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  • 2018/01/15
  • 執筆者: Yamaoka (12:58 am)

≪連載(67回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(1月15日〜1月19日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 まず今週は、本業で国内出張中のため、簡略化した記事で済ませることをお詫びしたい。
 さっそく先週の相場を振り返りたい。1月12日、日経平均株価は2万3654円で引け、土曜の朝には、ドル円で111.03円という円高をものともせず2万3864円で引けた。この動きはこれまでの日経平均とは段違いの強さ!と驚くしかない。この円高の理由は諸説あるが、現段階でははっきりとした解釈になっておらず割愛したい。ただ、このまま111円を割ったまま決算発表が本格化するようだと、各企業の通期業績の上方修正の妨げとなる可能性がでてくるので、今週の為替の推移は注視が必要だ。
 さて今週は、月曜日の米国市場が休場のため、週末の米国市場の強い相場の地合いと、独での二大政党連立政権期待を引き継ぎ、日本市場は火曜日までは安泰となる可能性がもっとも高い。波乱があるとすれば週末にかけて「米国つなぎ予算」の成立が危ぶまれる場合だろうか!? 今週は割高すぎて目も当てられないナスダック市場の決算はない。
 また為替に関しても、ドル円で110円台となってしまうと不穏な空気が発生するものの、基本的には1月30日の米国インフラ投資政策骨子発表期待が強いため、ドル円で110円を割れるような展開にはなりづらく、大崩れは想定しづらい。日本企業に関しては、現時点ではっきりと割安水準であるため、好決算を先取りして折り込みにいくような強い地合いになるとみている。もう2万5000円台は指呼の間である。
 相場に波乱があった場合には、1月できたてほやほやのSQ値23,723円を意識しておきたい。たえずSQ値は需給の壁となり、ひとたびこれを下回って上回れなくなれば、相場は弱いと判断できるからだ。

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  • 2018/01/10
  • 執筆者: Yamaoka (9:45 pm)

≪連載(66回+1)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 【2017年度注目銘柄総括編】

 新年ということから、昨年1年間に挙げさせていただいた注目銘柄の総括をさせていただきます。
 株価推移は、銘柄注目時 ⇒ 2018年1月5日まで。これに対する日経平均株価(冒頭写真)。昨年1回目の注目銘柄を1月16日からの「クレハ」(4023)としたため、前週金曜日の1月13日引け時点の日経平均株価19,287円を起点とし、2018年1月5日の高値は23,730円でした。よって日経平均株価の上昇率は123%、これをベンチマークとして、アウトパフォームできた銘柄がいくつあったかを検証することにした。
 また、昨年10月以降に注目した銘柄に関しては、日経平均の年間上昇率と比較するのではなく、月間のパフォーマンスで+5%を合格ラインとさせていただきたい。ようするに10月時に注目した銘柄は3ヶ月間で、高値15%の上昇率ならば注目銘柄としての役目は果たせた…と考えてのことです。
 結論を先に言えば、全部で42銘柄を取り上げたが、内33銘柄が日経平均以上の上昇率を示した。打率7割9分。しかも株価がマイナスになったのは「村田製作所」(6981)1つだけ。それもマイナスといっても2%だけ。
 以下、上昇率の大きい順に、その33銘柄を紹介するが、まずはベスト5から。

☆1位
「メイコー」(6787)注目時(昨年2月13日)株価665円 ⇒2224円(1月5日) ※高値2735円(7月11日) ★上昇率411%
 一昨年から追いかけてきた同社。長らくの業績低迷を乗り越えて、急回復しているにもかかわらずデリバティブ特損などが足を引っ張り、見た目の数字がなかなかよくならなかったため、株価の評価が遅れてついてきた。昨年は4倍を超える大きな上昇となった。同社の手掛けるプリント配線基板に関しては今後も需要が強く、業績の飛躍が見込めるため、高値から下落したいまも要注目の1社であるが、現在は判断を保留したい。

☆2位
「中村超硬」(6166)注目時(昨年5月29日)株価2126円 ⇒6680円(1月5日) ※高値7820(12月12日) ★上昇率368%
 太陽電池・LEDのシリコンウエハ切断用ダイヤモンドワイヤが主力の同社。中国向けが多く海外売上は77%にもなっていた。注目当時の業績は赤字であったが、IOTや空前の半導体ブームのなかで、業績の急回復を見込んで注目した。当時も、現在の株価の盛り上がりは初動も初動だと考えており、テンバーガー候補だと記していたが、会社四季報オンラインの業績予測更新の再修正(減額)と中国の景気動向がつかめず、自信が持ち切れずに手放してしまった経緯がある。

☆3位
「アウトソーシング」(2427)注目時(昨年3月13日)株価3990円 ⇒1996円(1月5日)5分割 ※高値2118円 ★上昇率265%
 人材派遣の中堅企業である同社であったが、「成長志向」が強く、かつ2017年に関しては投資を抑え安定した業績拡大が見込まれていたので選定した。またIR・株価対策がしっかりしていたのも注目できた理由である。2018年度からは、また成長へのかじ取りを行う方針であるため、チャンスをみて再度注目銘柄としたい。

☆4位
「ニホンフラッシュ」(7820) 注目時(昨年5月8日)株価1532円⇒ 3040円(1月5日)※高値3520円 ★上昇率230%
 マンション向け内装ドアなどで国内首位。完全オーダーメイドが特徴で、大和ハウス向けなどハイブランドマンションで磨かれたセンスで、すでに国内よりも中国向けの輸出比率が多くなっている企業。当時は意外にも中国で不動産にマネーが集まっている様子があり取り上げた。この銘柄も中国の景気に自信がもてず早くに手放してしまった。

☆5位
「ブロッコリー」(2706)注目時(昨年4月10日)株価642円 ⇒482円 ※高値1339円(6月28日) ★上昇率209%
 同社は、公式ツイッターのフォロワー数が40万人を越える「うたプリ」のスマホアプリゲームリリース期待で選んだ銘柄だ。もともと短期のリバウンド銘柄として注目して、高値は6月26日であり、筆者は大きな成功を収めたが、その後ゲームの人気は離散し、スマホゲーム事態も盛り上がりにかける展開。現在は注目銘柄ではないだろう。

 以下、6位「ムトー精工」(上昇率208%)、7位「ドリコム」(207%)、8位「フジマック」(195%)、9位「安永」(195%)、10位「太陽工機」(184%)と続く。

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  • 2018/01/09
  • 執筆者: Yamaoka (12:14 am)

≪連載(66回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(1月9日〜1月12日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 新年あけましておめでとうございます。本年、アクセスジャーナルは飛躍的発展を目指し、リニューアルを敢行する予定であり、さらなる読者の利便性向上に努めます。引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
 さて本稿は、新年1発目ということで、昨年取り上げさせていただいた【注目銘柄】の総括と、今後の見通しに関しての記事を作成しております。こちらは明日公開させていただきますのでご一読いただければ幸いです。
 それではさっそく先週の相場を振り返りたい。日経平均は、1月4日の大発会でこれまで頑なに門を閉ざしていた2万3000円台をいとも簡単に突破し、741円高となる2万3506円で引け、翌5日も209円高の2万3715円で終えるなど2営業日で950円もの大幅な上昇となった。これにより、昨年11月9日のザラ場高値2万3382円を一気に抜き去るとともに、上値の節目がなくなり快晴マークが点灯した。
 といっても、かなりの数の読者諸兄は「…ここまで一気に上昇してしまうと、ここからは買いづらいんだよな…」という想いを抱くことだろう。これは至極当然、2営業日で950円、週末もとくに波乱がなかったことから、おそらく火曜の寄付きでは1000円をゆうに越える上昇となるだろうからだ。…ただ、筆者はこの上昇相場は、スタートしたばかりだと思えてならない。そう思うのは、いまが株価を引き上げるのに、都合がよい環境だからである。
 その理由としてまず挙げるのは、北朝鮮の有事懸念が遠のいたこと。北朝鮮は「新年の辞」で韓国との友和を強調したことから、さっそく9日に韓国・北朝鮮による高官級の会談が行われる。北朝鮮からの歩み寄りの姿勢は極めてマレなことであり、米韓軍事演習など北朝鮮を刺激する行事は、韓国平昌オリンピック閉会となる2月いっぱいまでは行わない見通しとなったことから、米と北の緊張も高まらないだろう。
 また、1月30日にはトランプ大統領の一般教書演説が控えており、この中で大型インフラ投資(※宇宙開発がでてくる可能性あり)政策の骨子を発表することから、この施策を前にして、ヘッジファンドなどの売り仕掛けは入りづらい。
 そして世界同時で拡大する経済。直近で出てきている経済・景気指標はいずれも極めてよく、これでは売り方は手の出しようのない状況。そして先進国のなかでも日本のファンダメンタルズは極めて優秀で、株価の出遅れが鮮明だ。
 昨年12月中旬に出された三菱UFJ証券のレポートによると、2018年度のEPSのアナリストコンセンサスは1681円となっている。同じく野村証券の、こちらは年末レポートでも、2017年度のEPSは1620円、2018年度は1700円、そして2020年度は1880円と予測しているのだ。ここから考えるに、2018年度の本決算がでてくる4月末には、2018年度のEPSを折り込みにいくのが当たり前で、日経平均株価の平均PERを14.9倍と平均値で予想しても、25,047円(三菱UFJ)〜25,330円(野村)となってしかるべき。日経平均株価はPER13.5倍〜16.3倍の間で推移してきた歴史から、突然の波乱要因が起こったとしても22,694円を下回るとは考えづらいのである。
 本稿では、3Q決算が始まる1月末を目指して、まずは前倒しで2018年度業績を折り込みに行く展開を本命視している。ようするに日経平均は25,000円に向かうと書いているのだ。
 そんな強気の見立てをする中だが、かすかな引っ掛かりもある。その懸念点は、先に決算発表が始まる米国市場。12月24日にでたロイターの調査によると、S&P500社のうち、4QのEPSが悪化・市場予想を下回ると答えたのは67社。改善・市場予想を上回ると答えたのは42社だった。これを聞くと???と考えてしまうが、米国の年末年始の株式相場をみても決算を心配しているようにはまったく見えなかった。持たざるリスクを恐れて慌てて買っているように思えたほどだ。…ということは、22日に成立した減税法案成立前のアンケート調査の可能性が高く、そこまで意識する必要はないか。ただ、頭の片隅にはとどめておきたい。
 そして仮にNYダウが波乱に襲われた場合(2万5000ドル割れ)は、日経平均の2万3000円が大きな節目であったことから、日本市場はこのラインを下回ると、一時的にパニック状態になるだろう。日経平均の25日線とNYダウを見ながら、必要に応じてヘッジポジションを取る必要があると考えている。

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  • 2017/12/25
  • 執筆者: Yamaoka (2:23 am)

