平均株価の終値は22,539円と、先々週が+550円の上昇で、先週が+501円とまたしても大幅な上昇で引け、土曜朝の日経平均CFDを確認すると22,582円となっている。先週は、経済指標がでるたびに、何度も一時的な急落をみせた日経平均ではあったものの、すぐさま押し目を買う投資家の買いに支えられてすぐに急落前に戻り、そこからはジリ高を繰り返した。この結果、2017年10月の日経平均株価は19勝2敗、月間で1655円の上昇とまさにバブル相場の様相だ。―――これらはすべて、現在発表されている企業決算が良好で、「通期でもこの勢いを持続する」予想だから、に尽きるようだ。
 みずほ証券の集計では、10月31日までに決算発表を終えた41%の企業の上期営業利益は、前年同期比+15%、通期予想は+11%予想。時事通信社が2日までに決算発表した企業604社(金融を除く)の集計でも、売上高が上期前年同期比で+9.4%、上期前年同期比で経常利益は+27.2%となっており、大幅な増収増益となっている。これらは、好調な世界経済や円安を背景に、国際競争力の高い輸出企業の業績が拡大している、との説明だ。現在の各社の平均為替レート(横写真)は1ドル111円に若干切り上がっているものの、今後円安が進めば通期予想はまた上振れるだろう。それを先取りするかのように日経新聞の集計によると、2017年度の上場企業の純利益は前年比+18.8%と、新興国企業並みに伸びる予測だという。この結果、11月2日時点での東証1部企業のEPSは1475円と、筆者の決算前の見通しであった1470円を早くも越えてしまっている。これはもう、バブル崩壊後の日経平均高値の2万2666円をタッチしにいく、とみるのは必然。近年の日経平均株価のフェアバリュー、PER14.9倍で考えると日経平均は21,976円となるものの、アベノミクス以降の平均PER15.6倍で考えれば23,010円が妥当株価である。さらには10月に出ている経済指標はどれも好調で、特に自動車販売などは日米とも予想外の好調でサプライズとなっている。日経平均の親分格であるNYダウも8週連続の上昇となっているのだ。
 さて、今週の相場がどうなるか!? さっそく今週のストラテジーをまとめると、5日(日曜)現在、懸念されていた北朝鮮の挑発行動がない。もしかすると8日のトランプ大統領誕生1周年で、派手(水爆実験)にやらかす可能性があるものの、現時点でその兆候をつかんでおらず、すでに事実上の核保有国だということをアピールしながら、北朝鮮は対話モードに入ったのかと考えられる。また、トランプ大統領が5日に来日し日米首脳対談が行われるが、対米貿易赤字の削減は比較的進んでおり、大きな混乱はないとの見方がコンセンサスのよう。となれば、今週もジリ高で、バブル崩壊後の1996年6月の2万2666円をタッチしにいく流れとみたほうが自然。
 また、もう1つ見逃せないのは、まさか?の10月30日、31日に「日銀のETF買い」が入ったこと。年間予算が6兆円(保有残高ベース)で現在1兆2826億円予算が残っており、相場の下落時に1日当たり739億円の買い入れが見込まれている中、今年度いっぱいまでで17発も実弾が残っていることになる(※前稿で予算の期限は3月末まで、と記したが確認不足であったことをお詫びしたい)。残すところ年内39営業日あるが、約2日に1回の買い余力がある計算。そこで出てきたのは「1日当たりの買い入れ額の増額があるのでは」という憶測。お役所なので予算は使い切る方向に動くと考えるのが当然。どちらにせよ、1日単位(前場)にでも下落しようものなら、日銀買いが入り、相場を押し上げる力となることは間違いない。
 それでも筆者は、今週は新規買いに関しては様子見をさせていただく週としたい。世界景気回復の恩恵を受け、日経平均、NYダウともに今後も強い見通しであることは間違いないが、もう割安で買いたい、と感じる株(企業)があまりになさすぎる。今週からは米国下院で、税制改革の審議入りということもあり、今週は見(けん)でいき、相場の動きを丹念にウオッチする週としたい。来週からは四季報速報相場が始まる。個別株でサプライズがあった場合は、速報でお伝えし、週末に企業分析をさせていただく所存である。
 また、日経平均の大きな節目である「2万2666円」到達による、相場急変(利益確定ラッシュ)にも備えたい。筆者は目安を5日移動平均線とし、現在でみると22,198円割れで日経ダブルインバース(1357)を資産の4割程度購入する予定だ。また、日経平均株価が2万2666円に達した際に、なんらかの異変を感じた際も、前述した株式を3割程度購入し様子を見る予定である。ただ、相場が急落しても一時的なもので終わる可能性が高いことは、前述してきた通り。今週はオプションSQがあるので、一波乱があれば今週かと思う程度である。

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  • 2017/10/29
  • 執筆者: Yamaoka (10:44 pm)

≪連載(57回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月30日〜11月2日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 日経平均株価の躍動がすさまじい! これまでの最長連騰記録であった14連騰を越えて16連騰後に下落したものの、押し目買いの意欲は強く、その後2日間続伸で1週間を終えている。10月に入ってからはまだ1日しか下げていないのだ。先週金曜日の日経平均株価の終値は22,008円と前週比+550円の上昇となり、土曜朝の日経平均CFDを確認すると22,042円である。総選挙後の先週の日本株式市場は、材料出尽くしの「寄り天」となるどころか、売買代金はますます盛り上がり、未曾有の大活況となっているのだ。為替も先週に関しては、株式のリスクオンには抗えないとみたか、素直にドル高円安方向に向かうようになり、直近17営業日で、日経平均は16勝1敗のペースで上がり続けている。
 さて、それでは日経平均はどこまで上がるのか!? 前回の本稿では、バブル崩壊後の高値は2万2666円。アベノミクスが始まって以降の2013年からで考えると、日経平均の平均PERは15.6倍(※2010年度以降の日経平均株価の予想PERは平均14.9倍)、常にPER14〜17倍の間で推移してきた。今回の2Q決算が終わり、各企業の通期予想の上方修正を加味した通期業績EPSは、現実的に1470円(※10月27日現在1438円)あたりで落ち着くと考えるのが妥当で、北朝鮮状況などリスクファクターもあるなかでPER15倍程度の日経平均22,050円となるのが常識的な落ち着きどころだと書いた。
 ところが、たった1週間で常識的なラインまで急上昇してしまったわけだ。となれば、ここからは、多少の警戒感を持って相場に臨む必要がある、とみている。先物市場の状況をみてもヘッジファンドなどの機関投資家は25(水)を境に、大きくは日本市場を買っていない。
 そんな日本市場の目先の株価刺激材料としては、先週金曜日の米・ナスダック市場(横写真)の大活況。アマゾン・ドット・コムの7-9月決算は売上高、利益ともに市場予想を上回るなどして13%を超える上昇となっており、ほかのFANG銘柄の決算も良好で、ハイテク株は軒並み5%超の大幅上昇をみせていた。これは、週明けの日本ハイテク株、マザーズ銘柄に追い風となりそう。反面、ダウは小動きで出来高が乏しく小幅な上昇で引けている。
 また、ここからは日本企業の決算のピ−クを迎えるが、財務省が19日に発表した4〜9月の貿易統計をみると、前年同期比で対中国輸出が1.3兆円増加、対米国が0.8兆増加とあり、特に目立つのは半導体製造装置、電子部品、自動車部品の増加ということなので、関連銘柄の決算数字は期待できそう。
 逆に、今後の株価への不安材料として、先日26日夜、米下院で18年度予算案が可決(賛成216反対212)され、共和党から造反者が20名でたものの、税制改革法案への実現期待が一段と高まっている。11月1日にもこの詳細が明らかになるとのことだが、現在はまったく予断を許さない状況。…というのも減税のための財源獲得で「州・地方税控除を廃止する条項」には共和党内での反発が大きく、これから税制改革の審議が佳境に入るにしたがってほころびが大きくなりそう。ライアン下院議長は11月23日までに下院での税制改革法案の可決を目指しているが、法人減税の35%→20%はすでに達成は難しい、という見方が多数のようだ。
 さらにCNNによると、「ロシア疑惑で、初の訴追へ。30日にも身柄拘束」との報道がでた。トランプ政権の中枢関係者を指していると思われ、週明けの株価波乱材料となる。
 そして、10月28日には北朝鮮による「日本列島まるごと海中に葬り去る」との恫喝発言がでており、トランプ大統領の11月5日訪日前に、なにかしら悪さをしそうな雰囲気である。北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は28日、「我々の国家核戦力の建設はすでに、最終完成のための目標が全て達成された段階にある」と主張した。北朝鮮の国営メディアが「目標が達成された段階」と報じるのは初めてとみられ、これが何を意味するのかは現段階では不明で、よくいえば核実験やミサイル発射実験は行う必要がない、ともとれ好感できるが不気味な発言だ。
 また日銀のETF買い。10月に入ってすさまじい上昇をみせていたため、日銀の買いが入っていない。年間予算が6兆円で現在1兆4292億円予算が残っており、現時点では日経平均の下落局面でのよい下支えとなりそうではあるが、1日当たり739億円の買い入れが見込まれている中、来年3月いっぱいまでで19回程度の実弾しか残っていないことになる。あまりに株価が上昇しすぎているので、仮になにかの波乱で下落局面がくると心もとない水準である。
 最後に米国株の反落の可能性。米国では決算が終盤に差し掛かってきており、決算後の調整は恒例行事。米国株は、文句なしの高値水準であることは疑いの余地がなく、さすがに調整はあるだろう。
 10日、IMFは日本の成長率を2017年度GDP成長率は1.3%→1.5%に、2018年0.6%→0.7%に引き上げたが、2018年度は2017年ほどの経済成長は見込めない。これは日本企業のPERの低下を招くだろう。
 今週のストラテジーをまとめると、やけに不安材料ばかり上げてしまったように感じるが、10月に入ってからの日経平均株価があまりにも急ピッチで上げ続けたので、警戒感はもって相場に臨みたいところ。ただ、あくまで基本は、相場が明確に崩れるまでは上値目線で臨むべき。ここまで16連騰の新記録を打ち立てた日経平均株価が、よもや2万円を割れる!などという心配はご無用。…その相場が調整する目安は、売買代金減少を伴ったうえでの「ドル建て日経平均」191ドル割れだろう。また5日移動平均線は21,791円となっており、21,8000円割れでも、保有株式のヘッジのために日経ダブルインバース(1357)の購入の検討をオススメしたい。