≪連載(65回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(12月25日〜12月29日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は22,903円と、先週比350円のプラスで引けた。ただその夜には、仮想通貨・ビットコインが、一時28.7%もの大暴落から(下左写真)―――の、大反発を遂げるなど(※その後値下がり基調)リーマンショック級の大波乱があったにもかかわらず、株式市場は終始平穏を保っており、土曜朝の日経平均CFDは22,889円と堅調に帰ってきた。仮想通貨などは、株式市場と直接のリンクはないものの、ヘッジファンドなどによる便乗売り仕掛けが入ってもおかしくない相場展開だったことを考えると、年末までの株式市場に波乱が起こらないことを予見する動きだったように思える。それにしてもビットコインは先物市場ができたことで、投資初心者を狩りとるような空売りの動きがでやすく、とてもではないが安定して資産形成ができる市場とは思えない…。
 さて海外動向をみると、トランプ大統領が22日、念願となる「税制改革法案」と、来年1月中旬までとする「つなぎ予算案」に署名した。大統領の満面の笑みつきで流れたニュース速報も、市場ではとくにサプライズではないことは明白で、事前に完全に織り込み済みだったことから、その後の株式市場がセルザファクトの動きとはならず平静に消化できたことは、年内、年明け以降の株式相場にとっては大きいだろう。ここからは、来年1月30日にトランプ大統領の一般教書演説が控えており、この中で大型インフラ投資(※宇宙開発がでてくる可能性あり)政策の骨子を発表することから、ここまでは相場は崩れず、先取りするような強含みの相場展開をメインに考えてよいと思う。
 さて、今年最後となる、今週(年末まで)のストラテジーに移りたい。例年年末は、掉尾の一振となることは周知された事実。そこで過去10年間の、最終5営業日(1週間)の値上がり率を調べてみると、(1)日経平均株価は7勝3敗(2)マザーズ指数は9勝1敗とやはり強い。そしてもっと強いのが(3)東証2部と、ジャスダック。なんと全勝である。気持ち…大納会となる29日(金)だけは弱い傾向にあるので、年をまたぐ気がないポジションを保有する読者諸兄は、28日(木)までの売却がセオリーである、といっておきたい。今週も波乱が起こる可能性は低く、堅調地合いが続くだろう。
波乱があった場合は、北朝鮮問題が絡む可能性が高い。23日(土)に、国連安全保障理事会は北朝鮮に対する追加決議を中国・ロシア含む全会一致で採択した。安保理の北朝鮮決議は10回目であり、いまだこれを受けて大きな反応を示さない北朝鮮の出方が気になる。核実験だけは止めてほしいところではある…。
 通常の波乱であれば、下値めどは、先週生まれた12月SQ値である22,591円。また25日移動線が22,653円であることから、22,600円ラインを終値で下回った場合は、ヘッジポジションが必要不可欠になると考えている。

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  • 2017/12/18
  • 執筆者: Yamaoka (12:20 am)

≪連載(64回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(12月18日〜12月22日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。
 
≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は22,553円と、先週比258円のマイナスだったものの、金曜深夜には米国「税制改革法案」の大幅な進捗を受けて日経平均CFDは22,733円と高く戻ってきたため、先週比での変動は小さかったことになる。
 しかし先週は改めて、「海外勢の利益確定ラッシュが止まらない」と感じる週でもあった。9月から日本株を大幅に買い越している(※テクニカルの項に海外勢の買い越し額を記載)ので当然といってしまえばそれまでだが、なかなか2万3000円台に入っての上抜けの形になってこない。ただ、水曜や金曜の強めの下落局面では、商いが膨らみ(※金曜日は3兆3230億円もの商い)下値が堅い様子がはっきりと出ていたのはよい兆候だろう。日米とも企業業績の見通しに関してはこれっぽっちも揺らいでおらず(※本稿では現在の日経平均株価水準は企業業績から考えると割安すぎると書いてきている)、大幅な売買代金を伴って急落した2万3000円台は、需給が悪いことは確かであり中途半端な覚悟では踏み込めないのはわかるが、すでに1ヶ月ちょっとの日柄調整が終わっているはず…。この間、米国市場は、短期調整を終えて高値を奪取し続けている姿をみると、日本市場は…あまりにふがいない。
 そうこうぼやいているうちに、今週からは外国人投資家はクリスマス休暇に入るという。今年はアクティブ投資を手がけるヘッジファンドの成績は極めてよく、楽しくバカンスに出かけることは確実で、ここから日本市場の商いは細らざるをえない。…ただ、だからといって日経平均株価が今週、2万3382円の高値を抜けて上昇開始を始めないとは限らない。ここが株式投資の面白いところ。現時点では、日経平均指数は強含みのなか、小型株優位な相場展開を本命視しているが、米国の税制改革法案が成立する予定である20日(水)の深夜には商いが細った中、一気に指数が上振れる可能性があるとみており、その時がくるのを楽しみにしておいたい。
 さて、トランプ大統領の経済政策での初めての成果となると思われる「税制改革法案」。15日(金)に共和党執行部の方針が固まり、現行35%の法人税率を→ 21%に引き下げ、2018年度施行で減税が開始される予定となった。下院は19日、上院は20日の採決方針だといい、22日までの成立を目指すという。またこれに伴い、米企業の海外所得への課税も廃止される。これまでは米企業の海外子会社が受け取る配当に35%もの課税をかけていたため、海外に2.5兆ドルもの資産があると推定されている。これが米国に還流されれば、ドル高効果は絶大。日本円は直接的な影響は小さいと思われるが、相対的な日本円の円安効果は見込めるだろう。
 楽しみにしていた先週金曜日の「日銀短観」の話も書きたい。直近・先行きの見方に関しては9月調査よりもおおむねプラスになっていたことは単純にうれしい事実だ。とくに規模が小さい企業にその傾向が見受けられた。為替レートに関しては大企業の製造業で、下期は109.66円と不安はない。
 さて、今週のストラテジーに移る。今週は待ちに待った米国税制改革の可決を受けて日本市場はどう動くか? が最注目ポイントだろう。20日には上院の採決があるため、これでセルザファクトとなり21(木)の日本市場では調整局面となるのか? 高値圏を爆走する米国市場の反落気運だけは気がかりだが、基本的なスタンスは、強気で臨むほうが確度が高いとみている。こう考えるのも、来年1月30日に米国でのインフラ投資の計画骨子を発表するといったさらなる大型景気刺激材料が待っていること(1兆ドルは現実となるか?)、先週、懸念材料としてお伝えしたCRB(商品)指数に関しても、景気の鏡といわれる銅が大幅続伸をし、原油も底堅く推移を始めていることでだいぶ不安感がなくなっている。また、今週の国内においても2018年度予算案や政策発表が、おそらくは金曜日にでるはずだ。人工知能(AI)やロボット、インバウンド関連、待機児童、介護・高齢化対策関連銘柄などが物色される可能性が高い。売り仕掛けがしにくい局面なのだ。

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  • 2017/12/11
  • 執筆者: Yamaoka (12:06 am)

≪連載(63回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(12月11日〜12月15日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は22,811円と先週比8円マイナスで引けたものの、結果的に、これで下値が頑強であることが証明されたとみている。
 というのも6日、トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都として承認する方針が伝わると、パレスチナなどは宣戦布告と等しいと宣言。これには当然、イスラム教徒、キリスト教徒は猛反発であろうから今後の相場の波乱材料だと判断され、日経平均は同日−445円もの今年最大の下げ幅になった。
 ただ翌日7日の寄りに至ってもVIX指数、プットコールレシオともに波乱が感じられなかったため、筆者は、SQ前の売り仕掛けも大いにあったと判断し、25日線を割り込む日経平均レバレッジ(1570)と、下げすぎと判断した半導体株・東京エレクトロン(8035)を余力いっぱいまで購入。運よく、米国債務上限引き上げ問題を12月22日まで延長する、との報道も相まって、素直に上昇してくれた。ただ、先週は株式市場の先行きに影を落としかねない報道もでていたことは留意しておきたい。
 もちろん、日本株に関しては、これまで書いてきたように今後の見通しは強気である、という見立ては揺らいでいないが、目先で考えると今週は15日(金)に米国のメジャーSQがあるのは懸念材料。最高値圏であるNYダウ株価指数、24,329ドルの最後の波乱の可能性は否定できないからだ。波乱があるとすればFOMCがある13日(水)深夜だろうか!? また、先週金曜日にでた「ミシガン大学消費者態度指数」の先行景況感が、予想が90.5ポイントと低かったにもかかわらず、84.6ポイントとかなり悪い数字がでたのには嫌な気配を感じる。この指標はマイナー指標であり、発表当後もドル円・株価ともに無視されたことから、そこまで気にする必要はないかもしれないが、このところこの指標はじめ、やけに先行きの見通しが暗い経済指標が出ているのは気になるところ。ただ、これは、米国税制改革や、来年1月30日にインフラ投資の計画骨子を発表するとしたトランプ発言は折り込んでいないため、まぁ大丈夫だとみたい。
 ちなみに債務上限問題に関して民主党は、70万人ともいわれる不法移民(DACA)に法的保護を与えるように要求しており、落としどころがみえないのもたいへん気になる。これは今週というよりは、来週に波乱を呼ぶ可能性がある。
 そして一番気になっているのは、中国上海総合指数(横写真)が節目となる3300ポイントを割れて、株価がシュリンクする気配が漂ってきたこと。12月に入って下落を開始したCRB(商品)指数とリンクしているかに思える。種目別には、銅やアルミなどの下落が目立ち、共産党大会後、中国が財政悪化を阻止すべくインフラ投資の見直し、不動産投資引き締めのための金融引き締め、などを行っている?ことが主因のようだ。景気の先取り指数ともいわれる「銅」や、中国の株価(※ここから下落するとなると日本株も無傷ではいられない)と、経済の指標には注目せざるをえなくなってきた。
 さて、今週の最大注目イベントは、なんといっても13日(水)深夜に発表される、米国のFOMCだろう。今回の金利引き上げは100%折り込まれているが、2018年度の利上げ見通しがでてくるから注目度は高い。とはいっても現状のインフレ率や、賃金上昇率、イエレン議長退任という流れをみれば、現段階で強めの金利引き締め見通しがでてくる可能性はありようもなく株価の波乱は考えにくいが、一時的な株価の揺さぶりはあるだろう。このイエレン議長の会見で、米国10年債の利回りがどう動くか!? 単純に利回り上昇→円安に振れるとは現段階では思えないが、仮に単純なほうの円安に振れるようだと、日本株に年末ラリーのクリスマスプレゼントがやってくる。
 また今週はIPO(新規株式公開)が10社もある。特に12月13日(水)は4社と集中しており、佐川急便「SGホールディングス(9143)」などは時価総額5000億円越えの規模のIPOであることから、相場の勢いを確かめるのには同銘柄の値動きを追うのもよいだろう。

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  • 2017/12/04
  • 執筆者: Yamaoka (1:15 am)

≪連載(62回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(12月4日〜12月8日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は22,819円、先週比+268円となり順調に推移した。…ところが土曜に入ってAM1時過ぎ、ロシアゲート問題でフリン元大統領補佐官がトランプ陣営の関与を示唆した報道がでると日経平均CFDは、一時447円もの大幅暴落となる22,372円まで下落し、ドル円も111.41円まで急落した…が、土曜の朝に日経平均CFDを確認すると22,641円まで戻って引けたようだ。先週は、30日(木)からVIX指数の上昇が目立ち、上院での税制改革法案の進展が芳しくないことを反映しているのか?と感じていたが…ここでロシアゲート問題が出てくるとは。ただ、なんにせよNYダウは、一時、−351ドルまで押した後、税制改革法案の進捗報道がでてということで、−41ドルまで戻って引けたため、それほど神経質な事態にはなるまい、と考えている。
 日本市場に関しては、情けないことに、他国の政治問題にもかかわらず、NYダウ以上の下げ幅を記録したが、土曜日には待ちに待った「米国税制改革法案が上院で可決」のニュースが飛び込んできて、今週以降の市場環境は一気に明るいものになるはずだ。
 というのも、この税制改革法案は、企業業績に「直接効く」からである。今後、上下両院ですり合わせがなされクリスマス前までの成立を目指すというが、なんせ法人税率が35% → 20%は両院とも同じ合意となっているため、実施時期だけの問題で、わかりやすく企業のEPSは+15%ほど伸びることになる。これでNYダウが現在置かれている、割高な株価指数は正当化されるだろうから、しばらくはNYダウ発の暴落懸念、に怯える必要はがなくなったといえるのだ。
 そもそも米国に関しては、11月28日にOECD(経済協力開発機構)が出した世界経済の見通しによると、2017年のGDP予想が+2.2%増で、2018年度の予想が+2.5%で絶好調。また、この数値は税制改革法案を折り込んでおらず、ここから上乗せが可能なので、実行時期に関してはむしろ2019年が望ましいのではないか、とすら思わずにいられない。米国に関しては、複数回の利上げ(金融引き締め)が見込まれる中、向こう3年程度は安定飛行を続けられそうだ。かたや、われらが日本に関しては、2017年GDPは+1.5%の伸びと健闘するが、2018年度は+1.2%と、早くも伸び率の鈍化が予想されるのに加え2019年度は、消費増税が行われるので+1.0%増予測だそうだ。となれば、内需株には辛い相場環境になりそうではあるが、輸出中心の日本企業であるから、日経平均企業の多くは米国の景気拡大の恩恵を受けて成長できるであろう。
 さて、ここまで業績報道の記事を大量に取り上げてきたが、マネックス証券がまとめた、2018年度上期・TOPIX企業の当期利益は、前年同期比+23%とすさまじい伸びをみせて着地した。仮にこのままの勢いで2018年度本決算を迎えると、2017年度の本決算が終わった5月末のEPSが1400円だったことから、これに123%を掛け合わせると、EPSは1722円となる。フェアバリューのPER15倍程度で、無理なく日経平均株価は2万5830円に到達する、ということを頭の中にしっかり入れておきたい。現在の日経平均株価は22,641円であり、PERでいえば売られすぎを示す13.15倍である。
 そしてもう1つ勇気づけられる指標が「裁定取引残高」の推移。裁定買い残の水準は、11月24日に2兆7897億円と、またもや反転し、先週比+2048億円と増加し始めた。現時点では11月2日時点の2兆8545億円がもっとも裁定買い残が多かったことになるが、このラインに肉薄してきている。これは年末ラリーでの積み上がりに期待できそうで、そうとなれば、海外勢の買い越し基調が鮮明化するのを、先回り買いをして待つのみだと考えている。
 懸念材料は、ここまで世界株高を支えてきた半導体銘柄の軟調推移動向。26日に「NAND型フラッシュメモリーの需要サイクルが下降局面入りし、価格は市場予測よりも早く値下がりしそう。半導体の需要サイクルが下降局面に入ったのではないか!」というモルガンスタンレー証券のレポートで始まった今回の調整局面だが、筆者には、ただの利益確定の材料にされているにすぎない、と映る。確かに、NAND型フラッシュメモリーは、中国スマホメーカーで生産調整となっていると伝わってきて、多少気がかりではあるが、全体的に半導体は、自動運転、産業機械、IOT、スマホの高機能化などスーパーサイクルとなっており、これから半導体の需要がさらに盛り上がることは予想できても、ピークアウトして今後減っていく予測は立てようがない。そもそも、シリコンウエハー専業の「SUMCO」(3436)をみていればわかるが、過去の増産設備投資の失敗から、設備の増強には慎重な姿勢を崩しておらず(※同社だけ8月8日設備増強のIRあり)、需給は相変わらずまるであっていない状況。だからシリコンウエハーは、値上げを継続していく状況で同社の利益予想はグングン上がっている。ここから、少なくとも来年いっぱいまでは、半導体が供給過剰になることがあるとは到底思えない。そうこうするうちに2019年を迎えれば5G(次世代通信規格)の特需がやってくるだろう。関連銘柄はあまりに株価の上昇が目につくので、しばらくは盛り上がりずらい状況になるかもしれないが、振り返ればいい押し目となっている可能性が激高だ。

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  • 2017/11/27
  • 執筆者: Yamaoka (1:07 am)

≪連載(61回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(11月27日〜12月1日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は22,551円と、はやくも調整完了ムードが漂う、先週比+154円となり、土曜朝、日経平均CFDを見ると22,640円まで上昇している。9日(木)→ 16日(木)まで1年半ぶりとなる6日連続下落となり、高値から1,407円も調整したことで、すっかりアクヌケした形だ。
 しかし最近の相場つきは、日経平均株価が日本レコードとなる16日連続上昇をしていた当時と、少し様相が変わっているようにみえる。それは、東証1部の主力大型株ではなく、業績好調の割安中小株や、マザーズ銘柄の材料株などの上昇がやけに目立っているからだ。
 底入れした16日寄り付きから24日引けまでの東証大型株指数の上げ幅は+1.99%。これに対し、東証中型株指数は+2.82%、東証小型株指数は+3.88%となり、マザーズ指数に至っては+5.99%と、小型であればあるほど上昇率は高くなっている。…それも、まぁ、うなずける話で、世界景気の拡大基調を受け、大型株のなかでも各業態のTOPシェア企業がその恩恵を強く享受するのはもちろんだが、9月末の中間決算を終えた時点で振り返ると、4社に1社が過去最高益をたたき出しているのだ。直近の景気拡大のすそ野は広く、じゅうぶん小型企業でも業績を伸ばしていける状況だ。
 今週末には早くも年度末である12月を迎える。今年もあと1ヶ月を残るところまできた。ここからは読者諸兄には年末ラリーで大いに奮闘して稼いでもらい、子供たちに大入りのお年玉でも配ってほしいものだ。単純に金欠の若者にお金を配りたい気持ちもあるが、子供たちの飽くなき消費意欲により、さらなる景気拡大につながることも期待したい。
 さて、与太話はさておいて今週のストラテジーに移りたい。懸念されてきた「北朝鮮問題」に関しては、ここまで米国とこじれきってなお沈黙を続けるということは、ややこしい状況は峠を越えているとみていい。となれば、今週から始まる米国での「税制改革法案」の上院での審議入りが波乱材料だろう。28日に行われるトランプ米大統領と上院共和党議員らとランチミーティングは注視せねばならない。現在、共和党上院は52議席で、3人の造反で法案の成立は困難であるが、コーカー議員、マケイン議員、ポール議員は明確に反対姿勢をとっていると報道されている。よって、買い余力いっぱいまで保有している方は、火曜の引けにヘッジポジションを購入しておくのがよいだろう。また、これが波乱を呼ばなければ今週は安泰、とみている。
 今週から年末にかけては、日本市場で26社ものIPOラッシュとなる。今週だと11月28日(火)に、飲食店向けの人材派遣「クックビズ」(6558)東証マザーズが最注目だろう。飲食店に特化した人材派遣業は、同社しかないもよう。公募価格2250円なので、4500円以下なら筆者は購入する予定。また同日には福祉用品を手がける「幸和製作所」(7807)ジャスダックも、PER20倍程度の6000円程度までなら買い向かいたいところ。こちらは地味だが将来の業績はかなり明るい。
 また波乱があった際は、先週までの下げ相場で、25日線が下値のメドとして機能していたので22,243円〜22,280円ラインを意識しておけばよいか。このラインを割るほどのショックが起きたならば、一時撤退もやむを得ないところ。為替に関して、先週はなんとか落ちつきを取り戻したものの、投機筋の円売りポジションが大きすぎて非常に不安定な状況であることは忘れずにいたい。

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  • 2017/11/20
  • 執筆者: Yamaoka (2:41 am)

≪連載(60回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(11月20日〜11月24日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は22,397円と、先週比−284円となったが、土曜朝の日経平均CFDを確認すると22,310円まで落ちているので、1週間で−371円も安くなった格好だ。先々週の木曜日から先週の木曜日まで、1年半ぶりとなる6日連続下落となり、一時高値から1,407円も下落したということで、押し目もないほど異常に強かった地合いは終わり、すっかりニュートラルモードになったとみるか!? 現時点でその答えは「否」だと考えている。
 なんといっても9月8日の終値19,275円から11月9日の高値23,382円まで、一気の4107円もの大上昇があったわけで、3分の1程度の下押しで短期調整は終了。ここからは日本企業の2018年度3月期の業績を見極める相場つきとなり、そうなれば上向きのバイアスがかかっていかざるをえない、と考えている。
 その根拠は、先週に引き続き、日経平均の18年度3月期決算の「予想EPS」。まずは予想EPSの根幹となっている日経新聞報道から。14日、同社が主要企業1580社の2017年上半期決算を集計した結果、2018年度3月期決算は前期比6%増、純利益は17%増になると予想している。本来なら、この17%の数字をどこまで上回って着地するかが予想のキモだと言いたいところだが、2018年度の企業決算の期初予想は、+5.9%程度であったはず。それがきちんと17%増のEPS(17%−5.9%=11.1%増)となっていないではないか。というのも期初の時点で日経平均EPSは1400円だった。11月17日現在、決算が出揃った現時点での日経平均EPSは1534円。ということは+9.57%の上昇でしかない。この差分は1.53%(1400×1.53%=21円)存在している。…ということは14日の日経新聞の報道と、2018年度3月期決算の予想EPSを算出している担当者が異なるということなのだろうか? まぁ疑問は残るが、話を進めたい。
 次は産経新聞。15日付の報道によると、14日までに決算を終えた上場企業の2018年3月期決算の最終利益合計は、前期比で8・8%増となり、2年連続で過去最高を更新する見通しと報じた。また9月中間決算の最終利益は前年同期比19・2%増で過去最高となった。こちらはあくまで会社予想の報道だ。
 最後に読売新聞。15日までに出揃った東京証券取引所上場企業(金融を除く、全体の99.8%)の2017年9月中間期の売上高は、前年同期比で9%増、営業利益は同約15%増、最終利益も同約23%増となり、18年3月期の業績予想を上方修正する企業は300社を超えたとあった。
 ここまででわかることは、(1)東証1部の企業2029社(9月末時点)のうち、まだ300社しか上方修正を出していないこと。(2)また上方修正を出した企業も、下期の下方修正など言語道断だと、控えめな上方修正しか出せていないこと。(3)また上方修正を出した企業も、中間決算での絶好調決算(19.2%〜23%増)には遠く及ばない、控えめな通期予想を出してきていることだろう。筆者の予想では、昨年の下期においてはそれほどEPSの伸びがなかったことと、また下期は着地がみえてくるなかで上方修正を出しやすい環境だということを鑑み、最低でも上期と同水準、基本はそれ以上の利益の伸びを予想し、堅めに考えて2018年度3月期のEPSの上昇率は前年比+20%増を予想している! すると、日経平均のEPSは1400円×120%=1680円となるのだ。まぁ、ここまで企業決算がよければ世界経済が堅調だということで、設備投資をますます伸ばすと考えるのが自然で、人件費にも振り分けをするだろう。そうなれば当然EPSは若干下がるとは予見できるが…。
 さて、未来の話はさておき、決算が出揃った現時点での日経平均株価のEPSは、11月17日現在1534円にまで伸びている。よって日経平均のPERは14倍〜16倍台を推移するのが常であり21,476円〜25,925円までとなる。アベノミクス以降の平均PER15.6倍で考えると23,930円が妥当株価。もちろん前述したストーリーを加味して考えるべきで、11月9日の日経平均高値23,382円が、もはや通過点でしかないことを理解していただければ幸いである。
 懸念点は、変わらず「税制改革法案」。米下院は16日、税制改革法案を本議会で可決(賛成227:反対205票)したが、今後の上院での可決状況はまったくよめない。というのも上院は共和党52人、民主党48人の情勢で、3人の反旗があればもろくも否決となるのだ。また、上院と下院では、異なる税制改革法案となっており、そのため税制改革法案の成立には(1)上院での法案可決→ 上院案と下院案のすり合わせが必要になってくる。とはいっても、上院での審議入りは27日の週からとなりそうで、税制改革法案に関しては今週の波乱はなさそう。
 もう1つの懸念点が為替。ここにきて円高が進行し、11月18日現在のドル円は112.03円と、112円を挟む攻防となっている。ヘッジファンドのCFTC(※テクニカルの項目で後述)の円売りの枚数は今年最高になっていることから、もはや円高圧力しか感じない状況。ドル円は重要で、ヘッジファンドは円売りとセットで日経平均先物を買い上げるので、日本企業の実態がよくても、買い余力があるのかは注目ポイントだ。また、日銀短観の9月をみると企業の下期想定レートは109.12円。さすがにここまで円高はないとは思うが、こうなると企業決算に影響してくるだろう。
 ただ9月8日から、ここまで順調に売り越してきている個人投資家に関しては面白い報道があった。11月14日のブルームバーグによれば、証券口座の現預金にあたるマネーリザーブファンド(MRF)の残高は、10月末時点から7%増の8333億円増えて、13兆1744億円に達し、日経平均の急騰局面での投資信託の解約や、利益確定売りがかさんでいるもよう。前述したように、「現在の日経平均株価が割安だ!」ということが周知されれば、個人投資家の買い需要は相当なものになりそう。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。まず波乱があった際は、先週25日線が下値のメドとして機能していたので25日線である22,058円を意識しておきたい。ただ、下げた局面は買っていくのが本稿のシナリオである。基本線は、近いところで、先週の金曜日に一時つけた2万2752円のラインを捕らえに行くとみるのが現実的ではないだろうか。先週の本稿(59回)にも記したがそのまま転載させていただくと、11月末からは、10月末に決算を終えたミューチュアルファンド(米国投資信託)や、ペンションファンド(米国年金)が来期に向けた投資資金を入れてくる時期。日本企業の中間決算での配当を原資に、再投資も行われる見通し。本稿35回目にも記載したが、2000年〜2016年までの17年間の「月間パフォーマンス」をみると、11月+2.89%、12月+3.66%となっていることは見逃せない。