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  • 2017/10/23
  • 執筆者: Yamaoka (2:53 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(10月23日〜10月27日)&MY注目銘柄」(第56回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 10月2日からの14連騰で、日経平均株価は1960年12月以来、57年ぶりの高値となった。上昇日数の「14回」は株式市場が始まって歴代1位に並ぶ快挙! 1960年といえば戦後の復興期にあたり、現在の14連騰とは価値が違うだろう。…ここまで、日経平均の急上昇についていけてない本稿であったが、こうなったら「強気で攻めていくしかない!」と腹を決めている。歴代1位となる相場の地合いは、確実に本物だ。
 また振り返ると、10月2日の日銀短観が、上昇相場の火付け役となったことを覚えておきたい。大企業・製造業の景況感が10年ぶりの高水準だと報道されていた。また同日の米国の9月ISM製造業景況感指数も13年4ヶ月ぶりの60.8、続く9月ISM非製造業景況感指数も59.8と12年ぶりの水準だった。
 この背景として「世界同時好況」があるようだ。原油をはじめとした資源安メリットがでてきて米国・中国・インドが世界経済を引っ張りだし、東南アジア・欧州・日本が回復基調である。これはCRB指数(エネルギー・資源価格)チャートをみてもらいたい。
 資源が取れない日本は、元来輸出中心の企業が力を伸ばし続けた経緯があり、日本は「景気敏感株」として買われているようだ。そうはいっても、日経平均構成銘柄は輸出企業中心であるために「為替」の影響を受けやすかったが、この14連騰時は、ほとんどその関連性がみえなかった。これは短期的な為替水準に影響を受けない、世界中からの長期投資用の大型資金の流入が観測されているからだという。直近発表された野村證券レポートによると、2018年度決算の主要企業の経常利益は前年比16%増える見通しだということで、1Q決算の出揃った10.5%増益予測からまたも上振れている。
 ただ今週は、総選挙の結果がでる週だということで、仮にこれまで通り「自公で過半数」の議席を確保(※22日PM21時時点で自民党の圧勝が確定)したからといって、材料出尽くしとなり日経平均株価が調整する危険性もある。これに関しては、月曜日も続伸の可能性のほうが高いとみているが、ここからは企業決算が始まり、特にこれまで買われてきた大型株は、サプライズとなるほどの好決算をださない限り、材料出尽くし株価調整がおこりそう。また決算イベントが終われば、通常ならば一時的に材料出尽くしで株価反落となることは、相場で生きる者ならだれでも予見できるだろう。もう1つ…、25日に会期末を迎える「共産党大会」終了後の中国市場の株価反落と、北朝鮮のミサイル発射が怖いところ…。
 ただそれでも、日経平均株価の短期の調整は起こりえても、地合いは力強いものになると見込む。その根拠は、米国18年度予算案が20日上院で可決したこと。17日には「オバマケア暫定措置で上院の同意を取りつけた」との報道もあり、これが動けば財源が確保されることとなり、株価特大刺激材料の「税制改革法案」がスムーズに成立する可能性が高くなってきた。もちろんこれから法案の細部を詰めるにあたって、目玉となる法人減税の35%→20%にひびが入るようだと、世界の株価は暴落の憂き目に遭うだろう。なんたって51対49の薄氷のうえで可決した予算案だ。ただ現時点では、こんな早い段階でそうそうに上院を通過したのはサプライズだった。期待感は大きいものとなる。
 今週は、26日のECB理事会で、「2018年1月からの量的金融緩和の縮小」を決める見通し。ただ、これまで月間600億ユーロ(約8兆円)の国債の買い入れ額だったものを、「18年12月いっぱいまでは国債の買い入れ額を、半分程度とし12ヶ月間の延長」などをセットで出してくるだろうという見方がコンセンサスであり、ドラギ総裁はたえず市場フレンドリーなので過度な心配はいらないだろう。いずれにせよ、欧米ともに金融緩和の終了がはっきりと見えてきた中、日本だけは「金融緩和」の真っ只中だということは日本株にとって大きなプラス材料となる。
 さて、バブル崩壊後の高値は2万2666円。アベノミクスが始まって以降の2013年からで考えると、日経平均の平均PERは15.6倍。常にPER14〜17倍の間で推移してきた。今回の2Q決算が終われば、各企業の上方修正を加味した通期業績EPSは、現実的に1470円あたりで落ち着くと考えるのが妥当で、PER15倍程度の、日経平均22,050円となるのが常識的な落ち着きどころだろう。もちろん北朝鮮が悪さをしなければ加熱して、バブル崩壊後の高値をとらえる可能性もじゅうぶんにある。海外勢の買い越し基調は、いったん買われだすと3ヶ月程度は続くことが多いことを鑑み、11月いっぱいまでは堅調となる可能性が高いと考えたほうがよさそう。
 まだ、海外勢が買い越しに転じて5週or6週である。その中で相対的に出遅れていたのは、好業績小型株。14連騰で日経平均は5%程度の上昇率だったが、TOPIXは+3.8%、小型株に至っては1%の上昇でしかなかった。本来はマザーズ市場も挙げたいところだが、決算が始まる時期であり、当面は、好業績小型株の上方修正を狙いにいきたいところだ。
 今週のストラテジーをまとめると、月曜の総選挙あとの日経平均株価の推移をみながら業績好調で上方修正必至、と思われる小型株を買っていく週としたい。上方修正は今週から始まる可能性が高い。

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  • 2017/10/16
  • 執筆者: Yamaoka (12:22 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(10月16日〜10月20日)&MY注目銘柄」(第55回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価(冒頭写真)の終値は21,156円と、前週比+465円(前週+335円)の上昇となった。そしていつものように、土曜朝の日経平均CFDを確認すると21,223円と、為替が円高方向に向かっているにもかかわらず、堅調に推移している。この株高の原動力(※特に金曜日の10時半過ぎから)となったのは、ゴールドマンサックスをはじめとしたヘッジファンド勢の損切だという。確かに…トレーダーズウェブの13日先物手口をみてみるとゴールドマンサックスはTOPIX先物を9418枚もの買い越しとしている。彼らが白旗をあげたことがきっかけとなり導火線に火がつき、オプション取引や、日経平均リンク債、個人のベア型株式を巻き込んで火がついたといったところか―――。
 また、先週の日本株上昇の背景には共同通信やその他メディアが、「自民・公明両党で300議席をうかがう展開」と一斉に報道(横写真=「毎日」10月12日)したことも大きいだろう。加えて10月下旬から始まる日本企業の決算に大きな期待をかけている、とみていい。1Q時の企業決算が終えた7月末時点で日経平均のEPSは1395円程度だったが、その後直近で2月期本決算の小売企業決算が出揃ったことでEPSは上げてきており、10月13日現在、1432円となっている。いま現在、この日経EPSの見通しに対するレポートは出てきていないが、仮に最大値で5%増益の1500円程度まで上昇した場合、日経平均のPER14倍は、21,000円となる。北朝鮮リスクが燻ぶるどころか、種火が見える状況とあっては、このあたりが関の山だと考え
たほうがいいだろう。
 また、先週の本稿でも触れたが、13日時点で、日経平均のPERは14.77倍、TOPIXは16.34倍と、特にTOPIXに関しては、平時の日本企業の平均PERである16倍を越えてしまっているので要注意。そしてもっともっと注意しなければならないのが米国のNYダウ。こちらはどう考えても割高だとしかいいようがないPER19.3倍となっている。NYダウは、2000年以降PER13倍〜17倍の間を推移してきた歴史が、「いまが割高だ!」と警鐘を鳴らしている。また、すでに決算を終えた金融大手は、事前の予想がさえなかった中、好決算といえる数字を叩きだしたにもかかわらず、軟調となっているのが気がかりだ。
 米上院では今週にも、税制改革の前段階として「予算決議」を採決する予定であり、「税制改革法案」そのものよりも可決は容易だといわれている。…ただ、上院が予算決議を可決できなければ、これまでの株式市場での盛り上がりが水泡と化すことになり、この予算決議に関しては、情報を追い続けたほうがよい。13日にはムニューシン米財務長官が「12月上旬までの法成立を目指す」としたが、この強気は裏が取れていての発言なのかははなはだ怪しい。「上院では財政赤字拡大を嫌う勢力(フリーダムコーカス)が一定数おり、彼らの説得は難しく年内の可決は見通せない」とは、先週の本稿で記したとおりだ。
 そして今週からは、ますますトランプ・米国に対して、真っ向から軍事的対応を匂わす「北朝鮮動向」から目を離せない。16日から実施される米韓合同軍事演習や、23日から実施される、在韓米国人の避難訓練は、朝鮮半島にB1B爆撃機、原子力潜水艦や、原子力空母「ロナルド・レーガン」を集結させた中で韓国軍と合同で行われ、これを前にして抗議の意味でのミサイル発射がありえる。しばらく不気味な沈黙を保っている北朝鮮ではあるが、とくに緊張が緩和したわけではないことは忘れずに相場に向かいたい。また、安部首相の「北朝鮮情勢は年末から緊迫する。暮れから来年にかけては選挙をする状況ではなくなる」の発言は見逃せない。トランプ大統領が5日に発言した「嵐の前の静けさ」も、後日、「北朝鮮問題を念頭においてのものだ」と認めていることから、北朝鮮問題が株式市場を直撃する日は必ずくるだろう。
 そんな今週のストラテジーは「10月SQ値20958円からの展開をみる週」としたい。先週も日経平均株価は強烈に上がっているので、海外勢は「日本株の大幅買い越しをした」と推察され、5週連続(4週は強烈買い越し、1週は多少)の買い越しとなったはずだ。また、日経平均株価は21年ぶりの新高値だということで、上はスカスカの真空地帯。通常だったら、買わなきゃバカ!の相場展開である。それでも、ここ2週間相場をつぶさにみてきた筆者には、個別株と指数のギャップに猛烈な違和感を感じてしまうのだ…。また為替も同様。明らかに円高に向かいたがっているにもかかわらず、日経平均の指数だけが上に行ってしまった変な感覚だ。日経平均のけん引役であるNYダウにしても、商いの乏しい相場つきで木・金曜日は小幅な陰線だった。韓国のKOSPI指数も金曜日は上は試せなかった。
 いまのところの本線は、テクニカル指標も過熱ランプが点灯し続けており(横写真=「日刊ゲンダイ」10月16日付記事)、週明け月曜日の後場あたりには相場はもみ合い形状となり、今週はいったんSQ値である20,958円を目指す展開になる、と考えている。そこからはSQ値を上回って推移できるのか? 下回ってしまい上にでてこれなくなるのか? これを見定めながら売買をするつもりだ。また為替には要注意。現在のドル円は111.85円だが、金曜深夜につけた111.68円を下回ってくるとさすがに株価は上がる理由を見失う。※日銀短観での想定レートは109.29円である
 ただ仮に、前述したような流れでなかった場合、ようするに日経平均株価が出来高を伴って一気に下落することがあろうものなら、全軍撤退してベア型の日経指数連動型のETFを購入するか、日経平均の指数の寄与度が高い銘柄を空売りすることをオススメしたい。現在の日経平均採用企業の実力(EPS)では、いまが高値圏であることは疑いの余地がない。また…逆に、日経平均株価が留まることをしらず、さらに上を目指した場合は、きっぱり諦めるのがよいのではないか。9月8日には日経平均株価は19,275円であり、現在は1ヶ月間で1900円を越える上昇をしていることを忘れてはならない。

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  • 2017/10/10
  • 執筆者: Yamaoka (1:19 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(10月10日〜10月13日)&MY注目銘柄」(第54回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は20,691円と前週比+335円の上昇となった。そしていつものように土曜朝の日経平均CFDを確認すると20,684円とちょい下で戻っている。
 先週は5日に中期的な財政の大枠を決める「予算決議案」が米議会下院で可決され、トランプ大統領の税制改革が前進したことが安心感となり、加えて米9月ISM製造業景況感指数が「60.8」と13年ぶりの高水準、米9月ISM非製造業景況感指数も「59.8」と12年ぶりの高水準だったことから先週も力強い株価推移となった。 こうなってくると2015年6月26日につけた20,953円はタッチしにいく可能性が高い。※バブル崩壊後の高値は22,666円(終値)。
 しかし、現段階でははっきりとした兆候こそないものの、北朝鮮が米西海岸を攻撃できることを誇示する「ミサイル発射リスク」がくすぶる中、こうまで相場が強くなってしまうと、日本海に原子力空母・ロナルドレーガンなど3隻が来ようが、有事リスクは無視されてしまうようだ。北朝鮮問題に敏感な反応を示す韓国国債のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)も10月に入って足元でやや低下傾向を示している。ここからは大きなきっかけがないと相場急落の可能性は低いということだろう。
 とはいえ冷静に現時点での日米の株式の評価をみてみると、ここからガンガン買っていくことがリスクでしかないことに気がつく。
 まずは米国のNYダウからみよう。10月6日時点で、PERが19.3倍。2010年以降のNYダウは、概ね13倍〜17倍の間で推移してきた歴史から、いまが割高だということがはっきり示されている。そして日本。日経平均こそPER14.62倍であり、平時は14倍〜16倍までがニュートラルだとするとまだ上値が望めそうだが、TOPIX(東証1部全体)でみるとPER16.14倍、これがジャスダックでみると19.19倍となり高値圏のアラームが鳴り響いている状態だ。
 前述した米国の「税制改革」は、上院では財政赤字拡大を嫌う勢力(フリーダムコーカス)が一定数おり、彼らの説得は難しく年内の可決は見通せない。この調子だとさらなる景気浮揚政策となる「1兆ドルのインフラ投資政策」に関してはまだまだ先の話となりそう。そもそも財源として期待された「オバマケア代替法案(※撤廃し修正する)」は、相変わらず上院の審議入りに向かう、などというきっぷの良い話はでておらず、トランプ氏は大統領就任してからまだ何も実現できていないことは忘れてはならない。ようするに今の株価水準は期待だけで出来上がった砂上の楼閣で、正当化するためにはトランプ大統領の政策が成立しなければならないのだ。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。週明け10日(火)に衆議院選公示、22日(日)に投開票を迎え、今週来週は、株式市場も選挙モード一色となる。そうなれば必然的に選挙公約に絡んだ銘柄の動意があってしかるべきだろう(※銘柄は以下の「注目銘柄」を読んでいただければ幸いです)。
 そのなかで気をつけなければならないのが、13日(金)のSQ。北朝鮮問題でも絡んで何かことが起これば、ヘッジファンド恒例の「SQ前の売り仕掛け」が発動される危険性がある。ただ、現時点では今週は、選挙スタート週だということもあり、底堅い市況で個別株優位の展開がメインシナリオだろう。そして今週よりも気をつけなければならないと肝に銘じているのは、来週の投開票を控えた18日の中国共産党大会後の株価推移。現時点ではハードランディングはなさそうな雰囲気ではあるが、それを織り込んで株価が堅調な以上、材料出尽くしとなりそう。また11月末決算を控えた米系ヘッジファンドの投開票前の利益確定ラッシュも怖い。下記のテクニカルデータ「裁定買い残」の項で詳細を記すが、そろそろ売ってきそうな臭いがプンプンしている…。
 ただ、仮に前述したような流れでなかった場合、ようするに日経平均株価が出来高を伴って200円でも下落することがあろうものなら、まずはリカクしていったん様子見をオススメしたい。いまは高値圏であることは疑いの余地がない。

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  • 2017/10/02
  • 執筆者: Yamaoka (12:43 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(10月2日〜10月6日)&MY注目銘柄」(第53回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は20,356円と、配当権利落ちが130円程度あったにもかかわらず前週比+60円の上昇となった(※3週前は+635円の上昇、2週前は+386円の上昇)。これは年に何度もないストローング! な相場つきだ。しかし、3週連続の日経平均大幅上昇ともなると、さすがに一気に上がり過ぎたきらいはある。
 そしていつもの土曜朝の日経平均CFDを確認すると20,369円とちょい上で戻っている。これはCFD分の上昇を加味すると、前稿(52回目記事)で記した、9月22日(金)の高値20,481円(20369+130円=20,499円)を抜けてしまった! 本当に強い相場つきである。ここを抜けたいま、次に捕らえるは2015年6月26日につけた20,953円の高値しかない。※バブル崩壊後の高値は22,666円(終値)。
 北朝鮮リスクがくすぶる中、こうまで相場が強くなってしまうと、短期筋はすでにリカクを終えての平時の株価水準であることを鑑み、需給の観点からも、突如としてでてくるような大きなきっかけがないと相場急落の可能性は低い。海外勢の売買動向をみても(※詳細はテクニカルの項に譲る)、よくいわれるヘッジファンドによる「円を売って日本株を買う」形式のトレードが明確になっており、9月27日につけたドル円の「113.25円」がかなり重要になってくる。ひとたびこの大きなうねりができたいま、順調に節目をぶち破って、7月11日の114.51円に接近するとともに、大相場になる可能性も視野に入れておきたい。
 これを後押しするように米投資銀行・JPモルガンは、「2018年に関してはアメリカの債務縮小、利上げにも負けず、世界の中央銀行からの資金(マネー)はまだ増えていき、その後数年間は、同水準での流動性が確保されるだろう」と述べている。…その海外勢が9月から何を買っているかというと、景気敏感株(エネルギー・金融・自動車)であり、売っているのはディフェンシブ銘柄(ヘルスヘア・電力など)である。金融に関しては前稿(52回目記事)でメガバンクを取り上げることができ、いいタイミンングで紹介できたと思う。現段階では「大型株ゆえに、まだまだ長いラリーになる」と期待している。
 日本に関しても25日安倍首相は、衆議院解散に先立ち、2019年10月からの消費税増税を表明したうえで、「2兆円規模の経済対策を策定する方針」だと発表した。中身は「幼児教育の無償化など教育の負担軽減、待機児童の解消など具体的な推進策を盛り込む」とあり、選挙までに関連銘柄が再度、動意づく可能性が高い。
 懸念点は、衆議院選挙での「小池旋風」か。先週末から衆議院選挙関連の世論調査が始まり、比例区での投票動向の数値がでてきているが、読売新聞(自民34%、希望19%)毎日新聞(自民29%、希望18%)、共同通信に至っては(自民24.1%、希望14.8%)とかなり接近している。現在の議席数を確認すると自民党は286議席だが、いまのところ30議席以上落とす可能性が濃厚な気配だ。このままでは安倍首相が目指す、改憲に必要な3分の2の議席数には遠く及ばないことはいうまでもない。48回衆議院選挙の改選数は465議席で、過半数は233議席。仮に54議席落とせば過半数割れとなり相場は大波乱を呼ぶが、世論調査通り30議席でも落とそうものなら相場に暗い影を落とすだろう。
 現在、小池都知事は現職を続けると明言しているが、このモンスターは手ごわい。おそらくは自らが出馬することで自民を過半数割れに追い込めるのか? そもそも都政を1年で放り投げたら非難ごうごうなのか? を独自調査などで確認しているのであろう。そういう意味では東京都議会定例会が閉会する5日(木)、6(金)には選挙動静に気を払いたい。
 さてそろそろ今週のストラテジーに移りたい。今週はすべてにおいて9月27日につけたドル円の為替水準「113.25円」に注目したい。これをみごと奪回しにいき一気に大相場となるか? 奪回できない場合も、高値もみ合いで好地合いなのか? そうなったときに資金が回ってくるのは、いつも通り好業績小型株なのか? それとも出遅れマザーズ銘柄なのか? 読者諸兄におかれても、ぜひ為替水準を気にしていただき、円高になってきたなと感じたら、すばやくロスカットをするくらいの気持ちで買い参戦して相場を楽しんでほしい。
 筆者は、相変わらず日経レバ2倍(1570)の空売りと、VIX指数(1552)を丸焦げ?火だるまの状態で保有しており、日経の下げに強いポジションであることから、これまで挙げていた注目銘柄の中から出遅れている1Q好決算銘柄を買いにいくだろう。為替がこの水準でキープできていれば10月中旬には、業績上方修正が出始まることを期待して!