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  • 2017/11/13
  • 執筆者: Yamaoka (2:25 am)

≪連載(59回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(11月13日〜11月17日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は22,681円と、木曜日に高値圏であれだけの大波乱があっても、先週比+142円の上昇で引けた。…ところが、土曜朝の日経平均CFDを確認すると22,468円と、約−200円も安く押し戻されて帰ってきている。
 この理由をメディアは、米国の「税制改革法案成立の行方に関して不透明感がでた」と解説する向きが多く、主には上院と下院で異なる内容でまとまったことを上げているが、ようは実施を2019年に先送りするか否かということだけで、目玉となる法人税の引き下げの35% →20%のラインは崩れておらず、筆者は現状でてきている内容なら問題ない、と受けとめている。
 しかし、先週木曜日の日経平均は久しぶりに血肉沸き立つ展開となった。日経平均の高値は2万3382円、安値は2万2523円。日中値幅は859円! 売買代金は4兆9935億円! 筆者は当日、比較的場を見る時間があったため(携帯端末2台でチラ見程度ではあるが)、後場が始まる前に日経平均先物が崩れ始めたことで、前場の大盛り上がりがSQ前の買い仕掛けの「バイクラ」だった可能性があると感じ、後場に入って「日経ダブルインバース」(1357)を余力資金の3分の2で打診買い → 一時踏み上げられるも2万2900円台のマイ転直前でリカク → 日経マイ転をみて即座に日経ダブルインバース(1357)を全力買い →日経平均2万2600円あたりでリカク → 翌日にマイナーSQを控えていることからこのままの株価では終われない筋が頑張るだろうと予測を立て、余力資金の3分の2で「NF日経レバレッジETF」(1570)を購入 → 引け成りで決済と、これまでのうっぷんを晴らす会心の勝利となった。
 さて、個人の取引はおいて、ここから相場がどうなるか? 気になっているネガティブ要因は3つ。
 まずは11月9日に、前月比−8.1%と発表された「9月機械受注」。10月〜12月に関しても、受注見通しは前年同期比−3.5%の見通しとなっており、7月と8月に好調だったのが一時的なものではないか? という疑問符がついた。結果だけみれば7月〜9月は前年同期比+4.7%なのでもちろん順調なのは間違いなく、外需などの指標をみると旺盛な受注となっており、振れ幅の大きな指標だということも鑑みそれほど気にする必要はないかもしれないが、この指標は企業の設備投資と直結しており、先行きの見通しが暗いことはたいへん気になる。
 次は「北朝鮮問題」。なぜなのか? 北朝鮮は9月8日を境に挑発行為を止めてしまっている。トランプ大統領のほうの口撃は、まるで止まる兆しがないことから、北朝鮮サイドの2ヶ月間もの沈黙は非常に不可解だ。この問題に関しては、韓国の国債のCSDスプレッドをみるに越したことはないがブルームバーグのサイトで確認できなくなってしまい未確認である。
 最後に、日米ともに企業決算が今週で終わること。決算があまりに良すぎたこともあり材料出尽くしとはならずに、循環物色になる、というのが現時点での見立てだが、例年は11月下旬まで株価の沸騰は一服することが多い。
 ここからはポジティブ要因を! まずは日経平均株価が、バブル崩壊後の戻り高値2万2666円を明確に越えてきたこと。越え方に関しても「あっさりと突き抜けた」感が強く、強さを感じるとともにこれで需給に関してもよくなった。
 次になんといっても日経225企業の「業績」を挙げたい。2017年度3月期決算が終わった段階で、2018年度3月期決算(決算期の異なるものもこのカテゴリーに入れる)での日経平均EPSは約1400円程度だったはず。これが、2Q決算も出揃ってきた、11月10日現在のEPSは1509円にもなっているのだ。ようするに2018年度3月期通期決算では+7.79%程度の増益となった計算だ。…ところが、マネースクウェア・ジャパンが11月10日まとめた分析記事によると、11月9日時点で発表を終えたTOPIX採用企業の上期の純利益は前年同期比+22%、日経平均採用銘柄だと前年同期比+30%にもなっているという。少し前ではあるが11月に入って大和証券が出したレポートをみても、主要200社ですでに決算を終えた約3分の2の企業の上半期(4〜9月期)の経常利益は、従来予想から13%上振れしているにもかかわらず、通期予想は4%の上方修正に留まっていると指摘していた。
 となれば、日経平均EPSはどこまで切りあがるのか? 2018年3月期決算企業の予想EPSに関して、現在コンセンサスをだいぶ切り上げて、約16〜18.8%程度の増収予想になっている。仮にここまで上がって着地できれば、日経平均EPSは1400円×116% or 118.8% = 1624円〜1663円となる。
 現在の日経平均EPSは、足元、2Q決算が終わった段階で1530円程度まで上がる予想が多くなっており、順調なら下期の決算で上期と同じ+130円程度の上乗せが見込めるというわけだ。すでに一部のアナリストからは、2019年3月期決算時にはEPSが1700円に届くという声も出てきている。現在の2019年度3月期決算は、+8%程度の増益というのがコンセンサスだろうか。
 日経平均株価のPERは、アベノミクス以降15.6倍平均であるので2018年3月期の最終予測からみた日経平均株価は2万5334円〜2万5943円となる。平時の下限であるPER14倍で考えても2万2736円〜2万3282円となり、現在の先物CFDの終値2万2468円を上回っているのだ。
 しかし、これでもまだ足りない可能性があるというのだ。というのも、アナリストの業績予想の前提は、今期の売上高成長率は+3.2%、為替は110円/ドルが前提。この計算式で2018年度3月期決算の日経平均EPS伸び率を+13.1%としていたと記憶している。だが、4月〜10月までの売上高は、実績値で+4.5%程度の伸びを示しており、為替に関しても現在113.57円/ドルまで円安が進んでいる。日本企業は1円の円安で1%程度の増益になる、とのことで、米国の利上げが12月に確定的となる中、為替水準は円安バイアスがかかっていることは間違いないことから、さらなる上乗せが見込まれるのだ。
 また、11月末からは、10月末に決算を終えたミューチュアルファンド(米国投資信託)や、ペンションファンド(年金)が来期に向けた投資資金を入れてくる時期。日本企業の中間決算での配当を原資に、再投資も行われる見通し。本稿35回目(5月22日〜26日)にも記載したが、2000年〜2016年までの17年間の「月間パフォーマンス」をみると、11月+2.89%、12月+3.66%となっているのだ。
 さて、そろそろ今週のストラテジーに移る。前週は9月8日から2ヶ月間も押し目を与えず上がりきった中で、高値圏から崩落した週となり、通常なら今週は慎重に立ち回るべきだろう。ただ、前述したように日本企業のファンダメンタルズは、極めて強いことがはっきりしてきており、よい押し目を作ってくれた感は強い。週明けは、先週の波乱展開を引き継いで、値が下に飛びやすい相場環境かもしれないが、押し目をどんどん買っていって問題ないと考えている。また、11日米国抜きで進められた「TPP11」の大筋合意も追い風だ。関税削減や、関税撤廃の項目は多く、海外売上比率が高い日本企業による輸出拡大で、来期はさらなる業績浮揚となる可能性が高い。
 今週、気をつけなければいけないのは、17日の米国SQ。日本よりも株価に割高感が強い米国市場のダウ(横写真)とナスダックは、崩れだしたら大きな崩落となり日本市場にも大きな影響を及ぼす。たいていヘッジファンドの売り仕掛けは、火曜・水曜に行われるため(※日本は木曜日に波乱になった)資産の2割〜3割のヘッジポジションを持っておくことをオススメしたい。
 また、米国の税制改革法案は、いまのところ大きな修正がなされる展開になっていないが、そうなってくると、法案が通った際の材料出尽くしでNYダウ・ナスダックの大きな反落が起きそうで怖いところ…。NYダウと、ナスダックに関しては門外漢なのではっきりいえないが、明らかに高値圏だという見立てに間違いはないように思える。

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  • 2017/11/05
  • 執筆者: Yamaoka (11:05 pm)