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  • 2017/09/25
  • 執筆者: Yamaoka (12:44 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(9月25日〜9月29日)&MY注目銘柄」(第52回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は20,296円となり、先々週の+635円には及ばないものの、+386円の猛烈上昇となった。そして土曜朝の日経平均CFDをみると20,326円とちょい上で戻ってきており、先週は実質+416円もの大幅上昇となったわけである。ちなみに金曜日の高値である20,481円は、たいへん重要な節目となる。ここを抜けると6月26日につけた20,953円の高値しかない。※バブル崩壊後の高値は22,666円(終値)。
 日本株の先行指標であるNYダウをみても、まっすぐ右肩上がりのチャートを描いて史上最高値を更新し続けており、これだけみれば日経平均株価も後追いしそうではある。ナスダックに関しては、史上最高値まで51ポイントと迫っているものの、チャート的には早く上に抜けきらないと2番天井の形成となり、上値が重くなりそうにもみえる嫌な形だ。
 さて、先週の筆者の立ち回りを振り返ると、前回の本稿に書いたが週明けとなる火曜日に、先々週の金曜日の売買代金の盛り上がりを日経平均の初動と捉えて、泣く泣く「日経レバレッジETF(1570)」の空売りと「国債のETFVIX(1552)」を3分の1ほど損切し、「三井住友フィナンシャルG(8316)」と「ウェーブロックHLDGS(7940)」、「長野計器(7715)」を購入した。三井住友FGに関しては、9月末の高配当狙いでの買い需要と、売買代金の盛り上がりをみての打診買い、それ以下の2銘柄については、今回の会社四季報(秋号)で売上・利益ともに増額されているにもかかわらず出遅れている、と考えたからである。結果はというと、日経平均が上値を伸ばし、VIX指数は下に向かっていることから、損切りに関しては成功。ただ買ったほうは三井住友FGは堅調に上値を伸ばしたものの、以下の出遅れ2銘柄は少し下がってしまっている。三井住友FGに関しては短期売買を考えておらず、下記2銘柄に関しては、10月いっぱいまで上方修正を待つスタンスで、引き続き期待したい。
 さて、今週のストラテジーをどう考えるか? は非常に難解である…。北朝鮮と米国の罵り合いは、日を追うごとにエスカレートしており、ふとしたはずみで図らずも有事!となり、これだけでも日経平均は火だるまになるが、さらには米国VS中国・ロシアの大国同士のにらみ合い、となる展開もありえるからだ。よってここからは、「企業業績も堅調だから、上方修正ラッシュを期待した買い一辺倒で、ロングで持ち越したほうがいい」なんて、口が裂けてもいえない。そんなことしたら、並みの神経の投資家では不眠症に陥ること請け合いである。
 ただ、まともに推移するなら9月末中間決算の配当権利落ちを前にして、週明けの25日、26日までにさらなる空売りの買い戻しが進む展開があるとみたい。幸い、週末には北朝鮮による目立った挑発行為はなかった。また、9月末は通常、国内機関投資家の決算月のため弱くなることが多いとされるが、ここまで来たら配当は取っていくと考えるのが普通。ということは…不安なのは、むしろ配当権利落ち後の27日から…。27日以降は配当落ちを埋めるほどの買い需要があるかどうか、そして売買代金には気を配り次の投資スタンスを決めたい。
 そして日本の選挙についても。選挙期間中の1ヵ月間(9月20日〜10月20日)の日経平均株価の過去の推移をみると、1990年以降で8勝1敗、上昇率は+3.25%だったという。そしてちょうどこの期間は、中間決算を控えた企業による、上方修正が出始めるタイミング。1Q決算では、約3割の企業が最高益となり、112社が通期の業績を上方修正しており、1Q決算でこれほどまでに上方修正があった以上、中間決算でさらなる上方修正IRがでるのが普通の考え方であり、大いに期待できるところ。これを裏付けるように9月5日、野村証券は2017年度の経常利益予想は、前期比、従来予想の11.1% →16.3%と修正し過去最高益を見込む、と報じた。年度を通じて「電機・精密や自動車、化学」などの業種がけん引するとのことだ。以前の本稿では、別のレポートをもとに1Q決算時点では、全体で+10.5%の増益予想だと記したが、いずれにせよさらなる上方修正予測となる。
 現在9月22日現在の日経平均のEPSは1414円、日経平均PERは14.37倍(日経平均CFDで計算)。仮にこのEPSが1450円ともなれば日経平均のPERは14倍ジャストとなり、平時であれば日経平均のPERは14倍〜16倍を推移するのが常であることからここから下に株価が動く可能性はかなり低いといえる。近年の日経平均のフェアバリューはPER14.9倍だと考え、日経平均は21,605円が妥当だということも付け加えたい。
 最後に、来週の週明け25日には、米国の「税制改革骨子」が発表される。これまで何も経済対策で目立った貢献ができていないトランプ大統領ではあるが、この政策に関しては共和党の主要政策であることから先行きが明るい。この法案1つさえ順調に成立すれば、その後に控えるオバマケア代替法案、インフラ投資に弾みがつくと考えられ、大いに期待したいところだ。
 長くなったが、今週は北朝鮮の挑発行為により、絶望的な相場環境を迎えたとしても、長期で期待できる銘柄のうち、いま買っておきたい銘柄だけ購入するのがよい週だと考えている。筆者にとっても、いまここで長期的に注目したい銘柄があるので、以下の注目銘柄の欄に記載させていただきたい。

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  • 2017/09/19
  • 執筆者: Yamaoka (2:53 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(9月19日〜9月22日)&MY注目銘柄」(第51回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 まずはお詫びから…。先週の本稿では、「今週に関しては週明け以降、何かの材料がでて楽観モードに変わる、という見通しをたいへん立てづらい週」と断定的に書き、他にも不安ばかりを煽る偏った記事となってしまったこと…自らの不明を恥じるとともに深くお詫びをさせていただきます。
 まさか週明け早々からギャップアップして始まり、金曜日には日本上空を飛来するミサイルが発射されたにもかかわらず、地合いが好転することがあるとは、先々週の9月10日(日)時点では考えてもいませんでした。
 ただこれまで、こうまで相場観が間違っていたこともなかったと思います。引き続き己の相場観を磨いて精進していく所存ですので、引き続きご愛顧を賜れれば幸いです。
 さて、先週が週を通して堅調だったのは、週初の月曜日からヘッジファンド勢が空売りの買い戻しをおこなったことに起因している。手口をみると、クレディ・スイスとモルガン・スタンレーなどは週明けの月曜には空売りの買い戻し(リカク)に動いたことが分かっている。この2社は、翌日の12日(火)の午前7時すぎに採決された、国連決議「国連安保理での追加北朝鮮制裁案採決」が比較的温和な内容でまとまることを、理解して先回りしたのだろう。ただただ、ヘッジファンドの嗅覚に敬意を表したい。
 筆者といえば、この採決を受けて北朝鮮が、主だった反発をしなかったことを意外に思い、火曜の引けの段階まで様子をみて、「ああ、採決の内容がマイルドになったのは、アメリカが中国・ロシア側に対して一方的に譲歩したのではなく、北朝鮮のこれ以上の蛮行を控えさせる算段が、中国と北朝鮮の間で整ったということなんだな…」と解釈し、売りと買いがニュートラルの状態であった資産水準から、買いを増やすことにした。
 ところが水曜日の段階で、北朝鮮によるミサイル発射の兆候の速報が出始めたため、「これは昨日の判断をミスったのか?」と自問自答するはめとなったが、それでも北朝鮮の精一杯のブラフなんだとポジションを変更することなく、金曜日の朝を迎え、寄り前に北朝鮮のミサイル発射のニュースとともに、金曜の寄り付きでまた日経レバレッジETF(1570)の空売りを増やしてしまっている。このポジションは、自らの判断が誤っていることがはっきりしたので、火曜日に損切することになるだろう。
 結局アメリカは、北朝鮮問題ごときで、ロシア・中国と事を荒立ててることは避け、強硬姿勢を貫くことなどは考えてないということなんだろう。トランプ大統領はあまりにパフォーマンスが上手なため、その真意をつかむことが非常に難しい…。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。テクニカルの項で後述するが、東証1部の出来高が明確にリスクオンとなったのは、金曜日だったことは重要だ。ということならば、これから実需の買いが入ってくるのか? ところが本日月曜日の22時35分の段階で日経平均CFDは20,092円。為替はドル円で111.45円となっている。…となれば海外勢の買い遅れた向きが、運用のため買わざるをえなくなっていることも鑑みて、今週は日経平均株価がどこまで上昇するかは未知数だとしても底堅くなり、好地合いとなることは間違いないといえるだろう。ここからは、9月末の中間決算での配当落ち日となる「26日」までは強いと考えざるをえない。
 また、9月28日の臨時国会で、安部首相が衆議院の解散総選挙に打って出るとの報道がでており、10月22日or29日の投開票が本命視されていることから、紆余曲折があったとしても、選挙直前に日経平均株価のピークを迎える可能性が極めて高いと推察される。
 北朝鮮がこれほどまでに猛威を振るうならば、自衛隊を合憲とするための9条改正をめぐる議論も国民の理解を得られやすい。また、選挙のためのリップサービスが過剰に出るだろうから自民党が過半数割れする可能性は極めて小さいとの見方もある。
 ただ、ここからは日経平均株価の戻り売り圧力が強いことも頭に入れておきたい。今年に入ってからの日経平均株価の価格帯別売買動向をみると、19,900円〜21,000円までの累積売買代金は78兆円と突出して多い(※次位は19300〜19500円の58兆円)。総選挙までに、この水準は抜け切る可能性が高いと考えるが、今週、明確に抜け切って上を目指すかといわれればうーんと唸ってしまう。そもそも6月18日につけた日経平均株価の高値20,318円の時点から、米国での経済対策は遅々として進んでおらず、我らが日本に至っても、安倍内閣のやろうとしているのは憲法改正であって根本的に経済対策ではない。
 …となると狙っていきたいのはマザーズ市場となる。この理由は、テクニカルの項に詳細を記すが、日経平均が高値でのもみ合いの好地合いが続くならば、現在、売買代金が陰の極にあるマザーズ市場の出遅れ感がクローズアップされて、循環物色となる日が近いと考えたい。
 また、今週のビッグイベントFOMCでの「資産縮小計画」は5月のFOMCで発表済みで、12月の利上げの有無が焦点となるが、どう転んでもそれほどの波乱を呼ぶことはないだろう。そしてイエレン議長が会見のなかで利上げに前向きな姿勢を示すのならば、メガバンク(※特に「三菱UFJ」(8306)は非常に魅力的な存在であることも忘れずにいたい。

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  • 2017/09/10
  • 執筆者: Yamaoka (9:57 pm)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(9月11日〜9月15日)&MY注目銘柄(第50回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 いやー、先週もメンタル的にたいへんハードな一週間であったかと存じます。筆者は、現在下げがきつくなってきた「ラクオリア創薬(4579)」と「そーせい(4565)」を保有しており、幸いにも人気化してくれた「安永(7271)」が収益に貢献してくれたものの、木曜日に簡単にふるい落とされてしまったこともあり、資産は9月8日(金曜日)をピークに下がってしまいました。…しかし、資産を守るために注目している、日経ダブルインバース(1357)とVIX(1552)については再考の余地がありますね…。こういった銘柄を資産の半分程度保有していても、完全なヘッジができているとはとても思えず…ただいま真剣に個別銘柄の研究に勤しんでおります。
 しかし個人的な資産うんぬんよりも、こうも下げ止まらない日本の株価を見ていると厭世的な気分に陥らざるをえないようで、筆者は金曜日いっぱい頭痛が収まらず(肩こりと眼精疲労からきている?)、相場の情報収取にも支障をきたす状況でした。株式投資という仕事は、ほんとうに大変な職業だと改めて感じております。読者諸兄におかれましても兼業投資家の方が多いかと存じます。ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
 さて、先週金曜日の日経平均株価の終値は、19,275円と先週末比416円の大幅マイナスとなりました。この大幅下落の発端となったのは、3日(土)に行われた北朝鮮の核実験。8日のECB理事会以降の急激な円高の流れも注視しなければならないが、先週に関しては為替と日経平均株価との連動性が薄く、ヘッジファンドなどによる為替の売り仕掛けが極まった形なのだろうと解釈しています。こういった悪地合いのなか、土曜の朝の日経平均CFDは、ドル円107.32円、CFDは19,090円まで売られた後、19,303円と金曜引け値よりも小幅なプラスで戻ってきていることは週明けの相場について自信につながる、と思います。…ただ、今週明けからガンガン買いにいくのはまだ早いようです。
 というのも、11日(月)にも採択が見込まれる予定の「国連安全保障理事会による北朝鮮に対する追加制裁決議」を終えての相場の反応をみなければ始まりません。ロシアと中国は、今回の追加制裁(石油・液化天然ガスの全面禁輸、金正恩の海外資産凍結、渡航禁止など)を含む厳しい内容には与せず、対話を重視する姿勢を再三強調しており、そもそもこの状況で予定通り11日に採択にもっていけるのか? また北朝鮮の反応はいかなるものになるのか? 不安は尽きません。また、ここまで制裁の内容が濃くなってくると、もはや米国と北朝鮮をめぐる緊張ではなくなってくるという側面もあるようです。中国は北朝鮮と軍事同盟を結んでおり、その動向を逐一掴んでいるようで、仮にアメリカが北朝鮮の軍事施設を爆撃しようものなら、中国とアメリカのにらみ合いの事態が始まり、株式市場は完全なリスクオフを迎えると思われます。ロシアはロシアで、北朝鮮の独裁社会主義体制が崩壊することは自国へのダメージが大きいと考えているようで、有事となれば北朝鮮(中国)側につくこと請け合いです。
 それと、もう一つたいへん気になっているのは、安全資産の代表格である米国債券、そして金への資金流入がとまらないことです。これらが明確に止まる兆しがでてこないと、高値圏であるといわざるをえない米国株が調整志向を強め、結果、日本株が総崩れになる危険性があります。今週は米国のメジャーSQ週であり、水曜日までのヘッジファンドなどを絡めたNYダウ(横写真)の動きに要注意!だと考えています。
 不安ばかり煽っておいて恐縮ですが、今週のストラテジーに入らせていただくと、今週に関しては週明け以降、何かの材料がでて楽観モードに変わる、という見通しをたいへん立てづらい週です。今週の材料として期待できるのは、週明け月曜日に出ると思われる共和党の新オバマケア代替法案。これが民主党の理解を得られるようだと、米国の法人減税とインフラ投資が見通せるようになるので期待したいところです。
 しばらくは、出来高がドーンと盛り上がって上昇するような、反転の兆しがでてくるまではディフェンス重視で、買い場到来のタイミングまで、資金の余力を確保するのが一番大切だと考えています。

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  • 2017/09/04
  • 執筆者: Yamaoka (12:14 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(9月4日〜9月8日)&MY注目銘柄(第49回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は、19,691円と先週末比238円高と力強い上昇となって引け、米8月雇用統計、ISM製造業景況感指数をへて、土曜の朝の日経平均CFDは19,696円と小幅なプラスで戻ってきている。29日の火曜日には北朝鮮によるミサイル発射の影響を受けて、日経平均先物は一時19,273円、ドル円は108,27円まで下がり肝を冷やされたが、日経平均株価の7週連続下落はまぬがれた形だ。
 さて、先週の筆者の売買を振り返ると、木曜日の寄り付きでメガバンクの出来高が急増したのをみて、「三菱UFJ」(8306)に打診買いを行い、金曜日には寄り付き前の8時半にマザーズの主力銘柄である「そーせい」(4565)が、アルツハイマー病の治療薬M4で1相を開始する、とのIRとともに出来高が膨れ上がったのをみて、寄り付き直後に追加購入をしている。この売買の背景には筆者が最も懸念していた第19回「中国共産党大会」が、当初想定していた9月末ではなく10月18日開催と先になったこと、また米国の「債務上限の引き上げ法案」について、大型ハリケーン・ハービーがテキサス州に飛来したことにより、経済損失が過去最高になるとの報道がでており、この法案に反対できる状況ではないだろうとの考えから行動に移している。
 と、ここまでは過去の話…。本来ならば、今週はある程度の強気スタンスを貫きたいところであったが、一寸先は闇とは、まさにこのこと。9月3日の日曜の昼下がり、北朝鮮は「核実験」(※しかも恐れていた水爆)を行い、3時半から行われた北の記者会見では「ICBMの弾頭に水爆を搭載する実験に成功」と強調している。現時点(※同日19時半現在)で、アメリカ側からの目立った反応はなし。アメリカ本土に到達する可能性があるICBM(大陸間弾道ミサイル)と、それに搭載できる核兵器の開発は、アメリカにとって、容認できないレッドラインだという報道は以前からでており、アメリカの反応がはっきりしない今、週明けの相場が不安でならない。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。仮に、週明けが落ち着いた反応(※5日移動平均線は19,531円)だった場合でも、9月9日の北朝鮮の建国記念日を前に、強気ポジションは控えたほうが賢明だろう。米国が今回の核実験に対して行動を起こさず、強い抗議にとどめた場合、北朝鮮は建国記念日の式典を前にして、弾頭をつけたICBMの発射実験をするなどして、「核弾頭付きのICBMの保有宣言」でもしかねない。北朝鮮の目標は明確なため、なおさらそれを阻止しようと、米国が行動に出るのが怖い。
 また今月末は国内金融機関の決算月でもあり、例年9月は地合いが悪いのが定番。こういう悪い相場環境の中控える、週末金曜日のメジャーSQに関しても、火曜、水曜日のヘジファンドなどによる売り仕掛けには要注意だろう。海外投資家は、例年レイバー明けの9月5日(火)から市場に戻ってくるのが通例であり、9月の相場趨勢を占う意味において、週明け火曜日の反応はたいへん重要になるとも感じている。
 現在は、資産を守るためにしっかりと売りポジションを資産の半分程度保有し、行き過ぎた下落の際(テクニカルの項を参照)にはうまくリカクをして待機資金を作りながら、おそらくやってくるだろう10月以降の年末ラリーに備えるべきであろう。とにかく2017年度の日本企業のファンダメンタルズは本物であり、現在の株価はどう考えても評価が足りないことは明白なのだから!(※今週の注目銘柄は2銘柄!)