≪連載(58回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(11月6日〜11月10日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週木曜日の日経平均株価の終値は22,539円と、先々週が+550円の上昇で、先週が+501円とまたしても大幅な上昇で引け、土曜朝の日経平均CFDを確認すると22,582円となっている。先週は、経済指標がでるたびに、何度も一時的な急落をみせた日経平均ではあったものの、すぐさま押し目を買う投資家の買いに支えられてすぐに急落前に戻り、そこからはジリ高を繰り返した。この結果、2017年10月の日経平均株価は19勝2敗、月間で1655円の上昇とまさにバブル相場の様相だ。―――これらはすべて、現在発表されている企業決算が良好で、「通期でもこの勢いを持続する」予想だから、に尽きるようだ。
 みずほ証券の集計では、10月31日までに決算発表を終えた41%の企業の上期営業利益は、前年同期比+15%、通期予想は+11%予想。時事通信社が2日までに決算発表した企業604社(金融を除く)の集計でも、売上高が上期前年同期比で+9.4%、上期前年同期比で経常利益は+27.2%となっており、大幅な増収増益となっている。これらは、好調な世界経済や円安を背景に、国際競争力の高い輸出企業の業績が拡大している、との説明だ。現在の各社の平均為替レート(横写真)は1ドル111円に若干切り上がっているものの、今後円安が進めば通期予想はまた上振れるだろう。それを先取りするかのように日経新聞の集計によると、2017年度の上場企業の純利益は前年比+18.8%と、新興国企業並みに伸びる予測だという。この結果、11月2日時点での東証1部企業のEPSは1475円と、筆者の決算前の見通しであった1470円を早くも越えてしまっている。これはもう、バブル崩壊後の日経平均高値の2万2666円をタッチしにいく、とみるのは必然。近年の日経平均株価のフェアバリュー、PER14.9倍で考えると日経平均は21,976円となるものの、アベノミクス以降の平均PER15.6倍で考えれば23,010円が妥当株価である。さらには10月に出ている経済指標はどれも好調で、特に自動車販売などは日米とも予想外の好調でサプライズとなっている。日経平均の親分格であるNYダウも8週連続の上昇となっているのだ。
 さて、今週の相場がどうなるか!? さっそく今週のストラテジーをまとめると、5日(日曜)現在、懸念されていた北朝鮮の挑発行動がない。もしかすると8日のトランプ大統領誕生1周年で、派手(水爆実験)にやらかす可能性があるものの、現時点でその兆候をつかんでおらず、すでに事実上の核保有国だということをアピールしながら、北朝鮮は対話モードに入ったのかと考えられる。また、トランプ大統領が5日に来日し日米首脳対談が行われるが、対米貿易赤字の削減は比較的進んでおり、大きな混乱はないとの見方がコンセンサスのよう。となれば、今週もジリ高で、バブル崩壊後の1996年6月の2万2666円をタッチしにいく流れとみたほうが自然。
 また、もう1つ見逃せないのは、まさか?の10月30日、31日に「日銀のETF買い」が入ったこと。年間予算が6兆円(保有残高ベース)で現在1兆2826億円予算が残っており、相場の下落時に1日当たり739億円の買い入れが見込まれている中、今年度いっぱいまでで17発も実弾が残っていることになる(※前稿で予算の期限は3月末まで、と記したが確認不足であったことをお詫びしたい)。残すところ年内39営業日あるが、約2日に1回の買い余力がある計算。そこで出てきたのは「1日当たりの買い入れ額の増額があるのでは」という憶測。お役所なので予算は使い切る方向に動くと考えるのが当然。どちらにせよ、1日単位(前場)にでも下落しようものなら、日銀買いが入り、相場を押し上げる力となることは間違いない。
 それでも筆者は、今週は新規買いに関しては様子見をさせていただく週としたい。世界景気回復の恩恵を受け、日経平均、NYダウともに今後も強い見通しであることは間違いないが、もう割安で買いたい、と感じる株(企業)があまりになさすぎる。今週からは米国下院で、税制改革の審議入りということもあり、今週は見(けん)でいき、相場の動きを丹念にウオッチする週としたい。来週からは四季報速報相場が始まる。個別株でサプライズがあった場合は、速報でお伝えし、週末に企業分析をさせていただく所存である。
 また、日経平均の大きな節目である「2万2666円」到達による、相場急変(利益確定ラッシュ)にも備えたい。筆者は目安を5日移動平均線とし、現在でみると22,198円割れで日経ダブルインバース(1357)を資産の4割程度購入する予定だ。また、日経平均株価が2万2666円に達した際に、なんらかの異変を感じた際も、前述した株式を3割程度購入し様子を見る予定である。ただ、相場が急落しても一時的なもので終わる可能性が高いことは、前述してきた通り。今週はオプションSQがあるので、一波乱があれば今週かと思う程度である。

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  • 2017/10/29
  • 執筆者: Yamaoka (10:44 pm)

≪連載(57回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月30日〜11月2日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 日経平均株価の躍動がすさまじい! これまでの最長連騰記録であった14連騰を越えて16連騰後に下落したものの、押し目買いの意欲は強く、その後2日間続伸で1週間を終えている。10月に入ってからはまだ1日しか下げていないのだ。先週金曜日の日経平均株価の終値は22,008円と前週比+550円の上昇となり、土曜朝の日経平均CFDを確認すると22,042円である。総選挙後の先週の日本株式市場は、材料出尽くしの「寄り天」となるどころか、売買代金はますます盛り上がり、未曾有の大活況となっているのだ。為替も先週に関しては、株式のリスクオンには抗えないとみたか、素直にドル高円安方向に向かうようになり、直近17営業日で、日経平均は16勝1敗のペースで上がり続けている。
 さて、それでは日経平均はどこまで上がるのか!? 前回の本稿では、バブル崩壊後の高値は2万2666円。アベノミクスが始まって以降の2013年からで考えると、日経平均の平均PERは15.6倍(※2010年度以降の日経平均株価の予想PERは平均14.9倍)、常にPER14〜17倍の間で推移してきた。今回の2Q決算が終わり、各企業の通期予想の上方修正を加味した通期業績EPSは、現実的に1470円(※10月27日現在1438円)あたりで落ち着くと考えるのが妥当で、北朝鮮状況などリスクファクターもあるなかでPER15倍程度の日経平均22,050円となるのが常識的な落ち着きどころだと書いた。
 ところが、たった1週間で常識的なラインまで急上昇してしまったわけだ。となれば、ここからは、多少の警戒感を持って相場に臨む必要がある、とみている。先物市場の状況をみてもヘッジファンドなどの機関投資家は25(水)を境に、大きくは日本市場を買っていない。
 そんな日本市場の目先の株価刺激材料としては、先週金曜日の米・ナスダック市場(横写真)の大活況。アマゾン・ドット・コムの7-9月決算は売上高、利益ともに市場予想を上回るなどして13%を超える上昇となっており、ほかのFANG銘柄の決算も良好で、ハイテク株は軒並み5%超の大幅上昇をみせていた。これは、週明けの日本ハイテク株、マザーズ銘柄に追い風となりそう。反面、ダウは小動きで出来高が乏しく小幅な上昇で引けている。
 また、ここからは日本企業の決算のピ−クを迎えるが、財務省が19日に発表した4〜9月の貿易統計をみると、前年同期比で対中国輸出が1.3兆円増加、対米国が0.8兆増加とあり、特に目立つのは半導体製造装置、電子部品、自動車部品の増加ということなので、関連銘柄の決算数字は期待できそう。
 逆に、今後の株価への不安材料として、先日26日夜、米下院で18年度予算案が可決(賛成216反対212)され、共和党から造反者が20名でたものの、税制改革法案への実現期待が一段と高まっている。11月1日にもこの詳細が明らかになるとのことだが、現在はまったく予断を許さない状況。…というのも減税のための財源獲得で「州・地方税控除を廃止する条項」には共和党内での反発が大きく、これから税制改革の審議が佳境に入るにしたがってほころびが大きくなりそう。ライアン下院議長は11月23日までに下院での税制改革法案の可決を目指しているが、法人減税の35%→20%はすでに達成は難しい、という見方が多数のようだ。
 さらにCNNによると、「ロシア疑惑で、初の訴追へ。30日にも身柄拘束」との報道がでた。トランプ政権の中枢関係者を指していると思われ、週明けの株価波乱材料となる。
 そして、10月28日には北朝鮮による「日本列島まるごと海中に葬り去る」との恫喝発言がでており、トランプ大統領の11月5日訪日前に、なにかしら悪さをしそうな雰囲気である。北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は28日、「我々の国家核戦力の建設はすでに、最終完成のための目標が全て達成された段階にある」と主張した。北朝鮮の国営メディアが「目標が達成された段階」と報じるのは初めてとみられ、これが何を意味するのかは現段階では不明で、よくいえば核実験やミサイル発射実験は行う必要がない、ともとれ好感できるが不気味な発言だ。
 また日銀のETF買い。10月に入ってすさまじい上昇をみせていたため、日銀の買いが入っていない。年間予算が6兆円で現在1兆4292億円予算が残っており、現時点では日経平均の下落局面でのよい下支えとなりそうではあるが、1日当たり739億円の買い入れが見込まれている中、来年3月いっぱいまでで19回程度の実弾しか残っていないことになる。あまりに株価が上昇しすぎているので、仮になにかの波乱で下落局面がくると心もとない水準である。
 最後に米国株の反落の可能性。米国では決算が終盤に差し掛かってきており、決算後の調整は恒例行事。米国株は、文句なしの高値水準であることは疑いの余地がなく、さすがに調整はあるだろう。
 10日、IMFは日本の成長率を2017年度GDP成長率は1.3%→1.5%に、2018年0.6%→0.7%に引き上げたが、2018年度は2017年ほどの経済成長は見込めない。これは日本企業のPERの低下を招くだろう。
 今週のストラテジーをまとめると、やけに不安材料ばかり上げてしまったように感じるが、10月に入ってからの日経平均株価があまりにも急ピッチで上げ続けたので、警戒感はもって相場に臨みたいところ。ただ、あくまで基本は、相場が明確に崩れるまでは上値目線で臨むべき。ここまで16連騰の新記録を打ち立てた日経平均株価が、よもや2万円を割れる!などという心配はご無用。…その相場が調整する目安は、売買代金減少を伴ったうえでの「ドル建て日経平均」191ドル割れだろう。また5日移動平均線は21,791円となっており、21,8000円割れでも、保有株式のヘッジのために日経ダブルインバース(1357)の購入の検討をオススメしたい。

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  • 2017/10/23
  • 執筆者: Yamaoka (2:53 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(10月23日〜10月27日)&MY注目銘柄」(第56回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 10月2日からの14連騰で、日経平均株価は1960年12月以来、57年ぶりの高値となった。上昇日数の「14回」は株式市場が始まって歴代1位に並ぶ快挙! 1960年といえば戦後の復興期にあたり、現在の14連騰とは価値が違うだろう。…ここまで、日経平均の急上昇についていけてない本稿であったが、こうなったら「強気で攻めていくしかない!」と腹を決めている。歴代1位となる相場の地合いは、確実に本物だ。
 また振り返ると、10月2日の日銀短観が、上昇相場の火付け役となったことを覚えておきたい。大企業・製造業の景況感が10年ぶりの高水準だと報道されていた。また同日の米国の9月ISM製造業景況感指数も13年4ヶ月ぶりの60.8、続く9月ISM非製造業景況感指数も59.8と12年ぶりの水準だった。
 この背景として「世界同時好況」があるようだ。原油をはじめとした資源安メリットがでてきて米国・中国・インドが世界経済を引っ張りだし、東南アジア・欧州・日本が回復基調である。これはCRB指数(エネルギー・資源価格)チャートをみてもらいたい。
 資源が取れない日本は、元来輸出中心の企業が力を伸ばし続けた経緯があり、日本は「景気敏感株」として買われているようだ。そうはいっても、日経平均構成銘柄は輸出企業中心であるために「為替」の影響を受けやすかったが、この14連騰時は、ほとんどその関連性がみえなかった。これは短期的な為替水準に影響を受けない、世界中からの長期投資用の大型資金の流入が観測されているからだという。直近発表された野村證券レポートによると、2018年度決算の主要企業の経常利益は前年比16%増える見通しだということで、1Q決算の出揃った10.5%増益予測からまたも上振れている。
 ただ今週は、総選挙の結果がでる週だということで、仮にこれまで通り「自公で過半数」の議席を確保(※22日PM21時時点で自民党の圧勝が確定)したからといって、材料出尽くしとなり日経平均株価が調整する危険性もある。これに関しては、月曜日も続伸の可能性のほうが高いとみているが、ここからは企業決算が始まり、特にこれまで買われてきた大型株は、サプライズとなるほどの好決算をださない限り、材料出尽くし株価調整がおこりそう。また決算イベントが終われば、通常ならば一時的に材料出尽くしで株価反落となることは、相場で生きる者ならだれでも予見できるだろう。もう1つ…、25日に会期末を迎える「共産党大会」終了後の中国市場の株価反落と、北朝鮮のミサイル発射が怖いところ…。
 ただそれでも、日経平均株価の短期の調整は起こりえても、地合いは力強いものになると見込む。その根拠は、米国18年度予算案が20日上院で可決したこと。17日には「オバマケア暫定措置で上院の同意を取りつけた」との報道もあり、これが動けば財源が確保されることとなり、株価特大刺激材料の「税制改革法案」がスムーズに成立する可能性が高くなってきた。もちろんこれから法案の細部を詰めるにあたって、目玉となる法人減税の35%→20%にひびが入るようだと、世界の株価は暴落の憂き目に遭うだろう。なんたって51対49の薄氷のうえで可決した予算案だ。ただ現時点では、こんな早い段階でそうそうに上院を通過したのはサプライズだった。期待感は大きいものとなる。
 今週は、26日のECB理事会で、「2018年1月からの量的金融緩和の縮小」を決める見通し。ただ、これまで月間600億ユーロ(約8兆円)の国債の買い入れ額だったものを、「18年12月いっぱいまでは国債の買い入れ額を、半分程度とし12ヶ月間の延長」などをセットで出してくるだろうという見方がコンセンサスであり、ドラギ総裁はたえず市場フレンドリーなので過度な心配はいらないだろう。いずれにせよ、欧米ともに金融緩和の終了がはっきりと見えてきた中、日本だけは「金融緩和」の真っ只中だということは日本株にとって大きなプラス材料となる。
 さて、バブル崩壊後の高値は2万2666円。アベノミクスが始まって以降の2013年からで考えると、日経平均の平均PERは15.6倍。常にPER14〜17倍の間で推移してきた。今回の2Q決算が終われば、各企業の上方修正を加味した通期業績EPSは、現実的に1470円あたりで落ち着くと考えるのが妥当で、PER15倍程度の、日経平均22,050円となるのが常識的な落ち着きどころだろう。もちろん北朝鮮が悪さをしなければ加熱して、バブル崩壊後の高値をとらえる可能性もじゅうぶんにある。海外勢の買い越し基調は、いったん買われだすと3ヶ月程度は続くことが多いことを鑑み、11月いっぱいまでは堅調となる可能性が高いと考えたほうがよさそう。
 まだ、海外勢が買い越しに転じて5週or6週である。その中で相対的に出遅れていたのは、好業績小型株。14連騰で日経平均は5%程度の上昇率だったが、TOPIXは+3.8%、小型株に至っては1%の上昇でしかなかった。本来はマザーズ市場も挙げたいところだが、決算が始まる時期であり、当面は、好業績小型株の上方修正を狙いにいきたいところだ。
 今週のストラテジーをまとめると、月曜の総選挙あとの日経平均株価の推移をみながら業績好調で上方修正必至、と思われる小型株を買っていく週としたい。上方修正は今週から始まる可能性が高い。