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  • 2017/08/28
  • 執筆者: Yamaoka (3:20 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(8月28日〜9月1日)&MY注目銘柄」(第48回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は、19,453円と先週末比17円安と小幅な下落、土曜の朝の日経平均CFDは19,459円と小幅なプラスで戻ってきている。先週までの日経平均株価はというと、これで6週連続の下落となり、これは3年7ヵ月ぶりとのこと。
 …ということは、今週は月曜日に関しては、ジャクソンホールシンポジウム前で様子見気分が広がっていたことを考えてみても、イベント通過によるアク抜けで上昇し始まる可能性が高いとみている。今週は、米7月個人消費支出&コアPCEデフレーターや、雇用統計など重要経済指標があるが、大きな波乱になる余地は小さく、特に相場に波乱は起こらないと考えている。すでに市場の視線は9月20日のFOMCに向かっているはずだ。 
 とはいっても日経平均の大幅上昇は望み薄。よくて週間で100円上がるくらいのイメージだろうか。とくに大型株に関しては期待できない。海外投資家は、例年レイバー明けの9月4日(月)から市場に戻ってくるのが通例であり、今週もまた出来高の乏しい夏枯れ相場継続となる可能性が高い。…となると好地合いのなか、動くのはマザーズ銘柄や、好業績小型株となるか!?
 ただ、来週以降になると、油断はまるでできない。米国では9月初旬から議会が再開されるに伴い、トランプ大統領は9月末(※予算上は9月末が年度末)までに2018年度予算を成立させなければならないが、目途が立っているという報道は皆無だ。ツイッターで共和党の重鎮である上院のトップ、マコネル院内総務と、下院トップ・ライアン議長に対する批判を繰り返し、「政府機関が閉鎖されようともメキシコ国境に壁をつくる」とのたまう狂犬ぶり。この男に国を委ねたアメリカ人は自業自得だが、悲惨だ。
 お次は、10月半ばには法案を通さないと米国債のデフォルトを招く「債務上限の引き上げ法案」。米国では政府の発行できる国債に上限があり、毎年議会での承認が必要なのだが、いままでは恒例のプロレスが繰り広げられるだけに過ぎなかったこの問題も、こうまで共和党内に反トランプ勢力がいるとなると、どうなるかわかったものではない。よって、9月以降はVIX指数(1552)の買い持ちを強くオススメしたい。
 ここから9月相場の波乱要因を以下に挙げたい。(1)北朝鮮リスクに関しては9月9日の「建国記念日」近辺で行われる可能性が高い「核実験」や「長距離ミサイル発射」が怖いところだが、ここまでの展開をみると北朝鮮にはアメリカと戦争をする気はないようで、この問題に関してはだいぶ峠を越した感が漂ってきた。(2)9月20日には米国の金融政策を決定する「FOMC」があるが、イエレン議長は現段階でなんの示唆もしておらず、保有資産(米国債)の縮小に着手するか? 始めるのならどれくらいの量の縮小ペースなのか? さてまた利上げをするか? については、相場に織り込めておらず、結果が出たときに市場がどう反応するのかは予測しづらい。資産の縮小を始め、為替が円安になったとしてもアメリカ株が大崩れとなれば日本市場も引きずられるに決まっている。(3)最後に一番の不安要素として、9月中に予定される「中国共産党大会」を挙げたい。この後、相場がどう動くかは、習近平にもわからないはずだ。とりあえず中国株に関しては相当なネガティブ要因なのは確かだろう。この大イベントを通過するまでは、買い一辺倒の投資スタイルは厳禁だ。
 ここからは、きたるべき9月の波乱相場に備え、売りポジションを資産の半分程度保有し、行き過ぎた下落の際(テクニカルの項を参照)にはうまくリカクをして待機資金を作りながら、おそらくやってくる10月からの年末ラリーに備えるべきであろう。とにかく2017年度の日本企業のファンダメンタルズは本物であり、現在の株価はどう考えても評価が足りないことは明白なのだから。(※今週の注目銘柄は2銘柄!)
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  • 2017/08/21
  • 執筆者: Yamaoka (12:09 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(8月21日〜8月25日)&MY注目銘柄」(第47回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 8月14日(月)の寄り前の日経平均CFDは、北朝鮮の有事懸念がピークに達し19,400円割れまで下落し恐怖のピークを付けたが、寄り付き前のAM8時54分に外電で「北朝鮮がグアム沖ミサイル発射をいったん取りやめる意向」との速報がでるやいなや一気に緊張が緩み、買い戻しが優勢になった。その後も先週は、週を通して有事懸念がスッキリしなかったためか日経平均は横ばい推移をし、1週間を終えた、と思ったら金曜日の深夜PM11時前に、15日にトランプ大統領が発した「白人至上主義団体を容認したような発言」が再び政治的混乱を呼び、白人至上主義者で影の大統領とも噂される「バノン首席戦略官」の辞任が伝わると、日経平均CFDは19,325円をタッチし大波乱になったわけだ…。
 しかしまぁトランプ大統領は、自らの発言の影響力を踏まえた発言ができないものか? またもやトランプ発言が株式市場に津波を呼んだわけだ。これで、側近中の側近と呼ばれたフリーパス首席補佐官、スパイサー報道官、政策の提言者・フリン補佐官、そして今回バノン主席戦略官と、中枢メンバーはことごとくいなくなった。これでペンス副大統領が辞任となったら、本当の暴落となるところだが…。
 ただ、現在はこれに北朝鮮のミサイルの脅威が絡んだ複合的な要因で、NYダウは22,000ドル台から下離れて21674ドルまで下落しているが、基本はNYダウが高値圏だと噂され、これ以上の上値が乏しいと感じた向きによる「利食いの言い訳」にされている可能性もある。そう、NYダウが高値圏なのは衆目の一致するところで、現在は8月8日の22,179ドルを高値にしてたった2.3%の小幅下落しかしておらず、出来高が集中する21,300ドルで下げ止まらなければ、9月の中国共産党大会まで、まったりジリ下げの相場付きになる可能性もあり嫌な気配…。
 よって今週のストラテジーとしては、まずは21日(月)からの米韓合同軍事演習が始まったあとの北朝鮮の対応による相場付きを見て判断するしかないわけだが、トランプ大統領の求心力と支持率もそうとう落ちているようで、支持率が30%あたりまで落ちるとなれば、さすがのNYダウも下げを余儀なくされるだろう。逆に短期で混乱が収束するのであれば、25日(金)のジャクソンホール前に「打診買い」は良い判断となる。25日のジャクソンホールでのイエレンFRB議長の講演が終わるのを待っているファンド勢は多いと思われるので、イベント通過で上げだす可能性も捨てきれない。損切りラインをしっかりとって短期的に下げ過ぎた日本株を買ってみるのは良いかと思う。
 また国内機関投資家は、お盆明けの今週から復帰するので、下値を拾いだし日経平均の下値が堅くなるかどうかは注目して見ていきたい。海外投資家は、例年レイバー明けの9月4日(月)から市場に戻ってくるはずで、あと2週間は大きく上げる可能性がない、といった見方もできる。
 現在、9月いっぱいまでのイベントで注目しているのは5年に一度のビッグイベント「中国共産党大会」。中国は、このイベントまではメンツをかけて株価を守ってくるが、現在の中国は過剰な生産投資が横行しており、債務の圧縮は不可欠であるとの見方で一致している。現在は共産党大会の前段階となる、重要政策・人事に向けての地ならし「北戴河会議」が開催されようとしている。これについては非公式会議のため情報が入ってこない可能性があるため、中国の株価動向についてはいつも以上に神経質にみておかなければならない。
 最後に日本企業の4-6月期決算の情報をまとめる。東証1部主要銘柄841社の今期純利益予想は5月時点の会社発表で5.9%増と見込んでいたものの8月の決算を終えて純利益予想を10.5%増に上方修正! 1Q決算でこれほどの通期上方修正ラッシュはあまりお目にしたことがない。また、昨年は期初の5月時点で9.8%増を見込んでいたものの終わってみれば12.3%増で着地! もちろんまだ予断は許さないが、世界の景気が落ち込まないのならば、今期は昨年実績の12.3%を上回る増益で終わる期待ができそうだ。1Q決算の好調を受けて現在の日経平均EPSは1414円。また全体的にも、決算を終えた1582社のうち、約3割の417社が最高益となり、112社が通期の業績を上方修正している。
 最後に備忘録を。なんらかのショックが起こり、株価が動揺をみせたとき、日経平均の下値に関しては、PER14倍を下回ることはマレであることを踏まえ19,796円(現在eps1414円※8月18日)を意識しておきたい。これを下回るほどの急落は、基本は買いで入れば報われるのがこれまでの経験則だ。フェアバリューであるPER14.9倍で考えれば、日経平均は21,069円が妥当だということも付け加えたい。
 来年に入ると2018年度の業績予測が出てくるが、2017年度がこれほどいい見通しであれば2018年度はさすがに弱くなることも想定される。加えて黒田日銀総裁の量的緩和金融政策とETF買いの見直しが出てくる恐れもある。今年買いでしっかり稼がないと、来年はより難しい相場つきになる恐れがあるので、ここでしっかり資産を積み上げていきたい!
う。(*以下に、今週の注目銘柄2つ!

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  • 2017/08/07
  • 執筆者: Yamaoka (1:10 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(8月7日〜8月10日)&MY注目銘柄」(第45回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 週末金曜日の日経平均株価の終値は、19,952円で引け、先週末比8円の小幅下落となった。ところが同日夜にアメリカの雇用統計が発表されると、これが好感され、翌日の日経平均CFDは20,048円と、しっかり高く戻ってきている。NYダウは9連騰で史上最高値奪取の67ドルの上昇だ。筆者は、「雇用統計に関しては、これまで出てきた以上のサプライズはない。平均時給も突然伸びることはありえないだろう。ならばNYダウは高値圏なので下落する可能性のほうが高いはず!」と、日経ダブルインバース(1357)をかなり大量に買い込んで(※日経平均の動きの2倍の動きをします)しまったから被弾した形だ。――ただ、ここからの日経平均の上値はそれほどあるとも思えず、そう悲観してもいない。しかし、NYダウにここまでの値動きをみせつけられると、日本人ではなくアメリカ人に生まれていればそろそろアーリーリタイアできてたかな…、なんて夢想せずにはいられない。そんな甘くないだろうが…。
 さて、今週の日経平均の見通しに移りたい。週初こそ、雇用統計を受けた株高になると思われるが、安倍総理が週末の番組で「デフレ脱却できれば予定通り、2019年10月に消費増税する」と発言したのは株価にマイナスだろう。この発言に関する安倍総理の真意はわからないが(内閣改造絡みでの所信表明?)、黒田日銀総裁はインフレ率2%上昇の達成時期を「19年ごろ」とつい先日1年先延ばしにしている現状で、何の意味があるというのか? 賃金の上昇の道筋がしっかりみえてきた段階での発言ならば理解できるのだが…。
 また、今週はマイナーSQ(10日)週である。SQ週は波乱になりやすく、今週の月曜後場、火曜などは警戒したいところだ。
 日経新聞の報道によると、8月4日時点、2017年4-6月期の1Q決算が終わった企業の7割が純増益となっており、前年同期比では43%の増益だという。2018年3月期本決算企業の純利益見通しは前年比9%増の見通しとなっている。この数字は、直近までの見通しをまた上回ってきているが、1Qの数字に関しては、これぐらいの上振れ観測では、市場全体を盛り上げるには至らないだろう。1年はまだ始まったばかりで、この1Q期間に関しては業績よりも未来を照らす「政策」のほうが、株価には効く。
 ただ、その経済政策を担う、米国議会は8月いっぱい休会となっており、トランプ大統領は2週間の休暇に入ったのでそれも望み薄。あとは内閣改造を終えた、第3次安倍第3次改造内閣からなにか日本独自の経済浮揚案でもでればサプライズだが、いまのところその兆しはない。
 よって今週、注目すべきは、日経平均の大型株ではなく、新興市場のマザーズ銘柄となる。テクニカルの項に後述するが、8月1週目の売買代金は4454億円と先週比1257億円の大幅減少で、1日あたりの売買代金は891億円と、ほんとにうっす〜い商いとなってしまっている。ここまで売買代金が落ちたことも少なく、逆に海外勢の売り圧力もなくなってしまっている状況だ。こうなってしまえば、あとは売買代金が盛り上がり始める「初動」をとらえてうまくインしたいもの。ただ、新興市場の決算は今週に出るところが多く、まだ慎重な立ち回りが必要だろう。今週もう1回暴落して、マザーズ指数1000ポイントがみえてくるころが仕込み時となるとみている。注目銘柄に関しては、まとまりしだい出していく所存だ。
 今週は甲子園の開幕となっており、夏休み相場真っただ中に入る。例年この期間は薄商いであるし、トランプ大統領も休暇中だということなら、お休みモードで英気を養うのもよいかと思う。個人的には8月いっぱいは、日経ダブルインバース(1357)をもちっぱなしで、手堅く臨む予定だ。