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  • 2017/10/16
  • 執筆者: Yamaoka (12:22 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(10月16日〜10月20日)&MY注目銘柄」(第55回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価(冒頭写真)の終値は21,156円と、前週比+465円(前週+335円)の上昇となった。そしていつものように、土曜朝の日経平均CFDを確認すると21,223円と、為替が円高方向に向かっているにもかかわらず、堅調に推移している。この株高の原動力(※特に金曜日の10時半過ぎから)となったのは、ゴールドマンサックスをはじめとしたヘッジファンド勢の損切だという。確かに…トレーダーズウェブの13日先物手口をみてみるとゴールドマンサックスはTOPIX先物を9418枚もの買い越しとしている。彼らが白旗をあげたことがきっかけとなり導火線に火がつき、オプション取引や、日経平均リンク債、個人のベア型株式を巻き込んで火がついたといったところか―――。
 また、先週の日本株上昇の背景には共同通信やその他メディアが、「自民・公明両党で300議席をうかがう展開」と一斉に報道(横写真=「毎日」10月12日)したことも大きいだろう。加えて10月下旬から始まる日本企業の決算に大きな期待をかけている、とみていい。1Q時の企業決算が終えた7月末時点で日経平均のEPSは1395円程度だったが、その後直近で2月期本決算の小売企業決算が出揃ったことでEPSは上げてきており、10月13日現在、1432円となっている。いま現在、この日経EPSの見通しに対するレポートは出てきていないが、仮に最大値で5%増益の1500円程度まで上昇した場合、日経平均のPER14倍は、21,000円となる。北朝鮮リスクが燻ぶるどころか、種火が見える状況とあっては、このあたりが関の山だと考え
たほうがいいだろう。
 また、先週の本稿でも触れたが、13日時点で、日経平均のPERは14.77倍、TOPIXは16.34倍と、特にTOPIXに関しては、平時の日本企業の平均PERである16倍を越えてしまっているので要注意。そしてもっともっと注意しなければならないのが米国のNYダウ。こちらはどう考えても割高だとしかいいようがないPER19.3倍となっている。NYダウは、2000年以降PER13倍〜17倍の間を推移してきた歴史が、「いまが割高だ!」と警鐘を鳴らしている。また、すでに決算を終えた金融大手は、事前の予想がさえなかった中、好決算といえる数字を叩きだしたにもかかわらず、軟調となっているのが気がかりだ。
 米上院では今週にも、税制改革の前段階として「予算決議」を採決する予定であり、「税制改革法案」そのものよりも可決は容易だといわれている。…ただ、上院が予算決議を可決できなければ、これまでの株式市場での盛り上がりが水泡と化すことになり、この予算決議に関しては、情報を追い続けたほうがよい。13日にはムニューシン米財務長官が「12月上旬までの法成立を目指す」としたが、この強気は裏が取れていての発言なのかははなはだ怪しい。「上院では財政赤字拡大を嫌う勢力(フリーダムコーカス)が一定数おり、彼らの説得は難しく年内の可決は見通せない」とは、先週の本稿で記したとおりだ。
 そして今週からは、ますますトランプ・米国に対して、真っ向から軍事的対応を匂わす「北朝鮮動向」から目を離せない。16日から実施される米韓合同軍事演習や、23日から実施される、在韓米国人の避難訓練は、朝鮮半島にB1B爆撃機、原子力潜水艦や、原子力空母「ロナルド・レーガン」を集結させた中で韓国軍と合同で行われ、これを前にして抗議の意味でのミサイル発射がありえる。しばらく不気味な沈黙を保っている北朝鮮ではあるが、とくに緊張が緩和したわけではないことは忘れずに相場に向かいたい。また、安部首相の「北朝鮮情勢は年末から緊迫する。暮れから来年にかけては選挙をする状況ではなくなる」の発言は見逃せない。トランプ大統領が5日に発言した「嵐の前の静けさ」も、後日、「北朝鮮問題を念頭においてのものだ」と認めていることから、北朝鮮問題が株式市場を直撃する日は必ずくるだろう。
 そんな今週のストラテジーは「10月SQ値20958円からの展開をみる週」としたい。先週も日経平均株価は強烈に上がっているので、海外勢は「日本株の大幅買い越しをした」と推察され、5週連続(4週は強烈買い越し、1週は多少)の買い越しとなったはずだ。また、日経平均株価は21年ぶりの新高値だということで、上はスカスカの真空地帯。通常だったら、買わなきゃバカ!の相場展開である。それでも、ここ2週間相場をつぶさにみてきた筆者には、個別株と指数のギャップに猛烈な違和感を感じてしまうのだ…。また為替も同様。明らかに円高に向かいたがっているにもかかわらず、日経平均の指数だけが上に行ってしまった変な感覚だ。日経平均のけん引役であるNYダウにしても、商いの乏しい相場つきで木・金曜日は小幅な陰線だった。韓国のKOSPI指数も金曜日は上は試せなかった。
 いまのところの本線は、テクニカル指標も過熱ランプが点灯し続けており(横写真=「日刊ゲンダイ」10月16日付記事)、週明け月曜日の後場あたりには相場はもみ合い形状となり、今週はいったんSQ値である20,958円を目指す展開になる、と考えている。そこからはSQ値を上回って推移できるのか? 下回ってしまい上にでてこれなくなるのか? これを見定めながら売買をするつもりだ。また為替には要注意。現在のドル円は111.85円だが、金曜深夜につけた111.68円を下回ってくるとさすがに株価は上がる理由を見失う。※日銀短観での想定レートは109.29円である
 ただ仮に、前述したような流れでなかった場合、ようするに日経平均株価が出来高を伴って一気に下落することがあろうものなら、全軍撤退してベア型の日経指数連動型のETFを購入するか、日経平均の指数の寄与度が高い銘柄を空売りすることをオススメしたい。現在の日経平均採用企業の実力(EPS)では、いまが高値圏であることは疑いの余地がない。また…逆に、日経平均株価が留まることをしらず、さらに上を目指した場合は、きっぱり諦めるのがよいのではないか。9月8日には日経平均株価は19,275円であり、現在は1ヶ月間で1900円を越える上昇をしていることを忘れてはならない。

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  • 2017/10/10
  • 執筆者: Yamaoka (1:19 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(10月10日〜10月13日)&MY注目銘柄」(第54回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は20,691円と前週比+335円の上昇となった。そしていつものように土曜朝の日経平均CFDを確認すると20,684円とちょい下で戻っている。
 先週は5日に中期的な財政の大枠を決める「予算決議案」が米議会下院で可決され、トランプ大統領の税制改革が前進したことが安心感となり、加えて米9月ISM製造業景況感指数が「60.8」と13年ぶりの高水準、米9月ISM非製造業景況感指数も「59.8」と12年ぶりの高水準だったことから先週も力強い株価推移となった。 こうなってくると2015年6月26日につけた20,953円はタッチしにいく可能性が高い。※バブル崩壊後の高値は22,666円(終値)。
 しかし、現段階でははっきりとした兆候こそないものの、北朝鮮が米西海岸を攻撃できることを誇示する「ミサイル発射リスク」がくすぶる中、こうまで相場が強くなってしまうと、日本海に原子力空母・ロナルドレーガンなど3隻が来ようが、有事リスクは無視されてしまうようだ。北朝鮮問題に敏感な反応を示す韓国国債のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)も10月に入って足元でやや低下傾向を示している。ここからは大きなきっかけがないと相場急落の可能性は低いということだろう。
 とはいえ冷静に現時点での日米の株式の評価をみてみると、ここからガンガン買っていくことがリスクでしかないことに気がつく。
 まずは米国のNYダウからみよう。10月6日時点で、PERが19.3倍。2010年以降のNYダウは、概ね13倍〜17倍の間で推移してきた歴史から、いまが割高だということがはっきり示されている。そして日本。日経平均こそPER14.62倍であり、平時は14倍〜16倍までがニュートラルだとするとまだ上値が望めそうだが、TOPIX(東証1部全体)でみるとPER16.14倍、これがジャスダックでみると19.19倍となり高値圏のアラームが鳴り響いている状態だ。
 前述した米国の「税制改革」は、上院では財政赤字拡大を嫌う勢力(フリーダムコーカス)が一定数おり、彼らの説得は難しく年内の可決は見通せない。この調子だとさらなる景気浮揚政策となる「1兆ドルのインフラ投資政策」に関してはまだまだ先の話となりそう。そもそも財源として期待された「オバマケア代替法案(※撤廃し修正する)」は、相変わらず上院の審議入りに向かう、などというきっぷの良い話はでておらず、トランプ氏は大統領就任してからまだ何も実現できていないことは忘れてはならない。ようするに今の株価水準は期待だけで出来上がった砂上の楼閣で、正当化するためにはトランプ大統領の政策が成立しなければならないのだ。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。週明け10日(火)に衆議院選公示、22日(日)に投開票を迎え、今週来週は、株式市場も選挙モード一色となる。そうなれば必然的に選挙公約に絡んだ銘柄の動意があってしかるべきだろう(※銘柄は以下の「注目銘柄」を読んでいただければ幸いです)。
 そのなかで気をつけなければならないのが、13日(金)のSQ。北朝鮮問題でも絡んで何かことが起これば、ヘッジファンド恒例の「SQ前の売り仕掛け」が発動される危険性がある。ただ、現時点では今週は、選挙スタート週だということもあり、底堅い市況で個別株優位の展開がメインシナリオだろう。そして今週よりも気をつけなければならないと肝に銘じているのは、来週の投開票を控えた18日の中国共産党大会後の株価推移。現時点ではハードランディングはなさそうな雰囲気ではあるが、それを織り込んで株価が堅調な以上、材料出尽くしとなりそう。また11月末決算を控えた米系ヘッジファンドの投開票前の利益確定ラッシュも怖い。下記のテクニカルデータ「裁定買い残」の項で詳細を記すが、そろそろ売ってきそうな臭いがプンプンしている…。
 ただ、仮に前述したような流れでなかった場合、ようするに日経平均株価が出来高を伴って200円でも下落することがあろうものなら、まずはリカクしていったん様子見をオススメしたい。いまは高値圏であることは疑いの余地がない。