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  • 2017/07/31
  • 執筆者: Yamaoka (1:04 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(7月31日〜8月4日)&MY注目銘柄」(第44回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週までの相場を一言で振り返ると、「膠着感の極めて強い相場」というほか形容しようがない。そしてその流れが、今週変わるか!? についてはものすごく見通しにくいのが現状だ…。
 確実なことは、ヘッジファンドなどの投機筋が、円を大量に売ったポジションを持ったまま、円高に振れてしまっていること(テクニカルの項にCFTCのポジションを記載)。ここからはヘッジファンド勢の損きり買戻しの動きがでて、さらなる円高を迎える可能性が極めて高く、日本株にとって、大きなマイナス要因となる。
 そして日米ともに決算が良い!ということはかなりの部分織り込まれているようだ。大きなポジティブサプライズだったFA関連の「安川電機」(6506)などに関しても、決算後、出来高が減ってきてしまっており、ガンガン上値を買い上げてステージを変えるような動きにはなっていない。アメリカに関しても、トランプ大統領が強力に推進してきた「オバマケア代替法案」が上院で否決され、返す刀で繰り出された「オバマケア撤廃法案」も否決…、議会ではなにもかも否決され機能不全に陥っている。
 その後、週末にでてきた「国境税の導入見送り」に関しては日本株にはポジティブだが、海外に生産拠点を移しているアメリカの小売業からの強い反対で取り下げる判断になったようで、本末転倒とはこのことだろう。
 今週は、雇用統計週であり、ほかにも重要指標が目白押しである。そのなかで筆者が最注目と考えているのが、1日(火)に発表される「米6月個人消費支出」と「米6月コアPCEデフレーター」である。両指標とも前月比0.1%以上の数値が発表され、物価が上向き、個人支出が伸びていることが確認されればまた利上げムードが再来して、円安パワーによる日本株押し上げが期待できる。逆にこの指標が予想を下回るようなことがあれば、日経平均の売りポジションを増やして、保有株のヘッジをオススメしたい。
 外国人は、例年8月に入ると夏休みに入ってしまい、市場のパワーが落ち、相場は弱含みとなるのが常だ。8月の日経平均株価は、本稿35回に記したように2000年から2016年までの17年間で▲2.05%だということも付記しておく。
 最後にいつもの備忘録を。なんらかのショックが起こり、株価が動揺をみせたとき、日経平均の下値に関しては、PER14倍を下回ることはマレであることを踏まえ19,544円(現在eps1396円)を意識しておきたい。これを下回るほどの急落は、買いで入れば報われそう。フェアバリューであるPER14.9倍で考えれば、日経平均は20800円が妥当だということも付け加えたい。
 いまは上下どちらかに動くのか見通すことが困難なため、勝負する時ではないと考えている。

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  • 2017/07/23
  • 執筆者: Yamaoka (11:44 pm)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(7月24日〜7月28日)&MY注目銘柄」(第43回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の深夜、為替が1ドル111円から110円近辺までゆっくりと重力に引っ張られるように下がっていく中で、日経平均CFDは19,979円と崩れることなく引けた。丑三つ時には110円割れを何度も試すような攻防戦が繰り広げられたことを考えると、日経平均先物の動きは、非常に頑強だったといえよう。為替は、1円の円高になるとこれまで日経平均を200円〜250円は余裕で押し下げてきた…にもかかわらずだ。これはいったいどういうことだろうか?
 この動きは「ドル建ての日経平均株価」に現れている。円建ての日経平均株価は、金曜引け後121円下がったが、ドル建ての日経平均は後場に179.62ドルで引け、その後先物取引で179.81ドルと小幅ながら値上がりして終わっているのだ。ようするに日経平均の弱含みの原因は明確に円高(為替)だということで基調は強いといっていいだろう。
 この為替の円高の原因の1つと考えられるのが、トランプ大統領が推進していた「オバマケア代替法案」が完全に頓挫したこと。17日深夜には、身内共和党からの造反者が4名いることがはっきりし、同法案が可決する可能性はなくなった。
 なんども書いているが、この法案と各種景気対策はセットであり、今後のトランプ大統領の経済施策は、かなりの制限をかけられたことになる。これで事実上、「トランプラリー第2幕」はなくなったと言えるだろう。これがかなりのドル安要因になったということ…。
 ただ、ユーロ圏は、先週木曜日のECB理事会で「金融緩和縮小を秋に議論する」というドラギ発言がでたように、ユーロ円での円高は解せないが…。
 もっとも―――21日現在、米企業決算はファクト社の調べによると19%の企業が決算発表を終え、今期6.6%の増益予想が→ 7.2%増益見通しに変わった、という。利上げ下の米国市場で企業決算が強い見通しであるのはたいへん心強い。日本企業もここまで小売りなど内需セクターの決算はイマイチだったものの、企業の為替想定レートをみると充分な円安水準ではあるため、輸出企業中心に好決算となる予測だ。
 為替に関しても、CFTC(先物取引)でみると、7月18日時点でドル円での売りポジションは126,919枚と、先週比で2円近く円高になったにもかかわらず前週の112,125枚よりも増えているのはたいへん気がかり…。だが、仮にヘッジファンドなどが、株価の売り崩しを頑張るなら、オバマケア代替法案がとん挫した、7月18日に暴落をしかけただろうとも思う。ヘッジファンドなどの投機筋も、日米の決算がよいと踏んでおり、この時期は売り崩せないのか!?
 さて今週のストラテジーに移ると、水曜日深夜にFOMCがあるものの、イエレン議長の記者会見がない回であり、とくにこのイベントで動意することはないだろう。とにかく今週・来週は企業決算がじゃんじゃんでてくるので、サプライズがあるような企業を早めに見つけて、来週の本稿の注目銘柄として紹介したいものである。今週も、先週に引き続き日経平均に関しては、引き続き小康状態で「閑散に売りなし」となる可能性がもっとも高いだろう。
 最後にいつもの備忘録を。なんらかのショックが起こり、株価が動揺をみせたとき、日経平均の下値に関しては、PER14倍を下回ることはマレであることを踏まえ19,530円(現在eps1395円)を意識しておきたい。これを下回るほどの急落は、買いで入れば報われそう。フェアバリューであるPER14.9倍で考えれば、日経平均は20786円が妥当だということも付け加えたい。

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  • 2017/07/17
  • 執筆者: Yamaoka (6:03 pm)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(7月18日〜7月21日)&MY注目銘柄」(第42回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は、20,119円と先週末比125円ほど高く引けて終わったが、金曜夜のNYマーケットでは為替相場に波乱があり、土曜の朝の日経平均CFDを確認すると20,045円と小安く戻ってきている。※日経平均CFDは、月曜PM4時現在、20.076円。
 そう…これは、金曜PM21:30に発表された「米国6月消費者物価指数(CPI)」がコンセンサスに届かなかったため、市場では「金利引き上げが遠のいた」との判断がなされ、為替が一気に円高(ドル安)に振れた結果である。また、この指標(CPI)の発表があると、2.336%近辺で推移していた米国10年物債権利回りも2.28%まで、一気の2.4%もの大急落! 
 しかし米国市場では、今年のさらなる利上げの可能性が遠のいたことを好感し、AM4:00頃になって米国10年物債権利回りが上昇を始めたのに呼応して上げ基調が鮮明になり、最終的には、NYダウが21,638ドル(+84.65)と史上最高値を更新、ナスダックも6313ドル(+38.03)と最高値付近まで上昇して引けた。ただ、残念なことに日経平均株価先物は、為替水準が1ドル113円まで戻らないどころか、112.53円と強含んだまま引けたことで、前述したように若干の下げがあった。
 さてそれでは、この動きを受けて、今週の米国株式市場はどう動くか? はたして為替(ドル安)と、米国10年物債権利回り(上昇)の動きがリンクしなかったことはミステリーなのか? それともどちらかが間違っていて、今週訂正する動きとなるのか!? 実際、同時刻に発表された「6月米小売売上高」の数値は、前月比−0.2%と悪く、米GDPの7割が個人消費だということを鑑みると、景気は弱いといわざるをえない結果…。また出来高も盛り上がりをみせないまま高値を奪取しており、けっして盤石の態勢で株価が上昇しているわけではない。
 今週の日本株式市場の動きはさらに掴みづらい。確かに日本も含め、世界中で景気回復の見通しがたってきているなか、米国・ユーロ圏は金融引き締めを志向し、欧米国の長期金利は上昇傾向。かたや日銀は、7日(金)に「金利水準を固定した指値オペ」を行い、長期金利の上昇を抑えている。わかりやすく、金利差の拡大がみられ、円安に向かいやすい状況だ。こうなると、今週は20日(木)の安川電機(6506)を皮切りに、決算発表が本格化する中、輸出企業には大きなアドバンテージとなるわけでこの業態は買いたくなる。直近6月発表の日銀短観をみると2017年度想定為替レートは108.31円となっており、先週の41回の本稿で述べたように、ここまでは2月本決算の小売り企業の決算(セブン&アイやファーストリテイリング)のたびに株価が暴落したが、大丈夫とみてよいだろうか!?
 今週のストラテジーとしては、NYダウ・日経平均に関しては、引き続き小康状態で「閑散に売りなし」、となる可能性がもっとも高いだろう。金曜夜の米国の長期金利は、「ここからの利上げがゆっくりだ」、ということを織り込んでなお、しっかり戻ってきたと考えられるため、前述した金利差の関係で、ドル円相場の「円高」は考えづらい。現在、IMMの通貨先物市場では「円」のショートポジションが11万枚にもなったとの記事があったが、しっかりとしたバックボーンに基づいた妥当な判断であり、この流れはまだ続きそうだ。
 今週に関しては、大きく動意があるとすれば木曜日の「日銀会合」。そして同日夜に開催されるECB理事会を受けて、欧米との金利差拡大が確認され、無事円安に向かえば日経平均にとってはプラスだろう。7月のSQ値は20,152円のため、5日線の20,119円とあわせて、この2つの数値を越えていけば上値は軽くなると考えるが、夏相場入りを控えてそれほど買い一辺倒では危険だとも考えている。基本的には、1Q決算を終えた株式相場は、材料で尽くしの夏枯れ相場となるのが常である。
 また、今週の小型株・新興市場は苦しいと言わざるをえない。先週の金曜日の引け後に出た「サイバーステップ」(3810)、「メディアドゥ」(3678)などの新興企業は、週明け、悪決算暴落となる可能性が高く、決算を控えた小型、マザーズ銘柄などの人気株への飛び火が心配だ。
 また世界的な株式市場に、狼煙(のろし)が上がるとすれば、医療保険制度改革「オバマケア代替法案」の採決が可決に向かうシナリオ。当初は今週17日の週に予定されていたが、マケイン上院議員の手術の影響で、来週の24日の週に先送りされたもよう。現在の状況は、否決→廃案の流れがコンセンサスだが、この延期の時間をうまく使い、逆転でこの法案を通せるようだと、強い「トランプラリー」がまた戻ってくる―――――。8月3週目に米国国会は休会予定とのことで、2週目までの動向に注目したい。

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  • 2017/07/10
  • 執筆者: Yamaoka (2:00 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(7月10日〜7月14日)&MY注目銘柄」(第41回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は19,994円と、先週末比36円安となったものの、土曜の朝の日経平均CFDは20,045円と小高く戻ってきた。
 筆者は、先週40回目の本稿で記載のとおり「日経平均は軟調になる」とシナリオを組み相場に臨んでいたため、上下に揺さぶられ方向感のない相場付きにはたいへん閉口した…。とくに北朝鮮ショックのあった翌日の7月5日には「このショックが起こり下がらないのなら、一回利益確定して、また売り直す機会を探るか…」と、長らく保有していた日経レバ(1570)の売り建てをリカクしてしまい、その直後、日経平均株価が一時的に急落しはじめたことで、また日経レバを売り直したところが底になるという(この取引は損切済みでリカク分と相殺になった)、だいぶメンタルに悪い取引をしてしまっている。
 そう、先週のメインイベントは7月4日の火曜日、北朝鮮がアメリカの独立記念日を狙ったかのように、ICBMミサイル発射を行った!これに尽きるだろう。ICBM(大陸間弾道ミサイル)は日本の排他的経済水域内に着水し、これに日本株はおおいに動揺。一時、高値から150円安水準まで急落した。ただ、同時刻の先物市場ではダウ先物がびくともせず、韓国KOSPI(コスピ)指数はあいかわらず崩れず終わる…。当初はICBMや核実験をすれば、さすがにアメリカも北朝鮮を無視できなくなり「有事」の2文字がちらつく、というのがコンセンサスだったはず。また、この直後には「北朝鮮が核実験の兆候」という報道もでていたにもかかわらずだ。しかしその夜、7月5日休場明けとなったNYダウは、北朝鮮問題などどこ吹く風とばかりに、完全なヨコヨコ展開でまるで動意なし。そして翌日、またしても日本市場では、前場途中から崩れ出すも、後場に入ってすぐに様相が変わり、底入れしたかのような雰囲気に変わった。ここで、筆者は「北朝鮮問題は無風」と捉え、打診買いとしてマザーズ市場のバイオ主力銘柄と新興バイオ株、そして金融大型株と、動意づいたような動きをみせた半導体素材株を購入した。現在の保有銘柄は、お守りとして通称「恐怖指数VIX」(1552)を持っている以外は、買い持ちポジション優位となっている。
 おそらく週明け月曜日に関しては、雇用統計を始め、週を通してアメリカの経済指標が強かったことを受けて金曜日にNYダウ・ナスダックともに反発して引けているので、一安心といったところか。とはいえ、さして今週の相場に期待しているわけでもない。その理由の1つとして3-5月の小売業の決算発表がでているなか、その多くが下落していること。悪い決算がでれば株価の調整は当たり前だが、やけに株価の暴落が目につくのだ…。よって今週のストラテジーは、12日(水)まではさしてイベントがないこともあり、月〜水曜までは買い持ちで勝負できると判断。そして水曜日のイエレン議会証言を通過してなお、株価が堅調ならば週を通して勝負してもいい、といったところか。そのなかで重要なのは為替。ドル建て日経平均が下がり続けているので為替の円安がないと日経平均の上昇は難しくなる。できれば114円台に戻っていることが望ましい。
 またなんらかのショックが起こり株価が動揺した場合、日経平均の下値に関しては、PER14倍を下回ることはマレであることを踏まえ19,502円(現在eps1393円)を意識しておきたい。フェアバリューであるPER14.9倍だと、20756円である。

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  • 2017/07/03
  • 執筆者: Yamaoka (2:29 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(7月3日〜7月7日)&MY注目銘柄」(第40回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は20,033円と先週比100円安となったものの、土曜の朝の日経平均CFDは20,088円と小高く戻ってきた。ただ、木曜のNY時間には、ダウは250ドル近く急落するシーンがあり、日経平均CFDも19,870円近辺までの下値があったことは忘れてはならない。とくだん重要指標の発表もなかったため、一瞬「暴落モード」来たか!と感じたが、そこから金曜日、ダウに関しては切り返し、ナスダックは戻せず、と、まだら模様。あいかわらず、方向感の見えない相場が続いている
 そんななか週末にかけて、アメリカの10年債の利回りは上昇の兆しを見せて終わった。この動きは、通常なら債権が売られたことで、株式市場に資金が入ってくる流れだが、ダウの売買代金は低水準のままであり…どうもそんな簡単にはいかないらしい。しかし、日米とも、現物の場が終わると先物取引で下げ、現物時間が近づくとゾンビのように立ち上がり、ノソノソと上値を追うものの、すぐに力尽きる形を繰り返しており、とてもではないが相場付きがよいとはいえないだろう。
 また先週中頃には、ECB(欧州中央銀行)やFRB高官が景気の力強さを訴え、今後の金融正常化や、利上げに言及し始めたのも、もちろん株価には大きなマイナスとなる。
 今週は、金曜日に米国の雇用統計を始め重要経済指標の発表週であり、前述した流れが間違いでないか?確かめる週となりそう。
 よって今週のストラテジーは、株価指数の上昇が望みにくいため、まずは暴落をケアするために日経指数の空売りポジションを維持しつつ、小型株・材料株優位の展開を予想したい。
 都議会選大勝を受けての小池関連株といえば『無電柱化』関連で、「ゼニス羽田HD」(5289)、「沖電線」(5815)、『待機児童解消』関連で、「JPHD」(2749)、「サクセスHD」(6065)か。
 ただ、ナスダックなどの下落が始まったら、日本のマサーズ指数はひとたまりもなく、亀のように資産を守る意識が必要だろう。
 週明けは、都議会選の結果を受けて始まるが、自民党大敗報道がどれだけ外国人の投資判断に影響するのかを見極めたい。株価の安定の土台は、政治の安定である。
 最後に日本の第一四半期決算が7月末から始まるが、この数字に関しては小幅上振れ観測がコンセンサスのようだ。実体経済は、しっかり上を向いているのに、ここから先の相場は、アベノミクス時のような簡単な相場つきは望めそうにないのが残念だ。

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  • 2017/06/25
  • 執筆者: Yamaoka (11:55 pm)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(6月26日〜6月30日)&MY注目銘柄」(第39回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均終値は20,133円と先週比190円高となり、土曜の朝のCFDは20,118円と小安く戻ってきた。先週の本稿では、日経平均に関してはどちらかというと弱気目線、マザーズ指数に関してはどちらかというと強気目線で記事を記したが、まず「マザーズ市場」に関しては、明確に「赤信号」が灯った、と判断したい。というのは、マザーズ市場は先週23日の金曜日に1827億円もの大量の出来高を伴って崩れたからだ。これはどう考えても「下落の初動」というしかなく、これを上回るような出来高で反転しなければ、この市場はしばらく苦しいだろう。
 そして日経平均。こちらも今週以降はとてもではないが買い目線ではみられない。米国の経済指標の悪化、原油市場の続落と暗いニュースばかりが続く中、アメリカの経済指標に関しては、金曜日に重要指標(5月米個人消費支出PCEデフレーター)があり、この数値が悪いと、さすがに利上げ機運は削がれ、ドル安円高に向かいかねない。仮にこの指標が良いものだったとしても、これまでの経済指標がよくなかったこともあり、株価の急反発には向かわないだろう。原油も10ヵ月ぶりの安値と、これ以上の値下がりがあれば、産油国の政府保有株の売却の話がでてきて需給が悪くなる展開が考えられ…。
 また日本に目を転じても、国内企業の株主総会を終えると、国内の機関投資家はようやく益出しをしてくる。これも需給の悪化につながる。米国の機関投資家などは、6月末の決算が多い(※ヘッジファンドは5月末)とされるので、6月末までは市場をもたせようとする動きがでているのかもしれないが、いずれにせよ7月以降は暗い。
 さらに今週中の可決を目指して上院での審議が佳境に入ったと伝えられる「オバマケア代替法案」。直近の報道では、身内から4人もの造反者がでて「国会休会の8月までには決着したい…」とトーンダウン。これでトランプ大統領の経済対策は、また後伸ばしとなった。
 7月2日には都議会選挙があり、森友学園、加計学園問題で落ちた安倍内閣の支持率では、自民党の惨敗もありえる状況だという。こんな状況では、今週安心して株を保有することは不可能だと考え、売り目線で臨みたい。
 そこでオススメしたいのは、日経ダブルインバース(1357)。日経平均が下落した際に、その分の株価の上昇が見込め、値動きは2倍。現物取引しかしない方でも買え、相場の下落時に利益をだすことができるETFだ。

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