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  • 2017/10/02
  • 執筆者: Yamaoka (12:43 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(10月2日〜10月6日)&MY注目銘柄」(第53回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は20,356円と、配当権利落ちが130円程度あったにもかかわらず前週比+60円の上昇となった(※3週前は+635円の上昇、2週前は+386円の上昇)。これは年に何度もないストローング! な相場つきだ。しかし、3週連続の日経平均大幅上昇ともなると、さすがに一気に上がり過ぎたきらいはある。
 そしていつもの土曜朝の日経平均CFDを確認すると20,369円とちょい上で戻っている。これはCFD分の上昇を加味すると、前稿(52回目記事)で記した、9月22日(金)の高値20,481円(20369+130円=20,499円)を抜けてしまった! 本当に強い相場つきである。ここを抜けたいま、次に捕らえるは2015年6月26日につけた20,953円の高値しかない。※バブル崩壊後の高値は22,666円(終値)。
 北朝鮮リスクがくすぶる中、こうまで相場が強くなってしまうと、短期筋はすでにリカクを終えての平時の株価水準であることを鑑み、需給の観点からも、突如としてでてくるような大きなきっかけがないと相場急落の可能性は低い。海外勢の売買動向をみても(※詳細はテクニカルの項に譲る)、よくいわれるヘッジファンドによる「円を売って日本株を買う」形式のトレードが明確になっており、9月27日につけたドル円の「113.25円」がかなり重要になってくる。ひとたびこの大きなうねりができたいま、順調に節目をぶち破って、7月11日の114.51円に接近するとともに、大相場になる可能性も視野に入れておきたい。
 これを後押しするように米投資銀行・JPモルガンは、「2018年に関してはアメリカの債務縮小、利上げにも負けず、世界の中央銀行からの資金(マネー)はまだ増えていき、その後数年間は、同水準での流動性が確保されるだろう」と述べている。…その海外勢が9月から何を買っているかというと、景気敏感株(エネルギー・金融・自動車)であり、売っているのはディフェンシブ銘柄(ヘルスヘア・電力など)である。金融に関しては前稿(52回目記事)でメガバンクを取り上げることができ、いいタイミンングで紹介できたと思う。現段階では「大型株ゆえに、まだまだ長いラリーになる」と期待している。
 日本に関しても25日安倍首相は、衆議院解散に先立ち、2019年10月からの消費税増税を表明したうえで、「2兆円規模の経済対策を策定する方針」だと発表した。中身は「幼児教育の無償化など教育の負担軽減、待機児童の解消など具体的な推進策を盛り込む」とあり、選挙までに関連銘柄が再度、動意づく可能性が高い。
 懸念点は、衆議院選挙での「小池旋風」か。先週末から衆議院選挙関連の世論調査が始まり、比例区での投票動向の数値がでてきているが、読売新聞(自民34%、希望19%)毎日新聞(自民29%、希望18%)、共同通信に至っては(自民24.1%、希望14.8%)とかなり接近している。現在の議席数を確認すると自民党は286議席だが、いまのところ30議席以上落とす可能性が濃厚な気配だ。このままでは安倍首相が目指す、改憲に必要な3分の2の議席数には遠く及ばないことはいうまでもない。48回衆議院選挙の改選数は465議席で、過半数は233議席。仮に54議席落とせば過半数割れとなり相場は大波乱を呼ぶが、世論調査通り30議席でも落とそうものなら相場に暗い影を落とすだろう。
 現在、小池都知事は現職を続けると明言しているが、このモンスターは手ごわい。おそらくは自らが出馬することで自民を過半数割れに追い込めるのか? そもそも都政を1年で放り投げたら非難ごうごうなのか? を独自調査などで確認しているのであろう。そういう意味では東京都議会定例会が閉会する5日(木)、6(金)には選挙動静に気を払いたい。
 さてそろそろ今週のストラテジーに移りたい。今週はすべてにおいて9月27日につけたドル円の為替水準「113.25円」に注目したい。これをみごと奪回しにいき一気に大相場となるか? 奪回できない場合も、高値もみ合いで好地合いなのか? そうなったときに資金が回ってくるのは、いつも通り好業績小型株なのか? それとも出遅れマザーズ銘柄なのか? 読者諸兄におかれても、ぜひ為替水準を気にしていただき、円高になってきたなと感じたら、すばやくロスカットをするくらいの気持ちで買い参戦して相場を楽しんでほしい。
 筆者は、相変わらず日経レバ2倍(1570)の空売りと、VIX指数(1552)を丸焦げ?火だるまの状態で保有しており、日経の下げに強いポジションであることから、これまで挙げていた注目銘柄の中から出遅れている1Q好決算銘柄を買いにいくだろう。為替がこの水準でキープできていれば10月中旬には、業績上方修正が出始まることを期待して!

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  • 2017/09/25
  • 執筆者: Yamaoka (12:44 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(9月25日〜9月29日)&MY注目銘柄」(第52回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫ 
 先週金曜日の日経平均株価の終値は20,296円となり、先々週の+635円には及ばないものの、+386円の猛烈上昇となった。そして土曜朝の日経平均CFDをみると20,326円とちょい上で戻ってきており、先週は実質+416円もの大幅上昇となったわけである。ちなみに金曜日の高値である20,481円は、たいへん重要な節目となる。ここを抜けると6月26日につけた20,953円の高値しかない。※バブル崩壊後の高値は22,666円(終値)。
 日本株の先行指標であるNYダウをみても、まっすぐ右肩上がりのチャートを描いて史上最高値を更新し続けており、これだけみれば日経平均株価も後追いしそうではある。ナスダックに関しては、史上最高値まで51ポイントと迫っているものの、チャート的には早く上に抜けきらないと2番天井の形成となり、上値が重くなりそうにもみえる嫌な形だ。
 さて、先週の筆者の立ち回りを振り返ると、前回の本稿に書いたが週明けとなる火曜日に、先々週の金曜日の売買代金の盛り上がりを日経平均の初動と捉えて、泣く泣く「日経レバレッジETF(1570)」の空売りと「国債のETFVIX(1552)」を3分の1ほど損切し、「三井住友フィナンシャルG(8316)」と「ウェーブロックHLDGS(7940)」、「長野計器(7715)」を購入した。三井住友FGに関しては、9月末の高配当狙いでの買い需要と、売買代金の盛り上がりをみての打診買い、それ以下の2銘柄については、今回の会社四季報(秋号)で売上・利益ともに増額されているにもかかわらず出遅れている、と考えたからである。結果はというと、日経平均が上値を伸ばし、VIX指数は下に向かっていることから、損切りに関しては成功。ただ買ったほうは三井住友FGは堅調に上値を伸ばしたものの、以下の出遅れ2銘柄は少し下がってしまっている。三井住友FGに関しては短期売買を考えておらず、下記2銘柄に関しては、10月いっぱいまで上方修正を待つスタンスで、引き続き期待したい。
 さて、今週のストラテジーをどう考えるか? は非常に難解である…。北朝鮮と米国の罵り合いは、日を追うごとにエスカレートしており、ふとしたはずみで図らずも有事!となり、これだけでも日経平均は火だるまになるが、さらには米国VS中国・ロシアの大国同士のにらみ合い、となる展開もありえるからだ。よってここからは、「企業業績も堅調だから、上方修正ラッシュを期待した買い一辺倒で、ロングで持ち越したほうがいい」なんて、口が裂けてもいえない。そんなことしたら、並みの神経の投資家では不眠症に陥ること請け合いである。
 ただ、まともに推移するなら9月末中間決算の配当権利落ちを前にして、週明けの25日、26日までにさらなる空売りの買い戻しが進む展開があるとみたい。幸い、週末には北朝鮮による目立った挑発行為はなかった。また、9月末は通常、国内機関投資家の決算月のため弱くなることが多いとされるが、ここまで来たら配当は取っていくと考えるのが普通。ということは…不安なのは、むしろ配当権利落ち後の27日から…。27日以降は配当落ちを埋めるほどの買い需要があるかどうか、そして売買代金には気を配り次の投資スタンスを決めたい。
 そして日本の選挙についても。選挙期間中の1ヵ月間(9月20日〜10月20日)の日経平均株価の過去の推移をみると、1990年以降で8勝1敗、上昇率は+3.25%だったという。そしてちょうどこの期間は、中間決算を控えた企業による、上方修正が出始めるタイミング。1Q決算では、約3割の企業が最高益となり、112社が通期の業績を上方修正しており、1Q決算でこれほどまでに上方修正があった以上、中間決算でさらなる上方修正IRがでるのが普通の考え方であり、大いに期待できるところ。これを裏付けるように9月5日、野村証券は2017年度の経常利益予想は、前期比、従来予想の11.1% →16.3%と修正し過去最高益を見込む、と報じた。年度を通じて「電機・精密や自動車、化学」などの業種がけん引するとのことだ。以前の本稿では、別のレポートをもとに1Q決算時点では、全体で+10.5%の増益予想だと記したが、いずれにせよさらなる上方修正予測となる。
 現在9月22日現在の日経平均のEPSは1414円、日経平均PERは14.37倍(日経平均CFDで計算)。仮にこのEPSが1450円ともなれば日経平均のPERは14倍ジャストとなり、平時であれば日経平均のPERは14倍〜16倍を推移するのが常であることからここから下に株価が動く可能性はかなり低いといえる。近年の日経平均のフェアバリューはPER14.9倍だと考え、日経平均は21,605円が妥当だということも付け加えたい。
 最後に、来週の週明け25日には、米国の「税制改革骨子」が発表される。これまで何も経済対策で目立った貢献ができていないトランプ大統領ではあるが、この政策に関しては共和党の主要政策であることから先行きが明るい。この法案1つさえ順調に成立すれば、その後に控えるオバマケア代替法案、インフラ投資に弾みがつくと考えられ、大いに期待したいところだ。
 長くなったが、今週は北朝鮮の挑発行為により、絶望的な相場環境を迎えたとしても、長期で期待できる銘柄のうち、いま買っておきたい銘柄だけ購入するのがよい週だと考えている。筆者にとっても、いまここで長期的に注目したい銘柄があるので、以下の注目銘柄の欄に記載させていただきたい。

閲覧数 (291436)
  • 2017/09/19
  • 執筆者: Yamaoka (2:53 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(9月19日〜9月22日)&MY注目銘柄」(第51回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 まずはお詫びから…。先週の本稿では、「今週に関しては週明け以降、何かの材料がでて楽観モードに変わる、という見通しをたいへん立てづらい週」と断定的に書き、他にも不安ばかりを煽る偏った記事となってしまったこと…自らの不明を恥じるとともに深くお詫びをさせていただきます。
 まさか週明け早々からギャップアップして始まり、金曜日には日本上空を飛来するミサイルが発射されたにもかかわらず、地合いが好転することがあるとは、先々週の9月10日(日)時点では考えてもいませんでした。
 ただこれまで、こうまで相場観が間違っていたこともなかったと思います。引き続き己の相場観を磨いて精進していく所存ですので、引き続きご愛顧を賜れれば幸いです。
 さて、先週が週を通して堅調だったのは、週初の月曜日からヘッジファンド勢が空売りの買い戻しをおこなったことに起因している。手口をみると、クレディ・スイスとモルガン・スタンレーなどは週明けの月曜には空売りの買い戻し(リカク)に動いたことが分かっている。この2社は、翌日の12日(火)の午前7時すぎに採決された、国連決議「国連安保理での追加北朝鮮制裁案採決」が比較的温和な内容でまとまることを、理解して先回りしたのだろう。ただただ、ヘッジファンドの嗅覚に敬意を表したい。
 筆者といえば、この採決を受けて北朝鮮が、主だった反発をしなかったことを意外に思い、火曜の引けの段階まで様子をみて、「ああ、採決の内容がマイルドになったのは、アメリカが中国・ロシア側に対して一方的に譲歩したのではなく、北朝鮮のこれ以上の蛮行を控えさせる算段が、中国と北朝鮮の間で整ったということなんだな…」と解釈し、売りと買いがニュートラルの状態であった資産水準から、買いを増やすことにした。
 ところが水曜日の段階で、北朝鮮によるミサイル発射の兆候の速報が出始めたため、「これは昨日の判断をミスったのか?」と自問自答するはめとなったが、それでも北朝鮮の精一杯のブラフなんだとポジションを変更することなく、金曜日の朝を迎え、寄り前に北朝鮮のミサイル発射のニュースとともに、金曜の寄り付きでまた日経レバレッジETF(1570)の空売りを増やしてしまっている。このポジションは、自らの判断が誤っていることがはっきりしたので、火曜日に損切することになるだろう。
 結局アメリカは、北朝鮮問題ごときで、ロシア・中国と事を荒立ててることは避け、強硬姿勢を貫くことなどは考えてないということなんだろう。トランプ大統領はあまりにパフォーマンスが上手なため、その真意をつかむことが非常に難しい…。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。テクニカルの項で後述するが、東証1部の出来高が明確にリスクオンとなったのは、金曜日だったことは重要だ。ということならば、これから実需の買いが入ってくるのか? ところが本日月曜日の22時35分の段階で日経平均CFDは20,092円。為替はドル円で111.45円となっている。…となれば海外勢の買い遅れた向きが、運用のため買わざるをえなくなっていることも鑑みて、今週は日経平均株価がどこまで上昇するかは未知数だとしても底堅くなり、好地合いとなることは間違いないといえるだろう。ここからは、9月末の中間決算での配当落ち日となる「26日」までは強いと考えざるをえない。
 また、9月28日の臨時国会で、安部首相が衆議院の解散総選挙に打って出るとの報道がでており、10月22日or29日の投開票が本命視されていることから、紆余曲折があったとしても、選挙直前に日経平均株価のピークを迎える可能性が極めて高いと推察される。
 北朝鮮がこれほどまでに猛威を振るうならば、自衛隊を合憲とするための9条改正をめぐる議論も国民の理解を得られやすい。また、選挙のためのリップサービスが過剰に出るだろうから自民党が過半数割れする可能性は極めて小さいとの見方もある。
 ただ、ここからは日経平均株価の戻り売り圧力が強いことも頭に入れておきたい。今年に入ってからの日経平均株価の価格帯別売買動向をみると、19,900円〜21,000円までの累積売買代金は78兆円と突出して多い(※次位は19300〜19500円の58兆円)。総選挙までに、この水準は抜け切る可能性が高いと考えるが、今週、明確に抜け切って上を目指すかといわれればうーんと唸ってしまう。そもそも6月18日につけた日経平均株価の高値20,318円の時点から、米国での経済対策は遅々として進んでおらず、我らが日本に至っても、安倍内閣のやろうとしているのは憲法改正であって根本的に経済対策ではない。
 …となると狙っていきたいのはマザーズ市場となる。この理由は、テクニカルの項に詳細を記すが、日経平均が高値でのもみ合いの好地合いが続くならば、現在、売買代金が陰の極にあるマザーズ市場の出遅れ感がクローズアップされて、循環物色となる日が近いと考えたい。
 また、今週のビッグイベントFOMCでの「資産縮小計画」は5月のFOMCで発表済みで、12月の利上げの有無が焦点となるが、どう転んでもそれほどの波乱を呼ぶことはないだろう。そしてイエレン議長が会見のなかで利上げに前向きな姿勢を示すのならば、メガバンク(※特に「三菱UFJ」(8306)は非常に魅力的な存在であることも忘れずにいたい。

閲覧数 (281656)
  • 2017/09/10
  • 執筆者: Yamaoka (9:57 pm)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(9月11日〜9月15日)&MY注目銘柄(第50回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 いやー、先週もメンタル的にたいへんハードな一週間であったかと存じます。筆者は、現在下げがきつくなってきた「ラクオリア創薬(4579)」と「そーせい(4565)」を保有しており、幸いにも人気化してくれた「安永(7271)」が収益に貢献してくれたものの、木曜日に簡単にふるい落とされてしまったこともあり、資産は9月8日(金曜日)をピークに下がってしまいました。…しかし、資産を守るために注目している、日経ダブルインバース(1357)とVIX(1552)については再考の余地がありますね…。こういった銘柄を資産の半分程度保有していても、完全なヘッジができているとはとても思えず…ただいま真剣に個別銘柄の研究に勤しんでおります。
 しかし個人的な資産うんぬんよりも、こうも下げ止まらない日本の株価を見ていると厭世的な気分に陥らざるをえないようで、筆者は金曜日いっぱい頭痛が収まらず(肩こりと眼精疲労からきている?)、相場の情報収取にも支障をきたす状況でした。株式投資という仕事は、ほんとうに大変な職業だと改めて感じております。読者諸兄におかれましても兼業投資家の方が多いかと存じます。ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
 さて、先週金曜日の日経平均株価の終値は、19,275円と先週末比416円の大幅マイナスとなりました。この大幅下落の発端となったのは、3日(土)に行われた北朝鮮の核実験。8日のECB理事会以降の急激な円高の流れも注視しなければならないが、先週に関しては為替と日経平均株価との連動性が薄く、ヘッジファンドなどによる為替の売り仕掛けが極まった形なのだろうと解釈しています。こういった悪地合いのなか、土曜の朝の日経平均CFDは、ドル円107.32円、CFDは19,090円まで売られた後、19,303円と金曜引け値よりも小幅なプラスで戻ってきていることは週明けの相場について自信につながる、と思います。…ただ、今週明けからガンガン買いにいくのはまだ早いようです。
 というのも、11日(月)にも採択が見込まれる予定の「国連安全保障理事会による北朝鮮に対する追加制裁決議」を終えての相場の反応をみなければ始まりません。ロシアと中国は、今回の追加制裁(石油・液化天然ガスの全面禁輸、金正恩の海外資産凍結、渡航禁止など)を含む厳しい内容には与せず、対話を重視する姿勢を再三強調しており、そもそもこの状況で予定通り11日に採択にもっていけるのか? また北朝鮮の反応はいかなるものになるのか? 不安は尽きません。また、ここまで制裁の内容が濃くなってくると、もはや米国と北朝鮮をめぐる緊張ではなくなってくるという側面もあるようです。中国は北朝鮮と軍事同盟を結んでおり、その動向を逐一掴んでいるようで、仮にアメリカが北朝鮮の軍事施設を爆撃しようものなら、中国とアメリカのにらみ合いの事態が始まり、株式市場は完全なリスクオフを迎えると思われます。ロシアはロシアで、北朝鮮の独裁社会主義体制が崩壊することは自国へのダメージが大きいと考えているようで、有事となれば北朝鮮(中国)側につくこと請け合いです。
 それと、もう一つたいへん気になっているのは、安全資産の代表格である米国債券、そして金への資金流入がとまらないことです。これらが明確に止まる兆しがでてこないと、高値圏であるといわざるをえない米国株が調整志向を強め、結果、日本株が総崩れになる危険性があります。今週は米国のメジャーSQ週であり、水曜日までのヘッジファンドなどを絡めたNYダウ(横写真)の動きに要注意!だと考えています。
 不安ばかり煽っておいて恐縮ですが、今週のストラテジーに入らせていただくと、今週に関しては週明け以降、何かの材料がでて楽観モードに変わる、という見通しをたいへん立てづらい週です。今週の材料として期待できるのは、週明け月曜日に出ると思われる共和党の新オバマケア代替法案。これが民主党の理解を得られるようだと、米国の法人減税とインフラ投資が見通せるようになるので期待したいところです。
 しばらくは、出来高がドーンと盛り上がって上昇するような、反転の兆しがでてくるまではディフェンス重視で、買い場到来のタイミングまで、資金の余力を確保するのが一番大切だと考えています。

閲覧数 (301040)
  • 2017/09/04
  • 執筆者: Yamaoka (12:14 am)

<連載>アッシュブレインの資産運用ストラテジー「今週の相場展望(9月4日〜9月8日)&MY注目銘柄(第49回)

■プロフィール 投資歴17年、出版社勤務の兼業投資家。資産は2015年に一時1億円越えとなるも現在は横ばい近辺で推移。投資に必要なのは1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週金曜日の日経平均株価の終値は、19,691円と先週末比238円高と力強い上昇となって引け、米8月雇用統計、ISM製造業景況感指数をへて、土曜の朝の日経平均CFDは19,696円と小幅なプラスで戻ってきている。29日の火曜日には北朝鮮によるミサイル発射の影響を受けて、日経平均先物は一時19,273円、ドル円は108,27円まで下がり肝を冷やされたが、日経平均株価の7週連続下落はまぬがれた形だ。
 さて、先週の筆者の売買を振り返ると、木曜日の寄り付きでメガバンクの出来高が急増したのをみて、「三菱UFJ」(8306)に打診買いを行い、金曜日には寄り付き前の8時半にマザーズの主力銘柄である「そーせい」(4565)が、アルツハイマー病の治療薬M4で1相を開始する、とのIRとともに出来高が膨れ上がったのをみて、寄り付き直後に追加購入をしている。この売買の背景には筆者が最も懸念していた第19回「中国共産党大会」が、当初想定していた9月末ではなく10月18日開催と先になったこと、また米国の「債務上限の引き上げ法案」について、大型ハリケーン・ハービーがテキサス州に飛来したことにより、経済損失が過去最高になるとの報道がでており、この法案に反対できる状況ではないだろうとの考えから行動に移している。
 と、ここまでは過去の話…。本来ならば、今週はある程度の強気スタンスを貫きたいところであったが、一寸先は闇とは、まさにこのこと。9月3日の日曜の昼下がり、北朝鮮は「核実験」(※しかも恐れていた水爆)を行い、3時半から行われた北の記者会見では「ICBMの弾頭に水爆を搭載する実験に成功」と強調している。現時点(※同日19時半現在)で、アメリカ側からの目立った反応はなし。アメリカ本土に到達する可能性があるICBM(大陸間弾道ミサイル)と、それに搭載できる核兵器の開発は、アメリカにとって、容認できないレッドラインだという報道は以前からでており、アメリカの反応がはっきりしない今、週明けの相場が不安でならない。
 さて、今週のストラテジーに移りたい。仮に、週明けが落ち着いた反応(※5日移動平均線は19,531円)だった場合でも、9月9日の北朝鮮の建国記念日を前に、強気ポジションは控えたほうが賢明だろう。米国が今回の核実験に対して行動を起こさず、強い抗議にとどめた場合、北朝鮮は建国記念日の式典を前にして、弾頭をつけたICBMの発射実験をするなどして、「核弾頭付きのICBMの保有宣言」でもしかねない。北朝鮮の目標は明確なため、なおさらそれを阻止しようと、米国が行動に出るのが怖い。
 また今月末は国内金融機関の決算月でもあり、例年9月は地合いが悪いのが定番。こういう悪い相場環境の中控える、週末金曜日のメジャーSQに関しても、火曜、水曜日のヘジファンドなどによる売り仕掛けには要注意だろう。海外投資家は、例年レイバー明けの9月5日(火)から市場に戻ってくるのが通例であり、9月の相場趨勢を占う意味において、週明け火曜日の反応はたいへん重要になるとも感じている。
 現在は、資産を守るためにしっかりと売りポジションを資産の半分程度保有し、行き過ぎた下落の際(テクニカルの項を参照)にはうまくリカクをして待機資金を作りながら、おそらくやってくるだろう10月以降の年末ラリーに備えるべきであろう。とにかく2017年度の日本企業のファンダメンタルズは本物であり、現在の株価はどう考えても評価が足りないことは明白なのだから!(※今週の注目銘柄は2銘柄!)

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